ブレーキの効きは大丈夫?自転車の消耗品の交換目安を専門家が解説

風が心地よく感じる季節になると、自転車を使う機会が増えてきます。そろそろサイクリングに出かけたいと思っている方もいらっしゃるでしょう。もし自転車に乗るのが久しぶりなら、乗り始める前に消耗品のチェックをしましょう。セルフチェックで違和感があったら、交換はプロの方にお任せするのが安心です。

今回は高橋若葉さんと一緒にワイズロード入間アウトレット店を訪問、すずき店長に消耗品の交換時期の目安について教えてもらいました。

消耗品のチェックが必要な理由

消耗品のチェック

自転車には消耗品や交換が必要なパーツがあります。命に関わるパーツである、ブレーキ周りのメンテナンスは特に重要。チェックは自分でもできますが、交換はプロの方にお任せするのがおすすめです。

消耗品や交換しないといけないパーツについて、セルフチェックの方法をご紹介します。

消耗品の交換時期の目安

消耗品には、初心者でも目で見てわかる目安があります。

タイヤ

タイヤ

タイヤは新品の状態では上から見ると断面がきれいな弧を描いています。断面が丸い弧を描いているタイヤが、乗って使っていくとゴムの部分が摩耗してきてタイヤの溝*(トレッドといいます)がなくなります。タイヤの溝がなくなったら黄信号、そろそろ交換ですよの状態です。

*溝のないスリックタイヤでは、溝のかわりに1本あたり数カ所配置されているスリップサインと呼ばれる丸い窪みで判断します。

摩耗が進んで断面が台形になってくるとケーシングという中の繊維のような部分が見えてきますので、そうなったら赤信号。すぐにでも交換しないといけない状態です。

ポイント1:タイヤの溝がなくなったら黄信号。タイヤのゴムの部分が台形になり、ケーシングが見えてきたら交換

ブレーキシュー

クロスバイク Vブレーキ

ブレーキシューとは、ホイールを挟んでブレーキをかけるためのパーツ。自転車のホイール上部を見て、左右にあるゴムの部分です。

ブレーキシューのゴムの部分には溝が刻んであります。溝がなくなるとブレーキが効かなくなってしまうので、溝が無くなる前に交換してあげてください。

ポイント2:ブレーキシューの溝がなくなる前に交換

ワイヤー

ワイヤーの状態はレバーの引きの重さでチェック
ワイヤーの状態はレバーの引きの重さでチェック

ネジやボルトのサビは見てすぐわかりますが、ワイヤーの内部はわかりづらい部分。ワイヤーがサビてしまうとブレーキの引きが重くなったり、シフト、つまり変速のタッチが重くなったりします。ワイヤー内部のサビなどはプロショップで確認してもらいましょう

ポイント3:ワイヤーの変色やサビ、ほつれが見えたら交換


プロショップにお願いすれば、これらを総合して見てもらうことができるので安心です。

詳しくは動画(2:27)をご覧ください

自転車を全体チェック

今回は持ち込んだ自転車をすずき店長にチェックしてもらいました。

①タイヤのゴムの減り ②ブレーキシューは摩耗、ズレに注意! ③ワイヤーはブレーキの引きで確認 ④シフトワイヤーも要チェック

①タイヤのゴムの減り

タイヤは上から見て減っている部分がないので大丈夫です。

②ブレーキシューは摩耗、ズレに注意!

ブレーキシュー

ブレーキシューは若干摩耗が見られます。また、片側のブレーキシューが車輪のブレーキ面よりもちょっとずれていて、タイヤにあたってしまっています。このままだとブレーキシューとタイヤがあたってしまってパンクしてしまう可能性があり、非常に危険な状態です。

  • ブレーキシューが摩耗しているため交換
  • ブレーキシューとタイヤが当たっているため調整

③ワイヤーはブレーキの引きで確認

ワイヤーの状態はブレーキの引きでチェックすることが可能です。ブレーキの引きが重くなっているときは、ワイヤーが中でサビている可能性があります。また、ワイヤーの中のグリスがなくなってしまっているということも考えられます。

ブレーキの引きが重く、ワイヤー内部が錆びてる可能性あるため交換

④シフトワイヤーも要チェック

変速機はOK

シフトワイヤーがサビたりほつれたり傷んでいると、変速レバーの引きが重くなります。ペダルを回しながら、変速レバーのタッチをチェックしましょう。
内部のワイヤー劣化は、初心者や素人目ではなかなかわかりません。プロショップに見てもらうことをおすすめします。

自転車専門ショップで見てもらうことで、初心者では分からない細部まで自転車の状態を確認してもらえる!


