自転車からワクワクをひろげよう

  1. ホーム
  2. ライド
  3. 【乗鞍】ちょっと乗鞍まで秋の紅葉を見に行ってきた

【乗鞍】ちょっと乗鞍まで秋の紅葉を見に行ってきた

あわせて読みたい!
こちらの記事もチェック!

 

(当記事はつむりの悠々自適ライフの許可を得て編集・転載した記事です)

とある平日の昼下がり。Twitterを眺めていると気になる写真が流れてきました。

場所は乗鞍。毎年のように登っている山だ。写真を見ただけで分かる。ただ、その景色がいつもと違う。木々が赤い。黄色い。

「紅葉だ・・・!これは見てみたい・・・・・」

そう思った6時間後には大阪の自宅を出発していました。

きっと昔の自分だったらとてもじゃないけれどこんなことはできなかったと思います。「いいなー、行きたいなー。」で終わる。でもそれじゃあ勿体無い。

必要なデータと条件さえ揃えばあとは行動するのみだということを、ここ数年で、理解しました。一度理解すれば、あとは遮るものがなにもなくなった。とりあえず玄関からロードバイクを出して走り出せば必ず何か得られる。シンプル。

とまあこういう突発ロングライドは多い私だけれど、もちろん何も準備していない訳じゃあない。いつでも飛び出せるようにクローゼットの中には旅に必要な道具がぎっしりと詰まっていたりする。

充電が必要なものは旅が終わり次第、満充電にしている。輪行袋やウインドブレーカー等、毎回必要な道具はひとまとめにしている。泊数、宿泊場所に応じた寝具も何通りかストックしている。そしてすべての道具の場所と状態を把握しておく。

こういうスタンバイが出来ているからこそ、少なくとも機材に関しては何の不安もなく、いつでも旅立てる。実はこれとっても大事なことなんじゃないかなあと思っています。

大阪から高山まではちょっと長い助走区間と思って淡々と走りました。

大阪 0km   0時間
京都 45km  1時間23分
米原 120km 4時間10
岐阜 170km 6時間10分
下呂 260km 9時間55分
高山 320km 12時間14分

私としては何度か走ったことがある道ということで、新鮮味がなかったり・・・(哀しい

「これだけの距離を走っているのに新鮮味がないって・・・・!」
高山に着いた時の私の切実な感想。

結局大阪から乗鞍まで一度も地図を確認することなく終わってしまった。やれやれ。それでも走っている時は楽しくて仕方ないのだから困る。自分の足だけで、力だけで、遠くまで行く。このシンプルなことが、なんでか楽しくて仕方ない。

高山のコンビニでパスタとクリームシチュー、バナナをかきこむ。ここまでの消費分の補充は走りながら済ませていたから、ここからのエネルギーストックというイメージ。高山から乗鞍まではコンビニが3軒ほどしかないから要注意だ。最後のコンビニも乗鞍までの距離は30kmくらいある。そのあとは登りに不要な輪行袋等を駅近のロッカーに放り込む。軽量化。

誰そ彼時を経て日が昇り日光が差してきたころには、本格的なスタート地点である平湯峠に到着した。

それにしてもEF-S 18-135mmレンズの描写力には脱帽せざるをえない。朝日による強烈な逆光の中でも出したい色を見事に表現してくれる。
【撮影設定ISO160 27mm 0.7EV F4 1/1250】

今まで淡々と走っていた状態から一転。テンションを最大限までヒートアップして登り始める。なんといってもここは岐阜県、乗鞍スカイライン。見上げる空は青く、吹き渡る風は優しい。

の前にジオラインインナーとジレを脱ぐ。脱いだものはビブショーツの腰回りに挟んでしまう。腹巻代わりと思えば中々心地よくてびっくり。

平湯峠から頂上の畳平までは標高差約1,100m。
標高1,600mから2,700mまでを駆け上がる。

ここまでの道のりでもうとっくにウォーミングアップは終わっていたおかげで、ペースは悪くない。おおよそ15km/h程度は維持できている。走った距離の割には上出来。


落ち葉広がる乗鞍スカイライン。


秋の気配がいたるところに。


AM 6:30 誰もいない。静寂な峠。

ペースは上がらない。景色が良すぎて。走っては止まり写真撮影。走っては止まり写真撮影。繰り返し。登りに集中するには周りの景色が邪魔をする。

だけど、そもそも今回の目的はこれだ。もはや時間もペースも気にしない。ひたすら今、目の前に広がる光景をインプットすることにのみ、五感を使う。

こんな山奥の早朝だから交通量は皆無だけれど、それ以上の理由としてここがマイカー禁止というのがある。乗鞍のスカイライン、エコーラインはバス、タクシー、許可車両、そして自転車しか進入することができない。おかげでヒルクライムするにはこれ以上ないってくらい、気持ちよく登ることができる。

とても静かだ。エンジン音がしないだけで、こんなに静かになるんだと、改めて気づかされる。クリートを外して立ち止まるとコオオオオオってなる大気の音とか風の音とか、そういう自然の産物しか聞こえない。こういうところにも、乗鞍の価値があると思う。

頂上より300mくらい下あたりから、景色は一変する。それまでの樹林帯はなくなり、ただただ荒涼とした山々、ハイマツの群れが迎えてくれる。森林限界だ。


ここからが、今回のハイライト。そういっても過言ではない!はるか遠く高山までずうっっと続く下り坂。ここを登ってきた。


時折ものすごい強風が吹き荒れる。立っていられない程ではないけれど、こんな中もし下ることになったらちょっと骨が折れるなあなんて心配。半分くらいは当たった。

畳平に着くころにはもう快感。気持ち良さしかない。


青空の乗鞍岳畳平!気持ちよすぎる!!!

