絶対わかるグラベルロードの選び方|愛用者が教える魅力と特徴、おすすめモデル厳選4台

流行の兆しを……と言うよりは、もう既に流行り始めているグラベルロード!
私自身、グラベルロードを導入してからはや3年が経過。その魅力の虜になってしまいました。
実際にグラベルロードに乗ってきたから分かる魅力や特徴、選ぶ際のポイントなどをまとめました。
「シクロクロスと何が違うの?」
「キャンプだけじゃなく通勤にも使えるの?」
「オススメのメーカーは?」

グラベルロードに興味がある人、購入を検討している人、全く初心者の人、さまざまな観点から綴っていきますのでどうぞお楽しみください。

グラベルロードとは

グラベルロード 魅力 森林
photo:神楽坂つむり

グラベルロードとは、舗装路だけではなく、ダートや砂利道といった未舗装路も快適に走れるように設計された汎用性の高い自転車です。

グラベルロードの発祥は主に海外シーンで、日本には近年になってようやく入ってきたところです。特にオフロード系カルチャーを得意とするアメリカを中心に、爆発的な広がりを見せています。
海外では、広大な国土に数十、数百キロにも及ぶ未舗装路が存在します。まともな商店や水場さえも存在しないような地域で、数日かけてツーリングするという独自の文化があるのです。

photo:神楽坂つむり

ひと昔前なら、そういった場所を走るのはマウンテンバイクでした。未舗装路をより楽に、より快適に走るために、ロードバイクのテクノロジーを取り入れ、走破性と軽快性、拡張性をプラスして設計・開発されたのがグラベルロードです。

シクロクロスとは違う?

その外見からシクロクロスと比較されますが、中身は全く異なります。
シクロクロスはレースを念頭に設計されており、決まり事として700C 規格のホイール径、タイヤ幅は33m以下が採用されています。そしてレース中に担ぐことを想定してトップチューブが水平に近かったり、軽量化が図られたりしています。

シクロクロス レース 自転車 かつぐ 急坂 キャンバー
▲自転車をかつぎ、急坂をかけあがるシクロクロスレース

グラベルロードは軽量化よりも、振動吸収性や直進安定性、荷物の積載のし易さ、カスタムのし易さといった観点で設計されており、さしずめ自動車で言うところのSUV車のようなマルチパーパスな使い方が想定されているのです。

海外のような超長距離の未舗装路こそありませんが、それでも国土の大半を森林・山が占める日本では、その性能を発揮できる場所がたくさん存在します。
またその汎用性の高さから実は未舗装路に限らず、舗装路でのツーリングから通勤・通学まで使えるという、なんとも美味しい車種です!

グラベルロードの魅力

とにかく楽しいグラベルロード。ポタリングするも良し、旅するも良し、未舗装路で遊ぶも良し!
ここでは具体的な楽しさ・魅力を紹介していきます。

旅を身近にしてくれる

グラベルロード 旅 ツーリング
photo:神楽坂つむり

あらゆる車種の中でもっとも自転車旅に適しているのがグラベルロードと言えるかもしれません!
先述したように荷物の積載能力やカスタムのし易さのおかげで、一人ひとりの自転車旅のスタイルに合わせた1台を作り上げることが出来ます。
自転車旅に特化した自転車といえばもうひとつ、昔はやっていた「ランドナー」があります。グラベルロードはその現代版……という立ち位置に留まらず、さらに最新規格とテクノロジーを加えて進化しました。

決して日本一周のような壮大な計画でなくてもよいのです。

身近な旅をサポートしてくれるのがグラベルロード
photo:神楽坂つむり
  • 週末の休みを利用してちょっと遠くまで行ってみる。
  • デイキャンプ装備を積んで近くの河原やキャンプ場まで走り、自然の中でコーヒーを淹れて飲む。
  • 2~3日のキャンプツーリングに出掛けてみる。

そんな身近な旅をサポートしてくれるのがグラベルロードなのです。

ロードバイクよりも荷物が積み易い&速度域が遅いという特性のおかげで、自ずと近距離の旅になりがちというのも、逆に良いところだと感じます。コンパクトに、でもしっかりと旅情を味わいたい人には本当にオススメできます!