詳しくは動画(4:10)をご覧ください

新品のワイヤーと使い古したワイヤーを比較

(左)使い古したワイヤーと(右)新品のワイヤー
(左)使い古したワイヤーと(右)新品のワイヤー

サビてしまった状態
サビてしまった状態

ほつれてしまった状態
ほつれてしまった状態

こうやって見ると全然違うことがわかりますね。

ブレーキワイヤーの引きが重くなっているときは、このようにワイヤーがサビたりほつれたりしている可能性があります。


詳しくは動画(6:35)をご覧ください

新品のブレーキシューと使い古したブレーキシューの比較

(左)新品のブレーキシュー(右)使い古したブレーキシュー

(左)新品のブレーキシュー(右)使い古したブレーキシュー
(左)新品のブレーキシュー(右)使い古したブレーキシュー

使い古したブレーキシューは溝が減ってしまっており、中にキラキラしたものが入っていることがわかります。

アルミが刺さったブレーキシュー
アルミが刺さったブレーキシュー

このキラキラしたものは、実はアルミ。車輪の銀色の部分が刺さったものです。

ブレーキをかけるとホイールを挟み込むので、強い力がかかります。強い力で車輪を挟んでいるうちに、削れた車輪の細かなアルミやブレーキング時に巻き込む微小な石などの異物がブレーキシューに刺さってしまうのです。

この状態のまま使い続けていると、ブレーキシューの中に挟まっている異物で、今度は車輪を削ってしまいます。車輪の寿命を縮めてしまうので交換が必要になります。

古いブレーキシューを使い続けると、車輪(ホイール)の寿命も縮めてしまう
古いブレーキシューを使い続けると、車輪(ホイール)の寿命も縮めてしまう

ロードバイクとクロスバイクの違い

ロードバイクとクロスバイクでは、ブレーキが異なります。

ロードバイクに使われているのはキャリパーブレーキ

キャリパーブレーキ(ロードバイク)
キャリパーブレーキ(ロードバイク)

クロスバイクに使われているのはVブレーキです。

Vブレーキ(クロスバイク)
Vブレーキ(クロスバイク)

ロードバイクとクロスバイクでは、ブレーキシューはそれぞれ専用のものが必要になるので注意しましょう。

クロスバイク用:SHIMANO M70T3(左)  ロードバイク用:SHIMANO R50T2(右)
クロスバイク用:SHIMANO M70T3(左)
ロードバイク用:SHIMANO R50T2(右)

詳しくは動画(7:26)をご覧ください。

※最近はクロスバイクもロードバイクもディスクブレーキが主流になりつつありますが、今回は割愛します。

メンテナンス完了!

メンテナンス完了!

今回はワイヤーとブレーキシューを交換しました。

劣化してしまったワイヤー
劣化してしまったワイヤー

交換したワイヤーを見ると、何箇所か黒い部分が見られます。これはワイヤーの入り口と出口から汚れや水が侵入してしまって劣化することによって起こる現象。ブレーキの引きが重くなっていた原因です。

ワイヤーもキラキラ輝いていて、見た目も良くなっている
ワイヤーもキラキラ輝いていて、見た目も良くなっている

ブレーキの効きもよくなって、ワイヤーもキラキラ輝いています。見た目も良くなったので気分も上がりますね!

ワイヤーのカラーも選べる!

今回は黒のアウターケーシングを使っていますが、カラフルなアウターケーシングもあります。

シマノ ロードブレーキケーブルセット 8種類のカラーバリエーション(ブラック、ホワイト、レッド、ハイテックブレー、ブルー、イエロー、グリーン、オレンジ)
シマノ ロードブレーキケーブルセット
8種類のカラーバリエーション(ブラック、ホワイト、レッド、ハイテックブレー、ブルー、イエロー、グリーン、オレンジ)

カラーバリエーションがあることで、自分の自転車と合わせてカスタマイズを楽しむことができます。

グレードが■の数で一目瞭然

パッケージの左上にグレードが☆の数で表示されている
パッケージの左上にグレードが表示されている

シマノのワイヤーはパッケージの左上にグレードが■の数で表示されており、選びやすくなっています。グレードが高いほど、ブレーキの引きが軽くなります。

【ULTIMATE(アルティメイト)】 ■■■
【ADVANCED(アドバンスト)】 ■■
【SELECT(セレクト)】

自分のフレームの色などに合わせてオリジナルの一台が作れるっていうのは、さらにモチベーション、気分も上がりますね!

セルフチェックポイントのまとめ

  • タイヤのゴム
    タイヤのゴムの部分が台形になり、ケーシングが見えてきたら交換
  • ブレーキシューの溝
    ブレーキシューの溝がなくなる前に交換
    ※ロードバイク、クロスバイク専用のものを選ぶ
  • ブレーキ、シフトワイヤー
    ブレーキレバーの引き、シフトレバーのタッチが重くなったら交換の目安
    ワイヤーの変色やサビ、ほつれが見えたら交換

今回ご紹介したアイテム

まとめ

「自分が乗ってるだけだと気づかないものだったりとか、実際プロの方に見てもらわないとわからない部分っていうのがたくさんあったので、すごく勉強になりました!」と若葉さん。

特にブレーキは命にかかわる部分。ワイヤーの中などは初心者は見られないので、ショップに持って行ってプロに見てもらうことをおすすめします。

ブレーキシューやブレーキワイヤーなどの消耗品をそのままにしておくと危険です。
命にも関わることなので、楽しく安全に走るためにもプロショップでメンテナンスをしてもらいましょう!


提供:シマノセールス株式会社

取材協力:ワイズロード入間店

監修:サイクルアシスト オオバ 大場忠徳



高橋若葉さん
プロフィールはこちら
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FRAME編集部

WRITTEN BYFRAME編集部

FRAME編集部はロードバイク、MTB、ミニベロ、トライアスリートなど、全員が自転車乗りのメンバーで構成されています。メンテナンスなど役立つ情報から、サイクリングのおすすめのスポット情報、ロードレースの観戦まで、自転車をもっと楽しくするライフスタイル情報をお届けします。 https://jitensha-hoken.jp/blog/

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