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段ボールでマスターする平地のダンシング ~自転車の処方箋#09

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「自転車の処方箋」は、サイクリストの悩みに元プロロードレーサーが、スパっと回答する連載企画です。千葉県のYOSHIさんからの「ロードバイクに乗っていて、低速になるとバランスを崩す」「信号待ち直前で立ちゴケしやすい」という悩みをいただきました。前々回の“スタンス”、前回の“チョコチョコ乗り”をレクチャーしました。「スタンスが出来る様になったら、ついでに平地のダンシングも覚えちゃいましょ~」と管さん。
ということで、今回は平地のダンシングついて解説してもらいましょう。それでは管さん、今回もよろしくお願いします!

ダンシングをはじめる前のイメージをつくろう


サドルから腰を上げてバイクの上で立てるスタンスができるようになったら、次にトライしたいのが平地のダンシングです。軽やかにロードバイクを振って走る姿には憧れますよね!
バイクが左右に振れるダンシングは、バイクを手元で振っているように見えますが、実は左右に倒れたバイクをブラケットで引き上げているわけではないのです。

中腰でペダリングをすることで、真下に踏み込んだ脚の逆側にバイクが少し倒れ、素早く逆脚を踏み込こむことでバイクが逆サイドへ振れているのです。そして左右のモーションの切り替えの勢いづけにブラケットを軽く押し引きすることでダンシングが成り立つのです。

ポイントは3つです。

  1. スタンディングでスタンスをとりニュートラルの重心位置を見つける
  2. ヒジと膝を軽く曲げてペダリングをスタート
  3. 包み込むようにブラケットを持ち、中指を当てて肩まわりでハンドルを押し引きする

それでは、具体的に解説していきましょう。

ニュートラルのスタンディングポジションから始めよう

サドルからお尻を上げると、バランス感覚が必要になりますが、以前紹介している両足荷重のスタンディングを参考に、前後に重心を移動してみましょう。身体の重心位置にもっとも無理のない位置がニュートラルポイントです。ヒジと膝を軽く曲げて腹筋に力を入れて、体幹を固めながらヘソでバイクの真ん中を探っていくイメージです。

このニュートラルポイントが、平地のダンシングの理想のポジションとなります。このときにヒジが伸びきってしまうと、胸の位置が高くなり、腰が上がってヒザを伸ばしきってしまいます。これではペダルを踏むたびにヒザが伸びてスムーズさに欠けてしまうので、気をつけましょう。

中指を引っ掛けるようにブラケットを握ろう


次にポイントになるのが、ブラケットの握り方です。左右に傾く車体を抑えようと力強く握ってしまうと、ヒジ→肩と腕回り全体が固くなってしまいます。

この状態からダンシングをスタートすると、腕力でバイクを振るだけになり、スムーズなダンシングができません。これを解決するには、中指をブラケットの下面やレバーに当てることが重要です。

ブラケットを包み込むように軽く持ち、中指を引っ掛けるようにすると、肩甲骨まわりで腕を引き上げる力が生まれます。するとヒジの力が抜け、自然とハンドルがヒジの内側に入ります。ハンドルがヒジの内側に入るとバイクが懐に収まる感覚になり、左右のバランス感覚に余裕が生まれます。

同時に脊柱を1軸に捉えて肩を滑らかにうねらすことで、ハンドルをスムーズに押し引きできるようになり、ダンシング中でも頭を地面と垂直にしたまま走ることができるのです。つまり頭が大きく振れなくなるので、スムーズかつ安全なダンシングとなるのです。

▲段ボールをバイク(ハンドル)に見立てて持ってみても、イメージをつかむことができる。
▲ヒジを曲げて中指で持つと、懐の中に段ボール=バイクがすっぽり収まる感覚になることに気づくだろう。人差し指、小指と指を変えてみると感覚の違いに気がつきやすい。

確認のために、地面に足をつけて自転車にまたがった状態で、中指のフォーミングを試してみましょう。
次回は平地のダンシングの下半身の動きのポイントについて紹介していきます!
ご期待ください。

●バックナンバー
第1回:上手い下りの走り方
第2回:楽しく上るための回転数と心拍数の関係
第3回:予習が上りを楽にする
第4回:緩い上りは“もも裏”で効率的に上る
第5回:平均勾配7.8%の激坂の走り方
第6回:斜度に合わせてシッティングとダンシングを使い分ける
第7回:バイバイ立ちゴケ! 走行スキルを高める“スタンス”とは?
第8回:「自転車が下手だな」と思うなら…各段にうまくなる“チョコチョコ乗り”を

B!

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