自分自身への挑戦状を叩きつける

グラベルロードのフィールドは舗装路から未舗装路まで
photo:神楽坂つむり

グラベルロードのフィールドは舗装路から未舗装路まで、です。

舗装路のみのツーリングであればロードバイクでしたことがある方が多いと思いますが、これに未舗装路が少しでも加わると一気にアドベンチャー要素が高まります。
コンビニやスーパー、鉄道やフェリーといった普段頼りにできる文明が一切なくなり、信じるべきは己の装備と体力、知識のみ。

舗装路とは全く違うことを想定しながら大自然の中に突っ込んでいく
photo:神楽坂つむり

どんなルートを走るのか、万が一パンクやタイヤがサイドカットした場合にはどうすればよいか、平均時速は何キロを想定して何時までに帰って来られるか。
舗装路とは全く違うことを想定しながら大自然の中に突っ込んでいく、ただそれだけで「冒険している感」が半端ないのです。

photo:神楽坂つむり

そして間違いなく言えるのが、そういった経験をしたサイクリストは強くなります。
経験値がものすごく上がることを約束します。

万全の準備をした上で、ぜひさまざまなフィールドに挑戦してみてください。
きっと新しい世界が広がるはずです。

いつもの道をあえてゆっくりと走る

いつもの道をあえてゆっくりと走る
photo:神楽坂つむり

ロードバイクよりも、低速域での走行が楽なのもグラベルロードの良い所です。
太めのタイヤ、長めのホイールベースに低めに設定されたBBハイト、そういった要素が低速域での安定感を生んでくれます。
そしてそれでもちゃんと「走ってる」感が得られます!

なのでロングライドやグラベルライドも良いですが、日常の足として使うというのもオススメです。
実際に私は普段の買い物やサイクリングにグラベルロードを使っていますし、通勤や通学で使うというのもアリだと思います。
耐久性や安定感、乗車姿勢を考えるとむしろロードバイクよりもよっぽど普段の足には向いていると感じることもあります。ここ一番で着る勝負服ではなく普段着のような感覚で乗ることが出来るのもグラベルロードの良い所なのです。

グラベルロードの特徴

photo:神楽坂つむり
  • ハンドル幅の広いドロップハンドルを採用 長距離走行に適している
    40~50cm前後が主流
  • 舗装路からアプローチしてそのまま未舗装路へと突っ込むことができる軽快性とエアボリュームを確保した太めのタイヤを採用
    28~47C前後が主流
  • 全体のホイールベースが長めに取られており、またヘッドチューブが長い、BBドロップが低いといった特徴
    →直進安定性の高さとハンドリングの安定、リラックスした乗車姿勢の実現に繋がっている
  • バイクパッキングのような荷物を積載して旅をするシーンを想定した拡張性の高さ。
    ダボ穴の多さや泥除けを付けられるようにクリアランスが確保されている。
  • そして雨天時でも安定した制動力を誇るディスクブレーキを採用
  • 価格帯としては主に10~15万円が売れ筋モデルのようです。

ロードバイクと同様に高額モデルほどより高級なパーツが付いていたり、フレーム素材がカーボンになったりしますが、ロードバイクほど価格と性能が比例するようなことが実はあまりないのも特徴です。
20万円も出せば十分活躍してくれるモデルが手に入ります!

