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“おたふく手袋の中の人”が、ついにロードバイクデビュー! 予算20万円、ビアンキ丸の内店で教わるはじめてのロード選び

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ろ、ロードバイクに乗りたいです!

多くのサイクリストに親しまれている「おたふく手袋」のTwitterの中の人(以下、おたふくさん)は、ギラギラの日差しにも負けない熱い想いを胸に、BIANCHI丸の内を訪れました。目的はもちろん、ロードバイクの購入です!

「おたふく手袋」は本来はワーク系ウェアを取り扱うメーカーです。しかし、サイクリストの間で「インナーウェアが安い上に性能が良くて自転車でも使える」と口コミで広がり、商品もTwの中の人も大人気に。フォロワーからの「おたふくさんはロードバイクに乗るべき!」という声を多数受けて、ついに夏のボーナスをきっかけにロードバイクを購入する決意をしました。

果たしておたふくさんは、無事に最初の1台を購入できるのでしょうか?

初心者なら誰もが経験する、はじめてのサイクルショップ、はじめてのロードバイク選び。今回は、そんな購入劇の一幕をFRAME編集部が取材してきました!

フレームは目的と素材で選ぶ!おたふくさんの目的は…?


ところ狭しと自転車がディスプレイされた店内。おたふくさんはワクワクを隠せない様子。BIANCHI丸の内の伊藤さん(以下、BIANCHI伊藤さん)のアドバイスを受けながら、自転車選びがはじまります。

目的はロングライド?どれくらいの距離を走りたい?


まずは乗る目的や用途を聞きだして、フレーム選びから始まります。

BIANCHI伊藤さん「どのくらいの距離を走りたいです?レースには出たいですか?」

おたふくさん「ボクはレースは現状考えにくいんですよね。150km走るイベントがあるみたいなので、それには出てみたいです」

BIANCHI伊藤さん「レース系はスピードを出すことに重点が置かれた作り。対してロングライド系は身体の負担が少なくなる工夫がなされています。が、両者の差は微々たるものなんです。1番はアルミかカーボンかの違いで、あとは価格帯、コンポーネントの違いと続きます」

おたふくさん「価格は本体で20万くらいに収まるといいかなぁ。ウェアとか備品のお金も必要ですし」

フレームの素材はアルミとカーボンどっちが好み?

▲ディスプレイされたフレームに興味津々のおたふくさん

おたふくさん「カーボンのメリットは何ですか?」

BIANCHI伊藤さん「1番の良さは軽量であること。そしてカーボンは素材自体が振動を逃す性質があるので、優しい乗り心地です」

おたふくさん「対して、アルミフレームの良さは何があるんでしょう?」

BIANCHI伊藤さん「カーボンに比べて安価ですね。アルミは踏むとカーン!とダッシュが効くような加速や伸びの気持ちよさがあります。路面からの突き上げもガツンと来ますね。ドM向きと言えます(笑)」

おたふくさん「ボク、ドMなんですよね(笑)」

コンポーネントとホイールのグレード


BIANCHI伊藤さん「フレームがお客様の身体だとすると、ギアやブレーキなどのコンポーネントは着ている服のグレードにあたります。もうひとつの重要なパーツがホイール。こちらは靴の種類とすると分かりやすいかと」

おたふくさん「グレードがあるんですね」

▲グレードの違うパーツ

おたふくさん「初心者はいまの目的にあわせて購入して、乗っているうちにまた別の目的ができたらグレードアップしていく、となるのでしょうか?」

BIANCHI伊藤さん「ロングライドをしていて、将来的にレースに出たいとなるパターンはよくあります。また、すでに自転車に乗られているご友人と一緒に走る場合、その方のスペックに近くないと大変だったりもします(笑)」

おたふくさん「なるほど! ボクはフォロワーさんと走ることになりそうな気がしますね(笑) しかし、悩ましいですねー。知れば知るほど迷ってきます~…」

編集部A「迷ったら、コンポは105以上にしておくといいかもですよ。パーツはいずれ替えたくなるので、互換性が大事なんです(耳打ち)」

おたふくさん「やっぱそうですか! カスタムも面白そうだな〜って思い始めているんですよね!」

※フレームやコンポーネントの詳しい選び方を知りたい人はこちら

「自転車は見た目が大事!」迷ったら直感に従え!

