元自転車屋が教える自転車パンク修理!ロードバイクやクロスバイクもOK
date : 2014.10.15 update : 2017.08.08

自転車修理の基礎といえば、パンク修理。自転車に乗っていると、おそらく最も多く見舞われるトラブルのひとつです。難しそうに思えるパンク修理も、やってみると意外と簡単なもの。今回は初心者でも分かるパンク修理の方法を、元自転車屋がお伝えします。

パンク修理に必要なもの

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パンク修理に必要なものは、以下の6つです。

・タイヤレバー(ホイールからタイヤを外すレバー)
・パッチ(パンクの穴を塞ぐシール)
・ポンプ(空気入れ)
・いらないタオル(フォーク下に敷いて、キズを防ぐもの)
・赤サインペン(穴が空いてる箇所に印をつけるもの)
・バケツ(水を入れて、空気漏れの穴を調べるもの)

その他、手のケガを防ぎ、汚れないようにするために、軍手があると便利です。
今回のパッチは、イージーパッチというものを使用しています。これは、のりを使う必要がなく、貼るだけで良いので、初心者におすすめのパッチです。

タイヤレバー、パッチ、ポンプは全て自転車屋さんで手に入ります。
タイヤレバーとイージーパッチはパナレーサーの物が手に入りやすく、使いやすいのでおすすめです。

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パンク修理の手順

[注釈追記]
当記事では、写真撮影の都合上パンク修理をアスファルトの上で行っていますが、ダンボール等を敷いた状態で行う方がベターです。これからパンク修理を行う予定の方はダンボールを敷いて試してみてくださいね。

1.タイヤをフレームから外す

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今回は、タイヤを外しやすい前輪でパンク修理の方法を説明します。後輪の場合も、基本は一緒なので、同じ手順を踏みます。この時、手の汚れが気になる場合は、あらかじめ軍手をはめておきましょう。

まずは車軸の脇に付いているレバーを掴み、反対側まで倒します。その後、車軸反対側のつまみを固定しながら、レバーを反時計周りに回せば、ネジが緩んでくるはずです。この時に緩めすぎるとねじが外れてしまいます、フォークから外れる程度で大丈夫なので、緩めすぎないようにしてください。

2.ブレーキを外す

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ブレーキアーチが固定されたままでは、タイヤは外れません。そのため、ブレーキを外しましょう。Vブレーキでは、左側のブレーキアーチのツメにワイヤーが通る切り込みが入っているため、ブレーキアーチを両側から抑えれば、金具を外すことができます。

カンチブレーキの場合も同様の手順でOKです。また、ロードバイクに付いているキャリパーブレーキでは、アーチ部分に付いているレバーを上に上げればブレーキが解除されます。

3.タイヤの空気を抜く

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タイヤを外した後は、フォークの先が傷つかないよう、いらないタオルを下に敷いておきましょう。

次に、タイヤの空気を抜きます。もうすでに空気は抜けている状態かと思いますが、空気が抜けきっていないと作業が大変になるため、空気は全部抜いてしまいましょう。

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MTBで使われている米式バルブの場合は、キャップを取り、バルブ頭頂部の真ん中にある出っ張りを押せば空気が抜けます。ロードバイクや、クロスバイクに使われることの多い仏式バルブの場合は、キャップを取り、バルブ頭頂部のネジをゆるめて、頭頂部を押せば空気が抜けるはずです。

タイヤを押して、空気が抜けていることを確認できたら、次のステップに向かってください。

4.タイヤを外す

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このステップで、ホイールからタイヤを外します。この時、外すのはタイヤの片側だけです。

用意したタイヤレバーをホイールとタイヤの間に挟み込み、力を入れてスポーク側まで倒します。この時、力を入れすぎるとタイヤレバーが折れてしまうため、気をつけてください。

また、タイヤの中のチューブにレバーを引っ掛けてしまうと、新たな穴が空いてしまう恐れがあるので、気をつけてください。

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1本目に成功したら、2本目を挟み込みましょう。挟み込む位置の目安はスポークの間隔が3本分離れたところです。

2本目を挟み込んだら、1本目のレバーをホイールの外周に沿って滑らせていきましょう。

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すると気持ちよくタイヤが外れていくはずです。外周を一周させ、タイヤの片側が全て外れたら次のステップに進みます。

5.チューブをホイールから外す

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タイヤの片側が外れたら、中からチューブを引き出します。仏式バルブの場合、バルブに付いているネジを外すのを忘れないようにしてください。ネジが付いたままだと、チューブを完全に外す事ができません。

タイヤとチューブを完全に分離できたら次のステップに向かいます。

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6.空気が漏れている場所を探す

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次は、空気漏れをしている場所を探しましょう。取り出したチューブにポンプで空気を入れて膨らませます。膨らませたらポンプを取り外し、バルブのネジを締めます。

