折りたたみ自転車の購入を検討していて、走力を重要視したい人にとって必ず選択肢に挙がるのが「birdy」と「KHS」の2車種。ミニベロのなかでも走行力が高いと評価される頼もしいツートップである。
今回は魅力あふれるふたつのブランドを、長年愛用してきたユーザーたちのコメントをもとに徹底比較する。自分に合う選択肢がきっと見つかるはずだ。
目次
折りたたみ自転車の魅力
▲小回りが利いて、街乗り、ポタリングには最適(写真はbirdy)(C)Shin-Ara
まずは折りたたみ自転車というジャンルの魅力に迫りたい。フォールディングバイクとも呼ばれ、いわゆるネットやホームセンターで安価で売っている折りたたみ自転車とは全く違う、スポーツタイプのミニベロ+折りたたみ機構をもつバイクたち。
ロードバイクや他のスポーツサイクルを持っていても「もう一台折りたたみ小径車を!」となってしまう理由とは?
ユーザーに聞く!折りたたみ自転車の真価を発揮するシチュエーション
今回話を聞いたユーザーは全員、折りたたみミニベロ以外にロードバイクなど他のスポーツバイクを所有している。折りたたみミニベロならではの使いどころを聞いてみよう。
Q:ロードや他のスポーツサイクルとの使い分けはどうしてる?
Kさん「200kmオーバーのロングライドが好きなのでロードバイクがメイン。折りたたみは気軽に楽しみたいポタリング、買い物で重宝しています。」(50代 男性 バーディー歴15~16年)
Aさん「ロードバイクはチーム練習など本気で走る時に使い、birdyは家族とポタリングや街乗り専用としてリラックスしたい時に乗っています。」(50代 男性 バーディー歴6年)
Cさん「普段着で気負いなく乗りたい時は折りたたみミニベロが多いです。買い物やグルメライドで駐輪することが多いときはスタンドある方がやっぱり楽。小さいため玄関におけるのでちょっとした用事での出動頻度は一番高いです」(40代 女性 KHS歴10年)
Q:一番使えるシチュエーションは?
Kさん(birdy)「観光地ライドで最も恩恵を感じます。折りたたみサイズが小さく収まり持ち運びしやすい上に、良く走る。しかもルックスがいいので「目立ってナンボ!」と気持ちが上がります(笑)」
Aさん(birdy)「家族でどこかでランチするポタリング。小径ですが良く走るので、その気になれば遠くにあるお店にも足を伸ばせるのが気に入っています。」
Cさん(KHS)「車載する時が一番便利だと感じています。自分のクルマに積むだけでなく、友達がクルマで来たときにも積んでもらえるのが嬉しい!ぱかっとワンタッチで小さくなるので、軽でも載せることができ、車種を選びません。その場を離れて買い物や食事に行っても安心だし、そのまま日が暮れても送ってもらえます。
本気で走ろうと思えば応えてくれるし、いざとなったら無理しないで簡単にエスケープルートを取れる懐の深さをとても気に入っています」
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やはり折りたためるコンパクトさ、玄関先からさっと出動できる身軽さはロードやMTBでは味わえない魅力だろう。それでいてスポーツサイクルとしての走りも追求できるとなると、ロードバイクを持っていても欲しくなるのも十分うなずける。
▲才色兼備。カッコいいし良く走る(KHSユーザー:愛車のF20-RC)(C)Chee
折りたたみミニベロでもきっちり走りたい=KHSとbirdy
今回紹介するのは、折りたたみミニベロのなかでも人気を伯仲しているbirdyとKHS。折りたたみであっても走行性もあるスポーツタイプミニベロ群のなかで、さらに走りを追求したい人が行きつく2選だ。
キレのある走りで、小径車ながらロングライドもこなしてくれる両者、どちらが良いかは甲乙つけがたい。最後に決め手となるのは、ライダーとの相性といえそうだ。
徹底比較!KHSとbirdy、あなたに合うのはどっち?