ロードバイクのように舗装路を軽快に走りつつ、バイクパッキングのように荷物を積載した状態でも安定して楽に走られるように設計されており、またグラベルや林道へのアプローチまで対応するマルチパーパスなロードバイクと言えます。

グラベルロードの選び方

グラベルロードの選び方
photo:神楽坂つむり

これから自転車を始める人もいらっしゃると思いますが、そもそも最初の一台にグラベルロードを選ぶのはアリなのか?ロードバイクやシクロクロスも気になる!個人的にこんな相談を受けることも増えてきました。

結論から言うと最初の一台にグラベルロードはずばり「アリ」です。
先述したようなグラベルロードならではの楽しみ方、その幅広さは他の車種にはないものであり、自転車を趣味として長く続けていくのに最適な選択肢と言えます。この場合、車種を選ぶ際には汎用性が高く守備範囲の広いものを選ぶことをオススメします。

もちろん余分な要素はそぎ落として純粋に走りを楽しみたい、ロングライドをしたい、レースに出たいのであればロードバイク一択だと思います。

またシクロクロスのレースに出るのであれば、やはりそこはグラベルロードでは無くシクロクロス車の方が適しているでしょう。

2台持ちという選択肢

私の周りでは普段着感覚で乗ることが出来るグラベルロード、勝負服感覚で乗ることが出来るロードバイク、この2台を保有する人が増えてます。

「ロード&グラベル2台体制」はオススメできる組み合わせ
個人的にもこの

「ロード&グラベル2台体制」

はオススメできる組み合わせ。

気持ち良く快走路を走りたい、ロングライドをしたい時にはロードバイクを。
荷物を積んで旅をしたい、未舗装路に突っ込みたい時にはグラベルロードを。
こんな風に使い分けることで、自転車の楽しみ方が信じられないくらいに広がるのです。

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グラベルロード選びの4つのポイント

実はグラベルロードとひとことで言っても、メーカーや車種によってその特徴は大きく異なります。
選択肢が増えて来たのは喜ばしいことですが、ちょっと迷ってしまいますね。
ロードバイクとは違う観点がありますので、実際に私が使っていて感じるところも踏まえて解説していきます。

まずはどんな風にグラベルロードを活用したいのかを想像してみてください。

「ロードバイクを持っているからセカンドバイクとして使いたい。」
「初めての一台としてとりあえず欲しい!」
「未舗装路をガンガン走りたい。」
「自転車旅でしか使わない!」
「とりあえず欲しい!」
色々あると思います。

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グラベルロードを選ぶうえでの大きなポイントとしては大きく分けて4つあります。
個人的に重要と思う順番に並べてみると……

  1. タイヤとホイールのサイズ
  2. 拡張性
  3. フレームの素材
  4. コンポーネント

1 タイヤとホイールのサイズ

タイヤとホイールのサイズ
photo:神楽坂つむり

実はグラベルロードに使われるタイヤの種類は、ロードバイクよりも種類が多いです。

まずタイヤ外径については700Cと650Bの二種類が存在します。
700Cはロードバイクと同様の規格で、リム幅や合わせるタイヤは比較的細身で乗り味は軽快、俊敏と言った特徴があります。
一方で650Bは700Cと比べると一回り小さい規格で、リム幅や合わせるタイヤは太めでエアボリュームがあり、安定感があるのが特徴です。

タイヤ幅については、グラベルロードでは主に28~47Cが採用されることが多い
photo:神楽坂つむり

タイヤ幅については、グラベルロードでは主に28~47Cが採用されることが多いです。今では選択肢に困らない程度には、さまざまなメーカーからグラベル用タイヤが発売されています。グラベル用タイヤをラインナップしないということは、今や世界市場から取り残されることと同義とも言えます。

細いタイヤであれば、俊敏性や軽さを活かして舗装路をある程度軽快に走りつつ、ちょっとした砂利道やダートに突っ込むことも可能です。28~35Cがこれに該当し、街乗りやサイクリングにも適している幅と言う意味では汎用性が高く、多くの完成車に採用されているサイズがこのあたりです。

36~47C程度の太めのタイヤは乗り心地が良く、耐久性があり、グリップ力に優れている
photo:神楽坂つむり

一方で36~47C程度の太めのタイヤは乗り心地が良く、耐久性があり、グリップ力に優れています。また、荷物を多く積んだ時の安定感は抜群。体格の良い人が乗るにも適しています。
グラベルに突っ込む時は「エアボリュームは正義!」と思える程には太いタイヤは安心感が違います。なので未舗装路の走行を中心に考えている場合は36C以上のタイヤが装着されているバイクを選ぶと良いでしょう。