せっかく乗鞍に来たのだからオンロードだけじゃあ勿体無い。ということでプチ登山をすることに。目指すは魔王岳、といっても、ほんとすぐそこ。乗鞍岳は登山界では星ひとつくらいのイージーな山として親しまれている。なんせこの標高2,700mまでバスでワープできる。そこからあたりの山々を歩くのに300mもないのだから。夏だったらそれこそ登山装備なしでも大丈夫なくらい。だからビンディングでも問題ないよね!!


rapha climber’s shoesだから山登りも問題ない


鶴ヶ池美しい。


一通り景色を堪能した後に畳平に戻ってごそごそしていると、例のイベントが発生


???「もしかしてつむりさんですか?」

平日朝9時に標高2,700mでオフ会始まるの冷静に考えて意味が分からない。

るふさん(@kffff32) とっしーさん(@Tossy_CB)
とは畳平で談笑。

「ここを登るのに始発は遅い」
「乗鞍岳は平日に限る」
「9時にはここにいてちょうどいい」
「夜に出発は基本」
「乗鞍はn回目」
「数時間前についてちょっと登山してました」

揃いも揃ってナニモンだよ…((´゜ω。`))ブルブルッ

しょさん(@ctihst )とは岐阜県と長野県の県境で遭遇。

結局、全部で5人の人たちに声をかけられました。
インターネットってこわいですね()
旅を彩ってくれるから、こういう出会いは、うれしい。

そしてるふさんと一緒に反対側のエコーラインに下るとこの景色!


あああああああああああああああああああああああああ???!
うわあああああああああああああああああああああああああ!!
あっ、、、あっ、、、、ああ・・・・・

もうね、これ見られただけで大阪から走ってきたかいがあるというもの。いつも新緑が美しいと、それだけでも感動していたのに、この彩り!


ああ~~~これはちょっと反対側から登らないともったいないなあ・・・・というわけで位ヶ原山荘までダウンヒルしてからのリピートクライム!


さっき別れたのになぜかまた降ってきてまた登ってるとっしーさん


まさかの3人旅。

ここで今回の旅路をさらに彩る人たちと出会う。

はるばるオーストラリアからやってきたイケてるサイクリスト7名!オーラとスタイルに惚れ惚れしてしまって、拙い英語でガンガン話しかけてしまった。
向こうも笑顔で応えてくれる。むしろこっちに負けないくらいガンガン話しかけてくる。

何度か聞き取れない単語があったものの、交わされた言葉を要約すると
「最高」「気持ち良い」
だったと思う。このあたりは世界共通っぽい。

ひたすら日本は美しいと連呼していて、私が「ここは特別に美しいんですよ」って言ったら「そういう特別が、他にもあるだろう?」って言われて、握手せざるをえなかった。

その後はなぜか一緒に登って上でご飯でも食べようぜ、という話に。一緒に登って気づいたけれど、彼らめちゃくちゃ速い。全員が太めのブロックタイヤに荷物満載しているのに、空荷の私と一緒に走っている。タフだなあ・・・・・。

そしてやはりスカイライン側より圧倒的に美しいのがこのエコーライン。赤いナナカマド、黄色いダケカンバが秋の青空によく栄える。


このコントラスト!


気持ちよさしかない。登りの辛さはもはやない。


ファンタジー的な景観。


今年は赤が少ないらしい。言われてみれば、確かに。


パニアバッグにはロマンが詰まってるんだよなあ・・・・(重い


スタイリングがクール。

再び畳平に登り切った後は、ベンチに座って一緒にご飯を食べた。他愛もない話をしていたと思うけれど、同じ自転車乗り、話題は尽きない。

「あの山はなんていうんだ?」
って聞かれたから
「魔王岳。おそろしい山ですよ・・・」
とか適当なことを答えてしまったけれど、まあ問題ないだろう。今日は高山で一泊するらしい。あすこも外国人には優しい街だ。最近はむしろ日本人よりも比率が高いくらい。

そういえば私もそろそろ帰ってもいい頃合いだ、と気付いた。と言うか眠い。大阪からここまで夜通し不眠できたのだから。頂上もだいぶガスってきたので、サクッと下山。やっぱり山は午前に限る。

サクッと、と言っても標高差2,200m、50km弱のダウンヒルだ。雲の中に突っ込むように、ひたすらに下っていった。

高山で時間があったから「君の名は。」の聖地巡礼で前回行けなかったところを訪問したり温泉に浸かったり高山ラーメンを食べたりしてから、輪行で帰宅。

今回も長いようで短い旅が終わった。

同じ場所でも、季節が変われば、こんなにも違う顔を見せてくれる。
いつ来ても最高としか言ってない気がするけれど、
秋の乗鞍岳も文句なしに最高だった。

終わり


走行距離 370km
獲得標高 4,134m

・転載元記事
【大阪〜乗鞍】ちょっと乗鞍まで秋の紅葉見に行ってきた【エコーライン】つむりの悠々自適ライフ

B!

あわせて読みたい!

関連記事を読む

広告を表示できません。

最新記事を読む 同じカテゴリーの記事を読む
モバイルバージョンを終了