走れる折りたたみミニベロ、KHSとbirdy、最後の決め手を見極めるには実際のユーザーの声を聞くのが一番だ。両バイクが生まれるに至った歴史をはじめ、どんな機能が優れているのか? 価格は? 走行性能は?……そんな疑問を解決していきたい。
birdyとKHSの歴史
まずは2ブランドの背景から探っていこう。
birdyの歴史 ー 才能あふれる若き2人が生み出した画期的な前後サスペンション折りたたみフレーム
遡ること1980年代の終わり。birdyの歴史はドイツのダルムシュタット工科大学でハイコ・ミューラーとマーカス・リーズが出会ったことの端を発する。二人とも熱狂的な自転車好きで、アマチュア発明家だった。
彼らは自転車を改造して趣味として楽しんでいたが、1992年にマーカスは「どこにでも持って行けて、どんな場所でもすぐ乗れる自転車」を作りたいとの思いから、前後サスペンション付きのフォールディングバイクを発想。サスペンションピポッド(軸)が折りたたみのピポッドを兼用するという画期的なアイデアで、それをベースに厚紙で作った模型を制作する。この模型をもとに、寄せ集めの部品で作り上げたプロトタイプがbirdyの原型となった。
▲のちのbirdyとなる試作品
1994年にはさらに改良したプロトタイプを完成させ、ケルンで開催されたサイクルショーに展示。それが台湾のメーカー「Pacific Cycles」の創業者であるジョージ・リンの目に留まり、商品化への道筋が開けた。量産への開発を共にすすめ、翌年ついにドイツでの販売が開始される。1997年から日本でも販売を開始。商標登録の都合でbirdyの名が使えなかったため「BD-1」の名称での流通となった。
birdyはその後も細やかな改良が施され、初代の発売から10年目となった2005年に第二世代のbirdy「モノコック」を発表。2007年には初代ストレートフレームが生産終了となったが、2013年に新たなジオメトリーと各部のディテールアップにより「クラシック」として復活した。
▲惜しまれつつも生産終了となった初代birdy
2015年には日本販売代理店が「Pacific Cycles Japan」に移行。同時に商標の問題もクリアされ、世界統一ブランドとなるbirdyとしての発売が開始した。また同年、初代発売から20年となる節目に、すべてを一新して第3世代の「モノコック」をリリースするに至った。
画像出典:birdy|株式会社ファビタ
KHSの歴史 ー MTB創成期から成長、レース用バイクも手掛ける実力派
ケミカルエンジニアだったウェン・シェイが、現副社長のウエニィ・グレイと知り合ったことがすべての始まりだ。「自分たちが乗りたい自転車」の実現を目指し、米国カリフォルニア州で1974年に「KHSバイシクルズ」を設立。翌年から製品販売を開始している。
ウェンはモーターバイク生産会社の創業者である父親のもと、その技術を自転車の開発に取り入れることで、新しい製法やデザインを作り出していった。
創業時こそラインナップは数少なかったが、いまでは100以上の車種を抱えるほどに。初期から作り続けているMTB、ロードバイク、BMX、クルーザー、アーバンバイクといったカテゴリーをカバー。その中にはもちろん、今回紹介する折りたたみ自転車も存在している。
ワールドワイドなブランドのKHSグループは、自転車生産に先駆けて1953年から台湾で企業展開を始めており、日本企業と合弁で楽器やモーターバイクの生産を行なう工場を稼働させてきた。ウェン・シェイの弟であるジャック・シェイ(KHS台湾社長)により自転車工場も立ち上がり、質の良い製品が世界各国に輸出されている。
2001年には、日本市場に合った製品を企画・開発するため「KHS JAPAN」を設立。その年に開催されたサイクルショーで、本格的に日本向けの攻勢を図るために企画された折りたたみ自転車の「F-20R」とMTBモデル「DS2000」を発表している。
▲初代F-20Rの広告。ジョン・ハワードは自転車での世界最高速度(当時)152MPH(243km/h)を出したKHSの選手
MTB「DS2000」はその際に来日したKHS USAファクトリーチームのマリッサ・ビュエルの目に留まり、翌年のレースに使いたいと希望。日本発の米国市場向けモデルとなった。マリッサはこの5インチ・ストロークの車種を駆って全米選手権の4Xレースで優勝。創業時から積極的にプロレーサーをサポートしてきたKHSの功績でもある。
画像出典:PHOTO & VIDEO|株式会社 ケイ・エイチ・エス・ジャパン
設計思想の違いは?