タイヤクリアランスに注意!
グラベルロードを選ぶ際に気を付けなければならないのは、フレームのタイヤクリアランスです。
同じグラベルロードでもモデルによっては軽快さや俊敏性を重視しているフレームもあり、そういったモデルはタイヤ幅が36Cまでしか履けないというケース。もちろんフレームジオメトリを突き詰めることで走行性能を高めているのですが、「太いタイヤ幅を履かせて色んなフィールドを走り回りたい!」と言うような時には悲しいことになりますので、タイヤクリアランスは必ず確認しておきましょう。

2 拡張性

バイクパッキングやロングツーリングを楽しみたい場合は、ダボ穴の数に注目
photo:神楽坂つむり
拡張性
photo:神楽坂つむり
バイクパッキングやロングツーリングを楽しみたい場合は、ダボ穴の数に注目
photo:神楽坂つむり

バイクパッキングやロングツーリングを楽しみたい場合は、ダボ穴の数に注目してください。
積載量が売りと思われるグラベルロードですが、実は車種によってはシンプルさを追求してあえてダボ穴を廃したモデルも存在します。
個人的にはグラベルロードであれば「ダボ穴はあるに越したことはない」と感じます。

具体的なメリットとしてはズバリ、荷物の積み込み方に悩む必要が無くなること。
ダボ穴があるということはキャリアの装着だけでなく、泥除けやボトルケージと言ったグラベルツーリングで役立つアイテムを容易に装着することが出来るということで、汎用性がとにかく高い。

汎用性の高さがグラベルロードの魅力と考えている方ならば、是非このダボ穴の数には着目して頂きたいです。

photo:神楽坂つむり
バイクの特性判断する上でもダボ穴の数は注目すべきポイント
photo:神楽坂つむり

逆説的な話になりますが、ダボ穴の多いモデルは得てしてタイヤ幅やハンドル幅、ジオメトリーと言った要素についてもツーリングに向きであることがほとんどです。メーカー側もトータルデザインをしていますので、そのバイクの特性判断する上でもダボ穴の数は注目すべきポイントです。

3 フレームの素材

フレームの素材
photo:神楽坂つむり

グラベルロードが走るフィールドでは、ロードバイク以上に路面との付き合い方をよく考える必要があります。
素材別の特性についての解説はここでは省略しますが、まずは上記の事実を頭に入れて頂くとバイク選びの際に役立つでしょう。

砂利道、ダートを走るということは常に路面からの振動を受けるということです。
またバイク自体の動きに着目すると、接地面ではタイヤが常に浮いたり沈んだりしていますので、「路面追従性」という要素が重要になってきます。

このような状況下で最も楽な選択肢はカーボンフレームでしょうか。
私が乗っているGT GRADEはカーボンモデルですが、その乗り心地はまさに極上。上質な絨毯の上を歩いているような心地よさは官能的ですらあります。フレーム重量が軽いのでグラベルでよくある激坂でのヒルクライムや、岩場でのいわゆる「担ぎ」も楽と言うメリットがあります。
フレーム自体がバネのようにしなるので路面追従性も良く、荒れた路面での走行時にはグリップ性能が向上し、ライダーのテクニック不足を補ってくれるという福音もあるのです。

ただし取扱いには要注意!
ただでさえ落車や転倒のリスクが高いグラベルロードですから、外的衝撃の弱いカーボンフレームは気を遣います。そうは言っても4年近く使用していても特にそういった場面に出くわすことも無く、無理をしなければ大丈夫ですし、速度域や走る場所、安定感を鑑みるとある意味ロードバイクよりも落車のリスクは少ないのではと思うようになりました。

それでもやっぱり「カーボンはこわい!」という方にはクロモリフレームをオススメします。
重量増と言うデメリットにさえ目を瞑れば、振動減衰性に優れていて頑丈、取扱いに気を遣わなくても良いクロモリフレームはグラベルロードの最適解とも言えます。
あれやこれやと装備品を装着すれば結局そこそこ重たくなるのであれば、バイクの重量なんて気にしても仕方ない!と思う事も実際珍しくありません(笑)

