【タイプ別に紹介】ロードバイクのメンテナンススタンド6選
【2021/08更新】これまでも何度かメンテナンスに関する記事を書いてきましたが、「自転車をどう固定するか」が重要な問題になります。カメラの三脚しかり、車のドライビングポジションしかり、精度を要求される作業ではまずは固定の確認が大事です。足元がぐらついている状態では、どんなに技術が高くても良いメンテナンスはできませんし、下手をすれば自転車が転倒したり自分が怪我したりといいことはありません。
一方、専用のメンテンススタンドを使えば、そういったリスクが回避出来るだけではなく、作業効率も上がり一度のメンテナンスで多くのことをこなせるようになります。今回紹介するようなメンテナンススタンドをうまく使って、安全・正確・高精度なメンテナンスの基礎を作りましょう!
Top photo: C. Fountainstand (左), the funny thing is…(右下)
目次
メンテナンススタンドとは?
細かく言えば様々な種類がありますが、大まかにいうとメンテナンススタンドは「自転車を固定して作業をやりやすくするスタンド」です。
更にほとんどのタイプのメンテナンススタンドは後輪を浮かせて空転させられるようになっており、ブレーキや変速調整がスムーズにできます。
たとえば上の写真のような吊り下げるタイプのスタンドもあり、立ったままの作業ができるようになり作業効率が格段に上がります。
メンテナンススタンドの種類
以下では、メンテナンススタンドを4つのカテゴリに分け、その詳細とメリット・デメリットを紹介します!
リアフック型スタンド
最も固定が簡単なスタンド。シートステーとチェーンステーにフックを引っ掛けるだけで自転車が自立します。
- メリット:固定箇所がフレームなので、後輪を外した状態でも固定可能。
- デメリット:後輪スポークと非常に近い位置にフックがあり、固定力も弱くふらつきます。変速調整など後輪を回す必要があるメンテナンスには向きません。
ディスプレイスタンド
使用者が最も多いのはこのタイプではないでしょうか。自転車店で陳列されているロードバイクには大抵このタイプのスタンドが使われています。
- メリット:後輪のクイックレリーズ部分を挟みこむことでがっちり固定できるので、上で紹介したリアフック型よりも固定力が高く安定します。車体がブレること無く、変速調整にはもってこい。
- デメリット:クイックレリーズを固定するため、後輪が外れたバイクは固定できないこと、またクイックレリーズのメーカーによって対応するスタンドを選ばなければいけないなどの一手間があります。Campagnoloホイールの人は気をつけて!
シートポスト/トップチューブ固定型
シートポストをクランプで固定して吊り下げるタイプ。この辺からいわゆるプロユースのワークスタンドカテゴリに入ってきます。
- メリット:胸の高さで自転車を固定できるため、あれやこれやのメンテナンスを一気にやりたい時にとても便利。
- デメリット:シートポストの固定が甘いまま固定するとスポッと抜けて悲惨なことになります。
フレームエンド/BB固定型
本格的にメンテナンスをしたいならこのタイプのスタンドを使うべきでしょう。チーム帯同のプロメカニックは軒並みこのタイプのスタンドを使っています。
- メリット:フレームの2点を固定するため自転車の固定が他のタイプに比べて強固。
- デメリット:スペースをとる。他の3タイプと比べて高価。
おすすめのメンテナンススタンド6選
今回は立ったまま作業ができるワークスタンドを主に紹介します。室内保管も兼ねたスタンドを検討している方はセクション最後のリンクをチェック!
ミノウラ(MINOURA) DS-534-600L
バーテープ交換やサイコン調整、チェーン清掃など簡単なメンテナンスに最適。折りたたみ式でコンパクトになるので、ガレージの隅や車のトランクに一つ置いておくととても便利です。従来品がアップデートされ、脚部を左右独立で折りたためます。
価格:4,765円(税込:Amazon価格2021/07時点)
GIZA(ギザ)メンテナンススタンド スルーアクスル用
スルーアクスル専用のメンテナンススタンド。ディスクブレーキユーザーには嬉しい商品です。車体を傷つけないよう、レジンクランプが採用されています。
価格:2,698円(税込:Amazon価格2021/07時点)
Bikehand(バイクハンド)自転車修理スタンド
BIKE HANDは、1988年に台湾で設立された自転車専用の工具ブランド。高さ、傾き、角度をクイックレバーで調整できます。自転車を高い位置に設置し、立ったまま整備できるメンテナンススタンドです。
価格:10,998円(税込:Amazon価格2021/07時点)
MINOURA(ミノウラ) RS-1800 レーススタンド
もっと本格的にメンテナンスを行いたければ、MINOURAのRS-1800がおすすめです。エアロ形状のフレームやリア・ダイレクトマウントブレーキのフレームにも対応。折り畳めるので、車に積んでレース会場へ持っていくのもアリですね。
価格:16,199 円(税込:Amazon価格2021/07時点)
Park Tool PRS-22.2 チームイシュー
どんな車軸スタイルとボトムブラケット構成にも対応するメンテナンススタンド。自転車を360度水平回転させながら整備できます。もちろん高さも調節可能です。
価格:64,802円(税込:Amazon価格2021/07時点)
FEEDBACK SPORTS(フィードバックスポーツ) SPRINT WORK STAND
ロードから重量のあるダウンヒルバイクまで、幅広くメンテナンスが可能(耐荷重:38.6kg)。スタンドを折りたためば、76cm(長さ)までコンパクトになります。
価格:35,200円(税込)
▶こちらの記事では、ロードバイクのスタンド全般を紹介しています。室内保管用のスタンドをお探しの方におすすめです。
番外編。倒立メンテ
上記でスタンドを紹介してきましたが、常にメンテナンススタンドを持ち合わせていられるかといえば、そうではありません。状況によってはスタンドなしでメンテナンスをしなければいけなくなることもあるでしょう。ライド中、山のど真ん中で変速がおかしくなったり、駆動系に何かが挟まるなんかはよくあることです。
そういった緊急時に役立つメンテナンス方法として、バイクを倒立させてメンテするという方法があります。バイクを倒立させることで手を離してもバイクが自立し、後輪が空転するので変速の調整も可能です。
ただし、サドルやシフトレバーなど自転車上面の部分は痛みますし、油圧ディスクブレーキ装着のバイクを倒立させるとエア噛みの原因になりますので、状況と自転車のスペックをよく考えて行ってくださいね。
▶プロが教えるメンテナンス7つの工程はこちら!
最後に
いかがでしたでしょうか。メンテナンススタンドにも様々なものがありますが、他の自転車部品と同じように際限なくいいものが欲しくなるので、始めからプロ仕様のものを買ってしまうのも一つの手かもしれませんよ。