設計思想に両社の想いは集結されている。各社がどんなユーザー体験をもたらすことを想定しているのか、違いを見ていこう。
birdy ー トータルバランスに慢心しない細部への徹底したこだわり
初代の発売から20年経った2015年、birdy「モノコック」はフルモデルチェンジを敢行。第三世代の新型へと進化した。それまでの「走る」「たたむ」という根幹を見直すことから開発がスタートしたが、コンセプトは「DNAチェンジ」。初期から続いたMTBのDNAからロードバイクのDNAへと基本設計思想を変更した。目指したのは「総合的なベストバランス」と評価されるキャラクターはそのままに、各項目ごとに細やかなブラッシュアップを可能な限り図ったさらなる高みだ。
外観的にはディテールの向上程度の差にしか見えないかもしれないが、低く抑えられたBB位置による低重心化をメインに、各部ジオメトリーを徹底的に磨き上げている。
L型と呼ばれる折りたたみ式フロントフォーク前側も、10個のパーツから構成されていた従来モデルに対してわずか3個の構成になった。
その他のフレームのパーツ構成も約100箇所を見直して最適化。飛躍的なフレームの剛性アップと確かな走行安定性能を実現している。折りたたみ時のコンパクト化に関しては、前モデル比15%のダウンサイジングに成功を果たした。
画像出典:birdy Monocoque Top|株式会社ファビタ
KHS ー あくまで走行性を追い求めたしなやかな乗り心地
走行性能にひときわこだわりがあるのがKHSの折りたたみ自転車。ユーザーの声を聞くと「単純に速さで選ぶならKHS」という意見が多い。ハンドルにブルホーンバーやドロップバーを備えている機種があるのもその証。スピードに関しては、他のメーカー車を凌駕していると言っていいだろう。カスタム次第では、クロスバイクなどと同様な高速域に達するのも可能な設計思想となっている。
フレーム素材には頑固なまでにクロモリを使用。高剛性でしなやかな乗り心地を追求しており、重量もさほど気になる点はない。輪行時など、頑丈さが武器となるモデルが揃っている。
また、通常は車輪径が小さいと走行路面に対してはねる現象が起こるが、KHSが採用している「ワンピボットシステム・ソフトテール」はそのような状態をカバーし、700Cや26インチの車輪径と同じように走れるつくりになっている。
ただのクッション機構ではなく、オイルやエアーを使用した高度なサスペンションと同じように路面に対して常に車輪を押さえつけ、トラクション効果を安価なシステムで可能とするものだ。そしてワンピボットにより、よりスムーズな動きを実現している。
▲動画中のバイクはP20RA(フォールディング機構なし)
折りたたみ機構はどう違う?