4 コンポーネント

コンポーネントと言うとSRAMやSHIMANOと言った
「どのメーカーを選択するか」
と言った観点になることが多いですが、ことグラベルロードにおいて注目すべきは

「ギア比」
「レバーの握りやすさ」

だと感じています。

「ギア比」「レバーの握りやすさ」も注目すべきポイント
photo:神楽坂つむり

まずギア比ですが、これもダボ穴の話と同様にそのバイクの特性によって決められていることが多いです。
例えばチェーンリングはロードバイクと同じように50T-34Tが採用されているものもあれば、シングルギアで38~46T程度のものがついている場合もあります。
またスプロケットについても舗装路での走行性能や軽快さを重視したモデルでは11T-32T、逆に未舗装路を最初から見据えており激坂やダートを想定しているモデルでは11T-46T程度のギアが付いているモデルもあります。

もちろん後から自分自身のスタイルに合わせてギア比を変えるという楽しみもありますし、実際に走ってみないと分からないこともあります。
個人的には自転車旅やグラベルライドといった過酷な状況下で走ることがある場合は、軽い側のギアはあればあるほど良いと感じます。ここ一番で助けてくれるはずです。

photo:神楽坂つむり

レバーの握りやすさについて、実際に乗ってみて初めて気付いたことがあります。
ロードバイクであればいかに手にフィットし、ストレス無く操作できるかが重要ですが、グラベルロードの場合は

「しっかりと握ることが出来る」
「体重を預けられる」

形状と大きさであることが重要だということです。

路面状況が悪い場合にはロードバイクのように「ハンドルに手を添えるだけ」なんてことは言ってられません!しっかりと握り込みバイクをコントロールする必要があります。段差や衝撃でハンドルから手が離れると落車の危険性もあります。
レバーが小さすぎると手が余ってしまいますし、大きすぎるとしっかりと握りこむことが出来なくなってしまいます。グラベルロードの多くは油圧ディスクブレーキが採用されており、ロードバイクのレバーとは形状や大きさが異なることが多いので、ココはバイク選びの際に是非チェックしてみてください。出来れば実際にショップや試乗会で感触を確かめてみることをオススメします。

photo:神楽坂つむり

ちなみに補足説明としてグラベルロードの大半は今やディスクブレーキですが、必ず油圧ブレーキモデルを選んでいただきたいです。機械式に比べてメンテナンスのし易さ、制動のし易さが段違いです!多少高くても油圧ブレーキモデルを選んで後悔は無いはずです。

おすすめメーカー・ブランド

今ではほとんどのメーカーがグラベルロードをラインナップする時代になりましたが、ここでは特にグラベルロードに力を入れているオススメのメーカー・ブランドを紹介していきます。

  • GT
  • KONA
  • FUJI
  • BREEZER
  • JAMIS
  • SANTACRUZ
  • CANYON
  • GIANT
  • MERIDA
  • GARNEAU
  • TREK
  • CANONNDALE
  • FELT

こうして羅列するとアメリカンブランドが多いですね。
グラベルロードが活躍する環境が整っており、旅系サイクリストやアドベンチャーライダーによる文化が育まれてきたことも影響しているようです。