おたふくさん「あとは見た目を気に入るかですかね?」

BIANCHI伊藤さん「やっぱり人間のフィジカルで走る乗り物なので、見た目が気に入ってないと、テンションがちょっと下がるんですね。そうすると早く走れないんです。不思議なもので。反対に、やる気になるとなぜか…」

おたふくさん「スピードが出るんですね!」

▲乗車時に目に入りやすいトップチューブ上面のデザインは要チェック

BIANCHI伊藤さん「そうですね! たとえばトップチューブのデザインが気になるというお客さまが多いです。ホイールの種類で走った時に『コー』って音が鳴るんですけれども、それがモチベーション上昇につながっていくこともあります」

おたふくさん「音ですか!」

BIANCHI伊藤さん「はい! 直感を大切にして頂きたいですね。迷ったら、直感に従うのが良いです」

おたふくさん「実はすでに『Intenso』が、直感的にキちゃってます!」

サイジングで自分に合った1台を!


BIANCHI伊藤さん「最後はサイジング、サイズの話になります」

おたふくさん「サイズがあるんですか!」

BIANCHI伊藤さん「たとえば150cmの方と、180cmの方だと、同じフレームでもサイズが変わってくるんです。サイズが合わない100万の自転車を買うよりも、サイズがぴったりの10万の自転車のほうがパフォーマンスが高いんです」

おたふくさんの身長からサイズを出してもらい、いよいよロードバイク選びも佳境に入ります。

ロングライド向けの2つの候補、カーボンの『Intenso』とアルミの『Impulso』

ここまでの流れから、ロングライド系の代表格として2018年モデルの2台を提示していただきました。

▲ロングライド系のカーボンフレームを使用した『Intenso』

『Intenso(インテンソ)Shimano Tiagra』
フレーム:カーボン
価格:約18万円

▲ロングライド系のアルミフレーム車『Impulso』

『Impulso(インプルーソ)Shimano 105』
フレーム:アルミ
価格:約17万円

本体価格はいずれも20万円以下。ライトや空気入れなどの周辺用品も購入すると、予算的に収まる価格帯となる2台です。

おたふくさん「……かっこいいですね!!

カーボンフレーム車の見本を前にして、大興奮のおたふくさん。

おたふくさんの心は、『Intenso』のカーボンフレームが持つ造形の美しさに傾いています。一方『Impulso』は、コンポーネントはShimano 105、ホイールにShimano WH-RS100と、パーツのグレードが高く拡張性もあります。

ここまで熱心に各パーツの特性を聞いてきたからこそ、おたふくさんは深く悩みます。

▲何度も候補の自転車を確認するおたふくさん

おたふくさん「『Intenso』でいきます!」

悩みに悩んで、おたふくさんが決めた自転車は『Intenso』でした。直感に従ってよいというBIANCHI伊藤さんのアドバイスが決め手だったようです。

BIANCHI伊藤さん「おたふくさんの用途ですと私個人としても、『Intenso』はおススメですね。お仕事でイベント行くとなるとやはりカーボンだと話が弾みますし、コンポは後から変えたくなるというのもあります。非常に安定感があっていいと思います!」

▲おたふくさんの一目ぼれした、チェレステの映えるカーブ部分

おたふくさん「本当にカッコいいです!」

第一印象から気に入っていた自転車に太鼓判を押してもらい、ウキウキのおたふくさん。しかし、ここで大きな落とし穴が! 

欲しいモデルは決まったのに、在庫がない…!


在庫確認をしたところ、おたふくさんに合うサイズの『Intenso』のブラックは、なんと在庫切れ!自転車は秋にその年の新しいモデルが発売されるため、夏には在庫切れを起こしやすいのです(かわりに、昨年のモデルがセールになっていることもあります)。

BIANCHI伊藤さん「レッドでしたら在庫があるのですが…」

おたふくさん「赤かぁ~……! う~~~~ん…」

カラーで妥協するか、それとも足回りの性能面で惹かれる『Impulso』にするか……またも頭を悩ませるおたふくさん。

編集部B「そういう時はですね、ひとつ上のグレードのロードを見るんですよ!!

