トッププロも納得のクオリティのCanyon(キャニオン)


自社サイトでの直販オンリー、ショップを訪ねて店頭で購入することは基本的にできないという独自の販売形態をとっているドイツの自転車メーカー「Canyon(キャニオン)」。ツール・ド・フランスなどプロサイクリングのファンなら、トニー・マルティン(トップ画像)、キンタナやバルベルデが駆るバイクとしてよく知られたブランドだが、そうでない人にはまだやや馴染みが薄いかもしれないので、今回あらためて紹介したい。

UCI女子ワールドツアーチームの「キャニオン・スラム レーシング」では、ティファニー・クロムウェル、ハナ・バーンズらがUltimate CF SLXに乗っている。
▲UCI女子ワールドツアーチームの「キャニオン・スラム レーシング」では、ティファニー・クロムウェル、ハナ・バーンズらがUltimate CF SLXに乗っている。

キャニオンはなぜ急成長したのか?


 キャニオンは自転車ブランドとしては比較的新しい企業で、中部ドイツで1984年に創業。輸入パーツショップとしてメールオーダーでパーツを販売するなどしていたところからフレーム製造に参入。

 直販スタイルを貫くことでクオリティの高さのわりに手頃な価格で人気を博し、売上は過去7年連続で年3割増という成長を遂げているという。一説には他大手ブランドの完成車と比べればキャニオンは2割ほど安いとも言われ、すでに世界100ヶ国超に販売実績があるという。

自転車メーカーとして世界で初めて自社研究所にカーボンフレーム用CTスキャナーを導入
▲製品クオリティの高さはドイツブランドという期待に応えるもので、キャニオンは自転車メーカーとして世界で初めて自社研究所にカーボンフレーム用CTスキャナーを導入。

製品はドイツはコブレンツにある本社工場において開発・組み立てられている
▲世界に配送される製品はドイツはコブレンツにある本社工場において開発・組み立てられている。

キャニオンの代表的なモデル


さっそくロードバイク、TTバイク、MTB、シクロクロス、タウンバイクと多種✕多グレードが揃っている中で、特徴的なものを見ていこう。

キャニオンのロードバイク人気モデル


超軽量ロードバイク「Ultimate CF EVO」


まずはやはり、発表になったばかりの超軽量ロード「Ultimate CF EVO」から。フレームとフォーク計が935g、10.0 SLはTHMのブレーキとクランク、ホイールはライトウェイトでサブ5kgというドリームマシンである。この豪勢さと完成度の高さを伺わせるまとまりっぷりで、軽量バイクマニアも唸る114万9000円。

Ultimate CF EVO 10.0 SL
▲Ultimate CF EVO 10.0 SL つや消しマットブラックのフレーム665g+フォーム270gにTHMのブレーキキャリパーFibulaとクランクClavicula SE、ライトウェイトのMeilenstein Obermayerチューブラーホイールとドイツらしさ満艦飾。114万9000円。特設サイト(英語・独語のみ)>https://www.canyon.com/evo/

カーボンフレームのUltimate CFにはノンジェンダーモデルと女性モデル「WMN」が揃っているが、SRAM eTapフル装備の「Ultimate CF SL 9.0 eTap」が46万9000円と目を引く。

小柄な女性でもロードを諦めないでOK、「WMN」


Ultimateとロングライド用カーボンフレームEnduraceには女性モデルのWMNシリーズがあり、身長152cmからに対応した小ぶりな650Bホイールモデル3XSと2XSが小柄な日本人女性には強力にオススメ(筆者も3XSを注文中)。


▲Canyon//SRAMカラリングの「Ultimate WMN SLX DISC 9.0 TEAM CSR」はフルeTap、レイノルズのAssaultカーボンホイールと本格的なチームイシューで68万9000円。このハイスペック完成車が小柄女子サイズで揃うのはキャニオンだけだろう。WMNサイト>