どこも選んでも失敗するようなことはありませんが、この中でも個人的に「ここは良いなあ」と思うメーカーをさらに紹介していきます。

  • GT
    私が愛用しているのがズバリGTだからです(笑)
    数あるメーカーの中でGTを選んだ理由は、まずバックボーンにMTBのDNAがあったこと。
    やはりオフロードをメインフィールドとしているメーカーが作るグラベルロードはフレーム自体の造形やジオメトリ、パーツアセンブルが成熟している印象があります。
    「GRADE」と称されるグラベルロードシリーズは毎年最新テクノロジーが投入されており、グレードによりますが全体的には乗り心地、官能性を重視している印象。荷物積載能力や軽さもそれなりにありますが、根底にあるのは走りの良さ。その拘りを感じる作りが良い!
    特にGTは独自の「トリプルトライアングル」というフレーム構造が魅力的で、剛性と乗り心地のバランスが最高に良いと感じました。
  • GARNEAU
    対抗馬に上がっていたのがカナダの誇るブランド「LOUIS GARNEAU」のレーシングブランド「GARNEAU」がラインナップしている「GARIBALDI(ガリバルディ)」シリーズです。
    カナダ本社の近くには社員が使うことができる良質なグラベルがあり、そこで研究開発されたガリバルディシリーズはGARNEAUお得意のコストパフォーマンスの高さとデザインの良さがひと際光ります。
    シリーズ自体も細分化されており、予算や用途に応じて選択肢がしっかりとあるので、これから自転車を始めると言う人にもオススメ!日本で乗っている人をあまり見かけないので、人とかぶりにくいという点でも魅力的ですね。
  • FUJI
    ある意味本命のFUJI。
    「JARI」シリーズはその名の通り砂利道を走破するために作られたことがよく分かるバイクです。ラインナップも豊富で、全体的に荷物の積載能力が高く、ロングツーリングや数泊するキャンプライドに向いていると感じます。タイヤクリアランスやダボ穴の数、ジオメトリーも含めてロングライダースにオススメできるブランドです。
  • JAMIS
    こちらもアメリカンブランド、フロリダ州で産声を上げたJAMISはかなり早い段階からMTBに力を入れていました。1980年代後半にはロードバイクの製造にも着手しており、オンロード・オフロード問わずバランスの良いノウハウを蓄積している、というバックボーンがあった上でのグラベルロードの開発ですから期待せざるを得ません。
    実際に物作りは質実剛健。奇をてらわない王道を行く物作りという印象で、グラベルロードラインナップも安心感のある内容となっています。
    アメリカ本国での評価は間違いなく高く、安定しているメーカーです。
  • CANYON
    今やドイツが誇る世界の自転車メーカーとなったCANYON。
    メーカー直販というスタイルをいち早く確立しながらも、その物作りは世界トッププロ選手の表彰台を幾度となく支えているクオリティ。そして何と言ってもそのコストパフォーマンスの高さには驚かされます。
    最新技術・規格をしっかりと抑えながらも、オリジナリティ溢れるパーツアセンブリやデザインセンスなど、ちょっと他とは違うオーラを纏っているのも魅力的。
    乗り心地や使い勝手は誰が乗っても好印象で、平均点が高い優等生という言葉がしっくり来るメーカーです。
  • FELT
    同じくドイツ発祥のこちらは老舗、けれど最新技術を惜しみ無く投入し、愚直に走行性能を追求するピュアなメーカーがFELTです。グラベルロードにおいても走行性能を純粋に追求し、走りを楽しみたい人には本当にオススメできるメーカーです。下位グレードにも関わらず驚きのフレームスペックなのもこのメーカーのお家芸でしょうか。セカンドバイクに選択する人が多い印象です。
  • BREEZER
    こちらも老舗のブランドですが、日本での知名度はまだまだ低いようです。
    MTBの、特に下り系のMTBを語る上で外すことができないBREEZERは根っからのオフロード系ブランド。ゆえにグラベルロードもお手の物で、足回りのパーツアセンブルを見ているだけでも「ああ、さすがだな」と納得せざるを得ない内容です。ただただ未舗装路を愚直に楽しみたい人にはBREEZER、オススメです。

厳選!おすすめグラベルロード4台

【JAMIS】RENEGADE EXILE

Image:JAMIS BIKES

これから自転車を始める人、セカンドバイクに乗り倒せる一台が欲しい人にオススメなのがこのモデル。エントリーモデルでありながらもディスクブレーキ、複数のダボ穴、軽量アルミフレーム、テーパーヘッドなど、走りを確かなものとする内容盛りだくさんなのが魅力的。また、フレームサイズによってホイールサイズが変わると言うジオメトリの破綻を防ぐメーカーの拘りも嬉しいポイントです。採用しているリムがWTBのチューブレスシステム対応なので、これから確実に伸びていくチューブレスタイヤを履くことができるのも魅力。この価格でこのアセンブルは反則では!?

