近年大きく注目を集める「高強度インターバルトレーニング」(HIIT)。これは「高負荷の無酸素運動と、低負荷の回復時間を交互に繰り返す」というトレーニング方法のことで、短時間の運動で最大限の効果を引き出す方法として、プロアスリートからダイエッターまで多くの人が導入している。
今回は、『Men’s Health』のアドバイザーの意見を参考に、このHIITトレーニングを3カ月間で段階的に導入していくステップを紹介したい。
たった15分で、630分の耐久運動と同じ効果!?
カナダのマクマスター大学で行われた研究によると、エアロバイクを30秒全速力で漕ぐセットを4~6回行った人は、中程度の速度で90~120分バイクを漕いだ人と、同程度の心肺持久力の向上が見られた。
6週間の研究期間で、通常の耐久トレーニングを行った人々の総運動時間は630分に達したのに対して、HIITを行ったグループはたったの15分だった。
15分の運動で、630分の運動と同じ効果が得られる――そんな夢のようなトレーニングを取り入れない手はないが、HIITは元々プロレベルのアスリートのために開発されたトレーニング。運動経験の浅い人がいきなり実践するのは難しいし、最悪の場合大きな怪我につながる可能性もある。
そこでHIITトレーニングを導入する際は、下記のようなステップを踏んでいくことが望ましい。
第1~3週目
週に2回、HIITトレーニングを行う。種目はランニングやバイクなど、好きな運動を選んで構わない。全力の7割程度の強度で10秒運動したのちに、回復時間として50秒の低負荷運動を行う。これを合計で10セット行う。
運動:最高強度の70%で10秒
回復:低負荷運動を50秒
回数:10セット
第4週目
週に2回、15分続けて中程度の強度の運動を行う。つまりは、普通のランニングやバイクのエクササイズを15分行う。この週は、HIITを一旦休憩して、心身の回復時間に充てる。
第5~8週目
週に2回、HIITトレーニングを行う。6秒全力で運動したのちに、60秒完全に休息する。1セットごとに、休憩時間を5秒ずつ減らしていく。合計10セット行う。
運動:最高強度で6秒
回復:1セット目は60秒、5秒ずつ減らしていき、最後は30秒
回数:10セット
第9週目
週に2回、30分続けて中程度の強度の運動を行う。この週も、第4週目と同じく回復時間に充てるが、身体のコンディションが向上しているためトレーニング時間を延ばす。
第10~12週目
週に2回、HIITトレーニングを行う。30秒全力で運動したのちに、4分完全に休息する。1セットごとに、休憩時間を30秒ずつ減らしていく。合計4~6セット行う。
運動:最高強度で30秒
回復:1セット目は4分、30秒ずつ減らしていき、最後は90秒
回数:4~6セット
お気づきになっただろうが、トレーニング強度を高めても、「週2回」、「合計30分程度」という原則は変わっていない。これほど短時間のトレーニングで、最大限のメリットが得られるHIIT。ぜひ実践してみてはいかがだろうか。
Reference : Men’s Health
・転載元記事
3カ月で身体を大改造!HIITトレーニングを効果的に導入する方法(JIGEN)