キャニオンのMTB人気モデル


旗艦機「Spectral CF 9.0 LTD」


キャニオンはMTBでも非常に人気が高く、レース用のクロスカントリーからトレールバイク、ダウンヒル、里山バイク、ファットバイクまで他機種、フレーム素材も多種揃っている。トレイルバイクの旗艦機「Spectral CF 9.0 LTD」は最新のSRAM XX1 Eagleの1×12スピードを搭載している。

「Spectral CF 9.0 LTD」
▲「Spectral CF 9.0 LTD」は最新のSRAM XX1 Eagleの1×12スピード。リアスプロケは10-50T。さらにEnve M60という軽量ホイールで登りも軽快だという。77万9000円。Spectralサイト>

ほかにも2017年に発表になり話題を集めた、個性的なフレーム形状が特徴のシクロクロス車「Inflite」、アイアンマン世界選手権で勝利したTT車「Speedmax」、気軽に乗れるスポーツ車「Roadlite」、通勤用タウンバイク「Commuter」などがラインナップされているので詳しくはオフィシャルサイトを見て欲しい。

直販ならではの不安もしっかりサポート


組み立てはYou Tubeを見て


高性能でモダンなルックスのバイクがけっこうなお手頃価格…というところで心が動いても、「直販オンリーということは、自分で組み立てないといけないってこと? 無理無理無理!」と思った人もいるのでは。慌てなくても大丈夫。

キャニオンのバイクは確かに頑丈な箱に梱包されて到着するけれど、ほぼ組み上がった状態で、車種などにもよるが、自分でやらなければいけないのはハンドルバーとシートポストの固定、前輪とペダルの装着程度。日本語の詳細な解説書も付属しているし、ふだんから自転車の基本的な整備を自分で行っている人なら悩むことはないだろう。詳しくはこちらのYouTubeのオフィシャル・デモビデオをどうぞ▼






アフターケアは、最近は自分のところで購入したバイクでなくてもメンテナンスやアップグレードをしてくれるショップも増えているので、そういったお店を見つけておきたい。消耗品や代替パーツはキャニオンサイトでも購入できるが、キャニオンのバイクは現在の標準的なサイズのパーツが大半なので、パーツの交換やアップグレードが難しいということはあまりないだろう(※フォークコラムは太め径の1 1/4インチ)。

昨年の夏、Ultimate CF WMN 8.0の広報車を借り、夏休みのフランス旅行にも飛行機輪行で連れて行ったが、電動アルテグラ、油圧ディスクブレーキ、クイックリリースでなくスルーアクセル式と新しめの、しかしすでに一般的なコンポーネントを搭載していたことのほかは、とくに特殊なことも見つからなかった。


▲筆者がテストした際のCanyon Ultimate CF WMN 8.0 (2017モデル)。650Bホイール(27.5インチ)を履いた3XSサイズで、素直なハンドリングが楽しいバイクだった。イギリスからフランスまで輪行もしたが、扱い方に特殊な点などはない。

また、キャニオンでは、直販の不安を取り除くために独自の30日返品保証制度を設けている。これは商品受け取りから30日以内で商品が新品同様の状態であれば、理由を問わずに返品が可能というもので、送料も含めて全額が返金される。また、正常な使用状態で材料や製造上の不具合が発生した場合は送料を含め無償で対応という2年の基本保証と、フレームとフォークについては6年間の製品保証もついている。

試乗の機会に乗り味をチェックしたい


自転車のことは右も左もわからないし身近にアドバイスをしてくれる自転車の先輩もいない、という状況でもない限り、けっこうイケそう、大丈夫そうという気がしてきたのではないだろうか。不調など困ったときには、キャニオンのサイトでパーツ情報などかなり詳細なマニュアルがとれるほか、日本語でキャニオンジャパンに問い合わせることもできる。2018年の試乗会は、2月の「名古屋サイクルトレンド」、3月「サイクルモードライド大阪」、11月になるが「サイクルモードインターナショナル2018(幕張メッセ)」で試乗会を行う予定だという。