サイズ 44、48(650B) 51、54、56、58(700C)
コンポ シマノ Claris2000
重量 10.9kg
価格 ¥99,900(税抜)

LINK:RENEGADE EXILE|JAMIS BIKES

【FUJI】JARI 2.3

FUJI JARI 2.3
Image:FUJI

ロングツーリングにぴったりのシリーズがこのFUJIの「JARI」シリーズ。
その中でもエントリーモデルに位置付けられるこの2.3は、クロモリフレームを新たに採用した最新モデル。クロモリならではの耐久性と振動吸収性のおかげでグラベル走行はもちろん、普段使いからロングライドまで、ライダーが楽に遠くまで走られるように設計されていますが、何より魅力なのが拡張性の高さ。トップチューブやフォークに設けられたダボ穴のおかげであちらこちらに荷物を積載することが可能です。これからツーリングを始めたい人にぴったりの一台です!

サイズ 46、49、52、54、56
コンポ シマノ SORA 9S
重量 12.9kg
価格 ¥120,000(税抜)

LINK:JARI 2.3|FUJI

【GT】GRADE CARBON ELITE

Image:GT bicycles

GRADEシリーズの中核を担うCARBON ELITEはその名の通りフルカーボンフレームです。その魅力は何と言っても異常なほどの乗り心地の良さ。シートステーに注目してみてください!この超絶細いステーが走行中にバネのようにしなって路面からの振動を無い事にしてくれます。いやほんとすごいんです。カーボンならではの軽さと楽さは一度味わうと病みつきになる事間違いなし。乗り心地重視でありながらもフレームバッグやサドルバッグを使えばロングツーリングもこなしてしまいます。そしてトリプルトライアングルによって横剛性、快適性をさらにアップ。贅沢な一台です。

サイズ 51、53、55
コンポ シマノ TIAGRA 10S
重量 9.82kg
価格 ¥228,000(税抜)

LINK:GRADE CARBON ELITE|GT

【CANYON】GRAIL CF SL 7.0

CANYON GRAIL CF7.0
Image:CANYON

今個人的に欲しいバイクです(笑)二階建てハンドルというとんでもない発想でサイクリストに衝撃を与えたこのモデルですが、実際にハンドルを握ってみるとこれがもうめちゃくちゃ握り心地が良いのです。サスペンションのようにしなってくれるハンドルは未舗装路でその効果をいかんなく発揮するはず!最新型のシマノ105をフル装備しそのスペックに死角なし。グラベルロードを思い切り楽しみたいなら絶対これ!ロードバイク乗りのセカンドバイクとしても満足のいく一台です。

サイズ 2XS、XS、S、M、L、XL、2XL
コンポ シマノ105
重量 8.8kg
価格 ¥249,000(送料・関税等別)

LINK:GRAIL CF SL 7.0|CANYON

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まとめ

楽しみ方の幅がとにかく広いのがグラベルロードの世界
少し語るだけのつもりが長くなってしまいました。それくらいポテンシャルを秘めていると言うか、楽しみ方の幅がとにかく広いのがグラベルロードの世界。

荷物を載せて旅に出るも良し、純粋に軽快に未舗装路を攻めるも良し、アドベンチャー感覚で山に挑戦するも良し、はたまた通勤通学に使うも良し!これからどんどん伸びていくジャンルなのは間違いありません。

新しい自転車の楽しみ方の世界へぜひ足を踏み入れてみてください。

Top photo(C)神楽坂つむり

監修:Viking the Maintenance石橋
Y’s Road オンライン アウトレットコーナー

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WRITTEN BY神楽坂つむり

ブログ「つむりの悠々自適ライフ」の管理人 大学時代に自転車と出会い、暇があれば各地をツーリングする日々。 最近では海外旅にも挑戦中。機材ネタや旅のノウハウ、旅レポートを執筆中。 http://tsumuri5.com/

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