MERIDA フルモデルチェンジしたエアロロードバイク新型「リアクト」を発表

株式会社ミヤタサイクルが日本国内での独占販売権を有するスポーツバイクブランド「メリダ」が、2017年のツール・ド・フランスの開幕に先立って、オランダ・アーペルドールンにてフルモデルチェンジをした新型リアクトを発表した。
これにより、UCI ワールドツアーチーム「バーレーン・メリダ プロ サイクリング チーム」は、7月1日から開幕するツール・ド・フランスを新型リアクトで参戦する。

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第三世代の新型リアクト:洗練された空力性能

2011 年に初代モデルを発表して以来、数々のアップデートを施してきた MERIDA のエアロロードバイク「リアクト」。
初代リアクトは、プロロードレースの世界で要望の高まるロードバイクのエアロ化に対応して、エアロフォークやエアロシートチューブ、エアロシートポストなど、当時の最先端のトレンドを取り入れて開発されたエアロロードバイクだった。内装ケーブルはもちろん、いち早くShimano Di2システムにも対応したDi2バージョンも展開していた。また、2012モデルとして、衝撃吸収素材のインサートを組み込む事で快適性を向上させたS-FLEXシートポストを採用し、エアロロードバイクの快適化を行なった。

しかし、リアクトにとって最大の進化は 2013年に 2014モデルとして発表した第二世代リアクトである。TEAM LAMPRE-MERIDAへの機材供給開始と同時に投入された第二世代リアクトは、スプリンターや集団から逃げるブレイクアウェイライダーのための究極のエアロロードバイクとして開発が進められた。

第二世代リアクトに先立ってレースに投入された MERIDAの TTバイク、WARP TTの開発で培った空力設計技術を応用することで空気抵抗を最小化。2014年のドイツ・TOUR MAGAZINE の風洞テストでは、最高のエアロダイナミクス性能を持つロードバイクとして評価された。同時にヘッドチューブ剛性や、パワー伝達性能についても高い評価を得た。重量や、快適性の面でもエアロロードバイクとしては、印象的な性能を持っていたのが第二世代リアクトである。

MERIDAの性能向上への努力に立ち止まるという単語はない。2018モデルとして発表する第三世代となる新型リアクトは、MERIDA史上、最も空力性能に優れ、軽量で快適なエアロロードバイクである。開発の目標はエアロの向上だけに留まらず、剛性を一切失うことなくフォーク、シートポスト、ベアリングを含むフレームシステム重量で 350.5g の軽量化を達成。リアクトとして初となるディスクブレーキ仕様もラインナップされる。

複雑な機構を用いることなく、高いエアロ性能を手に入れる事は第三世代リアクトの開発当初からの目標だった。特殊な部品を極力用いずに、高いメンテナンス性能を実現。可能な限りのシンプルな機構であり、剛性、軽量化、快適性のすべてに妥協する事なくデザインされたエアロロードバイク。つまり洗練された空力性能こそが新型リアクトの特徴である。

エアロダイナミクス性能の向上

第三世代リアクトは、第二世代リアクトと比較すると、風洞実験値で時速45km/hで走行時に 8ワット分の空気抵抗削減を達成している。これは約5%の空力性能の向上に換算される。主にフレームの一部の部分で断面形状の1:3規制が撤廃された最新のUCI規定に則ったチューブ形状や、シートステイ接合部を低くする事、そしてヘッドチューブと一体化したワンピースコクピットの採用により達成している。

この空気抵抗の削減は、例えば100kmの距離を単独で走行した際に、伝統的な丸型チューブ形状のロードバイクで100kmのうち30km以上をドラフティングしながら走行した時に得られるエアロ効果よりも高い効果を得られる事を意味している。

Merida Reacto

Merida Reacto

Merida Reacto

快適性の向上

快適性の向上はシートステイの形状見直しとカーボンレイアップの最適化、そして衝撃吸収素材の S-FLEX シートポストの性能向上で達成。

Merida Reacto

軽量化の達成

第二世代リアクトとの比較で、フレーム単体で約 19.2%、フレームシステム重量で 17.13%の軽量化を達成。重量は従来 1250g*であったフレーム重量は第三世代リアクトでは1010gとなり、フレームシステム重量は2046gから1695.5gへと350.5gの軽量化を達成。
チューブの薄型化とカーボンレイアップの最適化により軽量化を実現。
*バーレーン・メリダ プロ サイクリング チーム仕様カラー、56cm サイズ重量

従来同様の剛性

BB386規格によるBB部分の大きな接合面積より自由度の高い設計を実現。既に高い評価を集めている第二世代リアクトと同様のフレーム剛性を達成。

新しい UCI ルールのアドバンテージ

従来のUCIの1:3規制のよらないスリムな断面のシートステイは空力面で圧倒的なメリットを実現。

DISC COOLER を採用したディスクブレーキ仕様

アルミニウム放熱フィンによってディスクブレーキキャリパーの放熱性能を向上するMERIDA独自のDISC COOLERを前後に採用したディスクブレーキ仕様をラインナップ。放熱時間を35%短縮し、安定した制動力を発揮。

Merida Reacto
Merida Reacto

S-FLEX シートポスト

300gから206gへと大幅に軽量化された S-FLEX シートポストは、衝撃吸収素材とレイアップの最適化により従来よりも快適性を向上。

インテグレーテッドコクピット

ヘッドチューブとトップチューブの集合部は、新型リアクト(REACTO TEAM-E)に装備される Vision Metron 5Dコクピットに合わせて設計された形状やスペーサーなどを装備し、Di2 ジャンクションをステム下に内蔵。
優れたメンテナンス性能やケーブルルーティングと、卓越した空力性能を両立。

「バーレーン・メリダ プロ・サイクリングチーム」は、2017シーズンより中東籍初のUCIワールドツアーチームとなり、2016 年と 2013 年のジロ・デ・イタリアの覇者ヴィンチェンツォ・ニバリ選手をはじめ、日本人 NO,1 ライダーの新城幸也選手などグランツール、ステージレースそしてクラッシックレースとあらゆるレースで活躍できる選手を獲得し、世界中で存在感を示すことのできるチームである。

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WRITTEN BYFRAME編集部

FRAME編集部はロードバイク、MTB、ミニベロ、トライアスリートなど、全員が自転車乗りのメンバーで構成されています。メンテナンスなど役立つ情報から、サイクリングのおすすめのスポット情報、ロードレースの観戦まで、自転車をもっと楽しくするライフスタイル情報をお届けします。 https://jitensha-hoken.jp/blog/

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