その後バケツに水を入れて、空気を入れたチューブを水に浸します。空気漏れを起こしている穴はごく小さなものが多いため、水に浸して気泡が出ている場所を確認するためです。

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チューブを水の中にくぐらせて1周させると、小さな気泡が出ている箇所が見つかるはずです。気泡が出ている場所を見つけたら、赤ペンで印を付けてあげましょう。

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空気漏れの穴は1カ所とは限らないため、チューブ全体を丹念にチェックしてあげてください。

7.パッチを貼って、穴を塞ぐ

全ての空気漏れの穴が見つかったら、チューブの空気を抜いて、穴付近の水分を拭きとります。この時、拭く物にはオイルが付いていないきれいなものを使ってください。チューブ表面にオイルがついてしまった場合、パッチがはがれやすくなります。

次に、穴付近にヤスリがけをします。これはパッチがはがれにくくするために必要な作業です。ヤスリがけをする範囲は穴を中心に3センチほどで大丈夫です。紙ヤスリはパッチを購入すれば付いてきます。

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ヤスリがけが終わったら、パッチを貼ります。

この時、パッチの接着面にはなるべく指が触れないようにしましょう。指の油分が接着面に付くことで、パッチがはがれやすくなります。パッチを表面に貼ったら、タイヤレバーなどでパッチを上からこすりつけ、チューブとパッチをしっかり密着させてあげましょう。

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パッチを貼り終えたら、念のためもう一度チューブに空気を入れ、10分ほど放置します。時間を置いてチューブがしぼんでいなければ、穴はしっかり塞がっているはずです。

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8.チューブとタイヤを元に戻す

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穴を塞いだチューブから空気を抜き、タイヤの中に格納していきます。最初にホイールに空いているバルブ穴にバルブを差し込んでおくと作業がしやすいです。格納の際はチューブがねじれないように注意しましょう。

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チューブを格納したら、タイヤをホイールにはめ込んでいきます。作業中、タイヤとホイールの間にチューブが挟まれないように注意してください。

この時は、バルブの箇所からはめ込んでいくのがおすすめです。バルブ箇所をはめ込むときはタイヤとホイールの間にチューブが挟まれてしまうことが多いので、この箇所をはめ込んだ後にバルブを押し込んで動くかどうかを確認し、挟まれていないかをチェックしてあげましょう。

はめ込み最後に残ってしまう箇所は、なかなかスムーズにはめ込めない箇所です。力いっぱい押し込んでください。

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チューブを挟み込んでいないかをチェックして、バルブの固定ネジを付け(米式バルブにはネジがありませんので必要ありません)、空気を入れれば、タイヤの修理は完了です。

次は、ホイールをフレームに戻しましょう。

9.ホイールをフレームに戻す

外した時と逆の手順で、ホイールを元に戻します。この時に車軸のレバーの方向を間違えないように注意。レバーは元々付いていた側に向けてください。

ホイールを付けたら、正面からホイールを見て、正中線が出ているかをチェックします。ヘッドチューブから見て、タイヤがまっすぐになっていればOKです。

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正中線を出した後は、レバー反対側のつまみを持ちながら、レバーを時計回りに回し、車軸のネジを締めます。締め付けはレバーを上に上げて固定します。この時の固さの目安として、手のひらの親指側のふくらみに当てながらレバーを上げ、少し痛い程度がちょうどいい締め付け具合です。

レバーは前輪の場合上向きに、後輪の場合は前方斜め上方向に固定するとレバーが外れにくくなります。間違って下向きに固定してしまうと、タイヤが外れやすくなるため、ご注意を。

レバーはしっかり上まで押し上げ、その後、ホイールを掴んで左右にゆするなどして、きちんと固定されているかどうかをチェックします。

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ブレーキを元に戻して、バルブの固定ネジを締め付け、バルブキャップをつければ完成です。

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この作業は、はじめての方なら30分程度、慣れれば10分程度でこなせます。慣れれば、水を使わず、手の感覚で空気漏れの穴を突き止めることもでき、応用すればタイヤの交換も可能です。

パンク修理は、やればやるほど慣れてくると思いますので、次にパンクした時は、ご自身で修理してみてはいかがでしょうか?

次回はこの技術を応用してタイヤの交換を行いたいと思います。
タイヤ交換についてはこちらの記事をどうぞ。


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Written by スズキ ガク

1986年生まれのライター・編集ディレクター・元自転車屋の店員/ 大学を卒業後、自転車日本一周と、ユーラシア大陸輪行旅行を行う。 編集ディレクターとしての担当媒体は「未来住まい方会議 by YADOKARI