フォールディング方法は両者どう違うのだろうか。動画や画像でわかりやすく比べてみよう。
birdy クラシック
- 事前の準備:ギヤはトップに入れる。右ペダルが上に来るようにセット。
- リアタイヤの収納:フィッシュボーンのロックを外し、左手でサドルポストを引き上げる。その勢いでリアタイヤを内側に引き込む。
- 右手でリアタイヤとメインフレームを掴む。
- シートポストの収納:ロックを外し、サドルポストを収納。サドルポストが奥まで下がったらロックする。
- フロントタイヤの収納:左手でハンドルステムを引き上げる。右手でフロントのロックを外したら、フロントタイヤを内側に引き込む。
- フロントシステムの収納:ハンドルクイックレバーを外したら、ハンドルステムを折りたたむ。
birdy モノコック
- 事前の準備:ギヤは「3」に入れる。右ペダルが上に来るようにセット。
- リアタイヤの収納:右手でフィッシュボーンのロックを外す。左手でサドルポストを引き上げる。その勢いでリアタイヤを内側に引き込む。
- リアタイヤとメインフレームを掴む。
- シートポストの収納:ロックを外し、サドルポストを収納。奥まで下がったらロックをする。
- フロントタイヤの収納:左手でハンドルステムを持ち、フロントタイヤのロックを解除する。そしてフロントタイヤを内側に引き込む。
- ハンドルステムの収納:ハンドルクイックレバーを外したら、ハンドルステムを折りたたむ。
- ハンドルの収納:ハンドルステムとアジャスタブルステムのロックを外す。ハンドルの角度を変えて収納したらハンドルステムのロックをする。
KHS
- ハンドルステムのクイックレバーをゆるめ、ハンドルコラムのストッパーを外す。
- ハンドルクイックレバーをゆるめ、ハンドルを引き抜く。オプションパーツのハンドルコラムアダプターを装備していると収納に便利。
- フレーム本体にあるレバー内側にある補助レバーと解除レバーを同時に引いてロックを外す。
- フレームを内側に折りたたむ。その際、フレームセンターの下にある、折りたたみ時の支柱となるパイプを地面につけておくと安定しやすい。また、折りたたんだときにしっかりホイール同士が固定するよう、オプションのマグネットセットを装着しておくとガタつきがなくて便利。
ユーザーが語るbirdy/KHSのメリットとデメリット
やはり気になるのが、実際に使ったときの「良い面」と「もう一歩」な点だろう。使ったからわかるユーザーアンケートをもとにメリット・デメリットをまとめたので参考にされたい。
birdyのメリット・デメリット
- メリット
まず、折りたたみ自転車の王道と言ってもいいトータルバランスの良さ。過不足のない性能と斬新な車体設計で他メーカー品をリードしている。見た目、インパクト、乗りやすさの面でもポイントが高く、ロードバイクのようなスポーツ走行、輪行を駆使したツーリング、ポタリングや買い物に行くなど、シチュエーションに応じて幅広く使用できる。
前後サスペンションも快適だ。王道ゆえに人気があるからオプション&カスタムパーツも豊富。カスタム次第ではさらに走行性能も向上するだろう。 - デメリット
旧モデルではフロントサスペンションゆえの登りのパワーロスを指摘する声があったものの、現行のbirdyではフォークパーツ構成の見直しと硬いスプリングにより大幅に改善されている。ステムポストが独自パーツのため、徹底的なポジション出しにこだりたいなら予算と時間を要するかもしれない。(ハンドルはクランプ径31.8mmであり、主流サイズである)
KHSのメリット・デメリット
- メリット
451サイズのホイールでロードバイクの感覚にも近い走行性の高さ、素直で癖のない乗り味が得られる。ステム周りなど一般規格のパーツが使われているのも嬉しいポイントだ。
リアにゴム製のピポッドが搭載されたソフトテールなので、ロードほどカチカチな乗り味にならないのも好ましい。多少のグラベルなら気にしないで走れる。 - デメリット
ハンドルのセンター出しというひと手間がかかる(センタリング機能がついているモデルもある)。折りたたみ時のまとまりはもう一歩と言えるが、オプションパーツで補完できる。
ボトルケージがトップチューブ上部に取り付けられるが、普通に走っていても振動でじりじり上がってきて落ちやすいという声も。
シチュエーション別!最後に選ぶならKHS、birdyどっちだ!?
使う場面、乗り方によって優先するポイントは個人で違う。最後に選ぶのはあなたがどういう使い方をするか次第。シチュエーション別におすすめを選別してみた。
Q.輪行重視なら?
収納のコンパクトさ、折りたたみのしやすさの面ではbirdy。もう少し軽いと良いという意見もあるが、KHSよりは軽量で、収納時にハンドルを引き抜く手間がないのが利点だ。オプションでローラー式のフォールディング・ホイールをつけられるのも移動に便利。
とはいえKHSユーザーからはこのような声も。
Cさん(KHSユーザー):「ワンアクションで真ん中からぱかっと折れるので折りたたみはとても容易です。輪行袋に詰めるのも慣れれば5分ほどで完了します。クロモリのため重いことが難点(11~12kgくらい)」
Q.ロングライド重視なら?
