元自転車屋が解説!ORBEA(オルベア)のロードバイク2017年モデル
今回はスペインのバスク地方を本拠地とする歴史あるブランド、オルベアを紹介します。
オルベアのブランドネームは、創業者のオルベア兄弟からとったものです。創業当時は武器や鋼管の製造をしており、自転車は1920年から製造を開始しました。
オルベアは現在、子供用の自転車やクロスバイクも製造するスペイン最大級の自転車総合メーカーとして確固たる地位を築いています。
また、日本で展開しているオルベアのラインナップはスポーツタイプが中心で、ツール・ド・フランスに出場するチームにロードバイクを供給したり、オリンピックのMTB競技で金メダルを獲得するなど、レースに強いメーカーとして知られています。
目次
フルモデルチェンジしたオルカOMR
オルベアのロードバイクのトップグレードとして長年君臨しているのがORCA(オルカ)シリーズです。その中でもフラッグシップモデルであるオルカOMRが、デビューから数々のモデルチェンジを経て、2017年最新モデルとして登場しました。
オルカOMRフレームセット
参考価格:税抜480,000円(500,000円 MyO対応)
オルカOMRディスク フレームセット
参考価格:税抜 480,000円(500,000円 MyO対応)
新しくなったオルカOMRは、前作から仕様が見直されています。
ヘッドチューブを短くし、アグレッシブに
ヘッドチューブを前モデルより短縮することで、よりアグレッシブ(前傾)なポジションをとることができるようになりました。
新設計されたフロントフォーク
フロントフォークも新たに設計され、フリーフローフォークと言われるより空気抵抗を意識した作りとなっています。具体的には、ホイールに対して弧を描くような設計です。
それによりホイールとフロントフォークの間を流れる空気をスムーズに流すことができ、空気抵抗を減少させることに成功しています。
このフリーフローフォークの効果は大きく、時速40kmで10㎞走行した場合、4秒のタイム短縮できるというデータが実証されています。
28cタイヤも装着可能
フリーフローフォークによって取付可能な最大タイヤ幅も広がり、前後とも700×28cのタイヤも装着が可能です。振動吸収性が高いシートステーに加え、28cタイヤが装着可能なことで、より快適な乗り味が実現できます。
コンポーネント別で選べる完成車
オルカOMRは、コンポーネント別で他社よりも多くのラインナップをそろえています。
オルカOMR M10iリミテッド ディスクブレーキ デュラエースDi2完成車
参考価格:税抜1,360,000円(1,380,000円 MyO対応)
オルカOMR M10iチーム ディスクブレーキ デュラエース Di2完成車
参考価格:税抜 1,080,000円(1,100,000円 MyO対応)
オルカOMR M10チーム ディスクブレーキ デュラエース完成車
参考価格:税抜840,000円(860,000円 MyO対応)
オルカOMR M20iチーム ディスクブレーキ アルテグラ Di2完成車
参考価格:税抜810,000円(830,000円 MyO対応)
オルカOMR M20チーム ディスクブレーキ アルテグラ完成車
参考価格:税抜650,000円(670,000円 MyO対応)
全6色に加えて、MyOに対応しています。MyOとは、オルベアのカラーオーダーシステムで、塗装方法やカラーを選ぶことにより自分だけのオルカOMRを作ることができます。
オルカOMR M11iリミテッド スラム Red eTAP完成車
参考価格:税抜1,280,000円(1,300,000円 MyO対応)
オルカOMR M11リミテッド スラム Red完成車
参考価格:税抜1,200,000円(1,220,000円 MyO対応)
SRAM仕様の完成車はワイヤレス電動シフトであるRed eTAPと機械式Redの2モデルをリリース。全6色に加えて、オルベアのカラーオーダーシステム・MyOに対応してるので、塗装方法やカラーを選ぶことにより自分だけのオルカOMRを作ることができます。
オルカOMR M10iリミテッド デュラエース Di2完成車