おたふくさん「!!!!!」

ひとつ上のグレードを見た結果…。


おたふくさんに新たに紹介されたのは、TTバイクのエッセンスをロードバイクに落とし込んだエアロロード『Aria(アリア)』です。

BIANCHI伊藤さん「エアロ効果という点では、ビアンキの中でも最も進んだ自転車となります」

おたふくさん「…いや、ほんっっっと~~~にカッコいいですねえ……!!」(本日2回目、テンション↑↑)

編集部B「かっこいいですね〜。見てください、このシートポストのえぐれ!ここ自慢ポイントですよ」

おたふくさん「え!? ちょっとまって、どこ!? 見せてください!」

▲タイヤに沿ってえぐれたシートチューブ裏がエアロ車らしい

目を引くツヤのブラック、キリっとしたカーボンフレーム、そしてエアロ車の存在感ある造形に、場のテンションもクライマックス! おたふくさんはもちろん、編集部員も取材であることを忘れて、いっしょになってエアロ車特有の見どころについて語り出しちゃってます。

▲『Aria』のベースとなったTTバイク『AQUILA CV』

BIANCHI伊藤さん「あちらの、元になったTTバイクのフレームが60万になるんですけれども」

おたふくさん「ひゃ~~~…! 笑いが出ちゃいますね!」

BIANCHI伊藤さん「『Aria』にはその技術が活かされていて、非常にスピードが良く出る自転車です。見た目がちょっとゴツいのですが、ビアンキの自転車は全体的にコントロール性能を重視しているので、マイルドな乗りやすさになっています」

おたふくさん「レース系、ロングライド系という区分だと、どちらになるんですか?」

BIANCHI伊藤さん「レース系になりますね。みんなで自転車のイベントに行こう!という話になると、大抵チームエンデューロに出ることになるのですが、そういったものにとても向いています。『Aria』はレーシングジオメトリなので姿勢が前傾になりますから、維持できるようになるまで最初は鍛えないといけません」

おたふくさん「そこは頑張るしかないわけですね」

BIANCHI伊藤さん「その分、空気抵抗に対して真価を発揮する自転車です」

おたふくさん…よし!

編集部B「気に入ったみたいですね! 価格やグレードを『Impulso』と比較してみますか?」

おたふくさん「いえ、もうこれで決まりでしょう!『Aria』でいきます!!」

▲おたふくさんの記念すべき最初の1台はエアロロード!

『Bianchi Aria Shimano105』
フレーム:カーボン
ホイール:Vision Team 30
価格:約27万円
詳細はこちら

男前なエアロロードに心を奪われたおたふくさん。ポンプなどのギアをそろえることを考えると、当初の予算20万円をオーバーしていまいそう。しかし、もはや「今日中に買うつもり」になってしまっているおたふくさん、すでに「ARIA欲しい>予算オーバーはキツい」になっている模様。

金銭感覚がマヒする。これも自転車購入ではよくあること。もはや迷うことなく『Aria』の購入を決定しました!

はじめてのロードバイク決定!めちゃくちゃ嬉しそう


BIANCHI伊藤さん「大体みなさん、はじめての1台が基準の1台となるので、最初から気に入らないとなることはほとんどないんです。最初の1台に乗った結果、他の自転車を体験したときに初めて乗り心地を比較できるようになるんですね。そこから『次はこういう自転車が欲しい』というのが分かってきます」

おたふくさん「良い悪いではなく、乗り心地の違いや個人の好みというのが自転車ごとにあるということなんですね。いや〜それにしても嬉しいっす!!! これがボクのバイクか~。超カッコよくないですか!?」

おたふくさん、初めての「自転車乗りあるある詐欺」に遭う

編集部A「自転車決まってよかったですね。おたふくさん、ロングライドの練習しにいきましょうね」

おたふくさん「150㎞って走れますかね?」

編集部A&B「全然いけますよ。大丈夫大丈夫」


BIANCHI伊藤さん「おたふくさん、自転車乗りのそれウソですからね。大丈夫を2回言うと疑ったほうがいいです」

おたふくさん「え~~~!? これですか、いわゆる詐欺は!?

編集部B「大丈夫とは言いましたが、楽に走れるとは言っていないので…」

おたふくさん「きつくても頑張ります。自分のロードバイクで150km走れるようになりたいです! うわーーー、早く走りにいきたいなぁ!!」

▲ロードバイクの準備ができるまで数日ほどかかるため、この日は「おたふく号」で帰社。「こいつに乗るのも最後かもしれないな(笑)」とニコニコ笑顔が漏れっぱなし。

そして、ついに待望の受け取り日。


はじめての一台を入口に、広がっていく自転車の世界。おたふくさんが『Aria』を通して、自分らしく楽しいサイクルライフを送れますように!

B!

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