Sさん(birdyユーザー)「80kmくらい、普通に走れます」
Cさん(KHSユーザー)「100km程度なら余裕です」
KHSは速度も速く、100kmほど乗っても疲労感は少ない。いっぽうbirdyで120kmを走る猛者もおり、結局はライダーの脚力に左右される部分だ。ここは引き分けか、ややKHS有利といったところだろうか。
Q.峠を走りたいなら?
Kさん(birdy)「峠1本なら」
Cさん(KHSユーザー)「ヤビツ峠、箱根、足柄峠をそれぞれ自宅からの自走で行きました(距離は70~100kmくらい)。ロードでもKHSでも楽しいし苦しい(笑)タイムを計るのでないなら全く問題ありません」
ロングライド同様、ヒルクライムの場合もKHSだろうか。時間を気にせず、のんびり峠を攻めるようなライダーにぴったり。とはいえ、これも脚力次第。折りたたみ自転車で峠を登ったり、ダウンヒルを楽しむには、それなりの経験値が必要といえるだろう。
Q.自分好みにカスタマイズしたいなら?
カスタマイズならbirdy。見た目重視のカラーパーツから走りに関わるホイールまで、カスタムパーツが数多く市販されている。もちろんKHSもギア変更など一般的なカスタマイズが可能だが、サードパーティー製まで豊富にそろうパーツの恩恵が受けられるのはbirdyといえる。王道ゆえにカスタム例も多く実例を探し出しやすい点は、カスタマイズを検討するときに意外な高ポイントとなりそうだ。
Q.「街乗りで十分」な人には?
甲乙つけづらい。どちらも街乗りに適しており、輪行して観光地巡りをするなど、さまざまな目的にその性能を発揮する。それでも、どちらかと言えば低重心でタイヤ幅の広いbirdyか?とも思えるが、「街乗り」という点だけで考えるならデザインの好みで選んでも大差ないだろう。
birdy/KHS 折りたたみ自転車モデル紹介
最後に両者の各モデルを画像つきで紹介していきたい。
birdy最新モデル全4台
トータルバランスとカスタマイズ性に長けたbirdyに魅力を感じたあなたへ、最新モデルをご覧にいれよう。
▲旧モデルだが、birdyといえばこの前サスペンション。昔から見た目だけで十分カッコイイ(birdyユーザー:愛車のBD-3)(C)komnee
birdy Sport Disc
birdy「モノコック」シリーズのハイエンドモデル。ホローテックの中空BBを採用したクランクやTRPディスクブレーキ、シマノ製ブレーキレバー、短いストロークで変速できるシフトレバーなどを搭載している。走行操作性、低メンテナンス性に優れたクオリティで、乗る人の満足さを高めてくれるモデルだ。
メインコンポ:シマノ・R350-10 SS 10S
折りたたみサイズ:60cm(H)×72cm(W)×34cm(D)
カラー:ピアノブラック
重量:11.1kg
価格:290,000円(税抜)
birdy Standard Disc
▲カラー:シアン
従来モデルよりも低重心で、ハンドルステムやフロントフォークの剛性感が強い一台。サスペンションの動作もスムーズで、街乗りからロングライドまでこなすポテンシャルの高さが特徴だ。ディスクブレーキ搭載で、雨天や荒れた道でも安定した制動力を持つ。
メインコンポ:シマノ・ソラ 9S メカニカルdiscブレーキ
折りたたみサイズ:60cm(H)×72cm(W)×34cm(D)
カラー:マットチャコール、ホワイト、シアン、ライム、スコッチブライト
重量:11.4kg
価格:235,000円(スコッチブライト/税抜)
225,000円(税抜)
monocoque air
▲カラー:スコッチブライト
徹底したパーツの見直しによって、重量9kg台を実現。軽量化でその走行性能は「air」の名にふさわしく、より軽やかで壮快になっている。またキャリパーブレーキの採用により輪行のしやすさも向上。日本発の開発で、国内のbirdyファン待望のモデルである。