参考価格:税抜1,050,000円(1,070,000円 MyO対応)
全6色に加えて、こちらもオルベアのカラーオーダーシステム・MyO(塗装方法やカラーを選べる)に対応しています。したがって、自分だけのオルカOMRを作ることができます。
オルカOMR M20iチーム アルテグラ Di2完成車
参考価格:税抜720,000円(740,000円 MyO対応)
オルカOMR M20チーム アルテグラ完成車
参考価格:税抜590,000円(610,000円 MyO対応)(税抜)
全6色に加えて、MyOに対応しています。このカラーオーダーシステムで、塗装方法やカラーを選んで、自分だけのオルカOMRを作ることができます。
シマノ105を採用したセカンドグレード
本格的にロードバイクをはじめる足掛かりになるのがシマノ105のコンポーネントだと思います。その105を採用したオルカの完成車がオルカOMPです。
オルカ OMP 105 完成車
参考価格:税抜360,000円
全5色
オルカOMRとはフレームの形状は異なりますが、非常に軽量にできており、登坂性能も高いモデルです。プロ選手やハイレベルユーザーを想定したのがオルカOMRですが、こちらのオルカOMPは予算に限りがあるプロ選手やホビーレーサー用に作られたフレームです。
快適性を重視したロングライド用フレーム
さまざまな路面のコンディションに対応し、長距離、長時間を快適に走ることができるのが、エンデュランスロードバイク。オルベアにもエンデュランスロードのラインナップがあります。
アヴァンOMP M10iチーム ディスクブレーキ デュラエース完成車
参考価格:税抜950,000円
アヴァンOMP M10チーム ディスクブレーキ デュラエース完成車
参考価格:税抜730,000円
アヴァンOMP M20iチーム ディスクブレーキ アルテグラ完成車
参考価格:税抜650,000円
アヴァンOMP M20チーム ディスクブレーキ アルテグラ完成車
参考価格:税抜480,000円
アヴァンOMP M30チーム ディスクブレーキ 105完成車
参考価格:税抜430,000円
アヴァンOMPもそうですが、エンデュランスロードバイクはヘッドチューブが長めで、前傾姿勢を抑えたポジションが取れる自転車です。
オルカOMRがヘッドチューブを短くし、より前傾姿勢を重視していますが、アヴァンOMPは長時間乗っても疲れにくいよう快適性を優先しているためハンドル位置が高くなります。
ソラから105まで各コンポが選べるエントリーフレーム
アヴァンハイドロ H30 105完成車
参考価格:税抜180,000円
アヴァンハイドロ H40 ティアグラ完成車
参考価格:税抜150,000円
アヴァンハイドロ H50 ソラ完成車
参考価格:税抜120,000円
アヴァンハイドロ H60 クラリスフラットバー 完成車
参考価格:税抜99,000円
オルベアのエントリーモデルとしての位置づけの自転車が、アヴァンハイドロです。20万以内で購入できるアルミロードバイクで、ドロップハンドルを採用しないフラットハンドル仕様もあります。
シマノの105、ティアグラ、ソラ、クラリスの各コンポーネントを採用したバリエーション豊かなラインナップです。(※クラリスはフラット使用のみ)
最後に
オルベアのロードバイクはフランスのプロチームであるコフィディスにフレームを供給しています。プロチームにフレームを供給しているメーカーは、レースシーンで証明された性能が製品にフィードバックされるため、ロードバイクを購入する際に非常に参考になります。
スペイン最大の自転車ブランド、オルベアのロードバイクに注目してみてはいかがでしょうか。
LINK:オルベア
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WRITTEN BYVIKING the MAINTENANCE
都内のプロショップに10年間在籍後、2015年VIKING the MAINTENANCE を設立。東京・西新宿を拠点にスポーク自転車の組付け、カスタマイズ、メンテナンスを軸に展開中。年2回富士山麓でサイクルイベントも企画中。 http://www.viking-the-maintenance.com/