メインコンポ:シマノ・ソラ 9S
折りたたみサイズ:60cm(H)×72cm(W)×34cm(D)
カラー:ファイアーレッド、ダンデライオン、インクブラック、スコッチブライト
重量:9.87kg(ペダルなし)
価格:195,000円(スコッチブライト/税抜)
185,000円(その他のカラー/税抜)
Classic
▲カラー:サンセットオレンジ メタリック
剛性感が豊かなフレームをベースに、機能的なパーツを組み合わせている定番中の定番モデル。カスタム次第では、世界一周にも対応する屈強さが特徴である。コンパクトに収納できるうえにロードバイクに負けない性能で、あなたを知らない世界へと誘う。
メインコンポ:シマノ・Acera 8S
折りたたみサイズ:62cm(H)×72cm(W)×33cm(D)
カラー:サンセットオレンジメタリック、フォギーブルーメタリック、セミマットブラックメタリック、スコッチブライト
重量:10.8kg(ペダルなし)
価格:155,000円(スコッチブライト/税抜)
145,000円(その他のカラー/税抜)
※birdy カラーオーダーシステムとは
カスタムパウダーコーティングのパイオニア「カドワキコーティング」とのコラボレーションにより、全78色のカラーオーダーが用意されている。パウダーコーティングとはパウダーをフレームに吹き付けて電気の力で吸着。その後、熱処理を施して塗膜を形成させる技術だ。有害物質を排出しない環境にも配慮した塗装方法で、フレーム表面の強度・耐久性は飛躍的に向上する。
オーダーの流れは、まず色決め。PCJオフィシャルディーラーにて、車両注文時にカラーサンプル帳でフレームとロゴのカラーを選ぶ。そのオーダーシートを元に「カドワキコーティング」の専用ファクトリーにて塗装作業を行なう。期間は約2〜3週間。塗装が終わったら、PCJオフィシャルディーラーにて組み立て調整を行ない、およそ1週間後に納車となる。
色づけのカテゴリーはシングル、ツートーン1、ツートーン2(モノコックのみ)に分けられ、3種のクラスカラーによって価格が異なる。シングルで21,000円から、ツートーン2で最高71,250円まで。ロゴの標準デカールは8色あり、こちらは基本無料だが、左右バフ塗り分けは12,500円(価格はすべて税抜)。世界で1台だけのプレミアムなカスタムカラーで愛車を飾ることが可能だ。
▼問い合わせ先はこちらから
株式会社ファビタ パシフィックサイクルズジャパン事業部
メール:info@cycle.phabita.com
ディーラーリスト
KHS 最新モデル全8台
攻撃的なルックスや頭ひとつ抜け出た走行性でやはりKHS!となった方へ。最新モデルを確認してほしい。
▲本気で走りたい日もゆるポタ気分のときも順応性バツグン(KHSユーザー:愛車のF20-RC)(C)chee
F-20RC
▲カラー:ブルー/ シルバー
レイノルズ500の熱処理クロモリチューブをフレームに採用。一見アルミにも見えるが、ブラック/ シルバー, ブルー/ シルバーの2色使いが粋だ。ハンドルセンタリング機能で折りたたみからのセッティングも容易だ。標準常備のブルホーンハンドルバーはロングライドに最高の効果を発揮する。
メインコンポ:シマノ・ティアグラ 20S
折りたたみサイズ:70cm(H)×78cm(W)×36cm(D)
サイズ:M
カラー:ブラック/ シルバー, ブルー/ シルバー
重量:11.1kg
価格:170,000円(税抜)
F-20R
フレーム素材はレイノルズ500のクロモリチューブを採用。上記「F-20RC」の弟分にあたるモデルだが、乗り心地に大きな変化はなく、コストパフォーマンスに長けた一台となっている。こちらもハンドルセンタリング機能がつき、ブルホーンバーを標準装備。
メインコンポ:シマノ・ソラ
折りたたみサイズ:70cm(H)×78cm(W)×36cm(D)
サイズ:M
カラー:クロムシルバー、マットブラック
重量:11.3kg
価格:140,000円(税抜)
F-20RS
レイノルズ500クロモリを使用。スモールサイズのフレームが用意されて、小柄な人にも最適なフレーム設計となっている。また操作のしやすいピアノタッチシフター、ニューセンタリング機能のカセットタイプコラムを採用。
メインコンポ:マイクロシフト・RD-32S 18S
折りたたみサイズ:70cm(H)×78cm(W)×36cm(D)
サイズ:S、M
カラー:シルホワイト、フラットプルシアンブルー、メタリックオレンジ(Mサイズのみ)
重量:11.4kg
価格:120,000円(税抜)
F-20G
ドロップハンドル仕様のツーリングモデル。人気のあるタイプで、スモールサイズフレームが追加発売されている。オプションのハンドルアダプターを使用することで、輪行時など折りたたんだときもコンパクトに仕舞える。
メインコンポ:シマノ・クラリス 16S
折りたたみサイズ:70cm(H)×78cm(W)×36cm(D)
サイズ:S、M
カラー:パールアイボリー、UKグリーン(Mサイズのみ)
重量:12.5kg
価格:110,000円(税抜)
F-20S
上記「F-20R」のフレームデザインを採用したフラットバーモデル。材質はレイノルズ500クロモリで剛性感もしっかり。乗り心地はスピーディで、コンポーネントにシマノ・クラリスを搭載して走行能力は抜群だ。
メインコンポ:シマノ・クラリス
折りたたみサイズ:70cm(H)×78cm(W)×36cm(D)
サイズ:M
カラー:ブラック×クロームシルバー
価格:120,000円(税抜)
F-20T3 451
フロントにトリプルギヤを採用した27スピードモデル。コンポーネントはフロントが台湾の新鋭ブランド・マイクロシフト製、リアがシマノ・ティアグラのハイブリッドだ。多段式なので、走りのシーンを選ばず快適に乗ることができる。
メインコンポ:マイクロシフト&シマノ・ティアグラ
折りたたみサイズ:70cm(H)×78cm(W)×36cm(D)
カラー:マットチタン、イエロー
重量:11.5kg
価格:100,000円(税抜)
F-20JJ
20インチ・フロントダブルギヤの16スピード仕様。10万円を切る価格で、エントリーモデルとしては十分なものがある。リアはピポッドなしだが、ソフトなサドルが振動吸収に一役買って乗り心地もよい。
メインコンポ:マイクロシフト・RD-M45S
折りたたみサイズ:70cm(H)×78cm(W)×36cm(D)
カラー:ビビッドブルー、パープル、ホワイト
重量:12.0kg
価格:80,000円(税抜)
F-20T
20インチ・フォールディングのベーシックモデル。コンポーネントはディレイラー、シフターともにマイクロシフト製の8スピード仕様だ。タウンユースに優れ、漕ぎ出しの軽さや高速巡航性など、高いコストパフォーマンスを発揮する。
メインコンポ:マイクロシフト・RD-M45S
折りたたみサイズ:70cm(H)×78cm(W)×36cm(D)
カラー:レッド×シルバー、ホワイト、マットライム×マットブラック
重量:10.7kg
価格:65,000円(税抜)
こだわりのbirdyか、アグレッシブなKHSか
斬新なアイデアと機能に凝ったbirdy。中堅ながら幅広いラインナップで走行性能に長けたKHS。どちらも一長一短、軍配を決めるのは難しい。街乗りをメインにするか、輪行などで旅先を走るのをメインにするか、目的によっても異なる。つまり、どちらが優れているかではなく、どちらが自分に合うかである。トータルバランスの良さを求めるならbirdy、実直に走りを追求するならKHSだろうか。
両社ともにハイエンドモデルはミドルクラスのロードバイクが一台買えてしまう価格設定。安い買い物ではない。購入を考えている人はそのへんを踏まえ、しっかり比較検討してショップに足を運んでみよう。