車の話題になると必ずと言ってよいほど、この「SUV」というフレーズが出てきますよね。
「SUVという言葉は知っているけど、どういう車の事を言うのか分からない…」
それもそのはず、セダンやクーペといった昔ながらのオーソドックスなカテゴリーではなく現在の乗用車のニーズに応え、姿を変えている新しいジャンルなのです。
1つの大きなカテゴリーとして堂々と成長したこの『SUV』について解説していきますよ!
目次
SUVってどんな車?人気の理由とは!?
ご存じのとおり、SUVは今もっとも注目のカテゴリーです。
ホンダCR-VやトヨタRAV4など、グローバルモデルの好調がその証拠。
スポーツカーを製造するポルシェや、超高級車を製造するアストン・マーティンが参入するなど、その人気は世界規模。
そう、SUVは世界中で支持されているのです!
頭文字をちゃんと記載すると…
「スポーツ・ユーティリティ・ビークル」という言葉になります。
「ん?スポーツ?」と疑問を持つと思いますが、スポーツカーという訳ではなく、「娯楽」というニュアンス。
ユーティリティ・ビークルは「使い勝手の良い車」「多目的車」とも言えます。
つまり、SUVの意味をとても簡単にまとめると…
「様々な遊び(アクティビティ)を存分に楽しむための車!」という事になりますね。
では、SUVとはどのような車種を示すのでしょうか!?
SUVの定義や人気の秘密を探ってみましょう!
そもそもSUVとは?
SUVは新しいジャンルとお伝えしましたが、実はピックアップトラックがご先祖様なんです。
「ト、トラック…」と思うかも知れませんが、アメリカでは商用車であるピックアップトラックを自家用車として使用するのが若者の間で大流行し、一種のステータスとなりました。
(あのバックトゥザフューチャーにも主人公の憧れの愛車として黒のピックアップトラックが登場していましたよね?)
しかし、荷台には屋根がないのでお気に入りのアイテムがずぶ濡れに…。
しかも盗難される心配があるという点から、荷台に室内空間を延長するという意味で、FRP製のカバーを載せるユーザーが増えました。
これがSUV誕生の瞬間です。
その後、荷台を撤去して車内を後端まで延長。大きなラゲッジスペースが備わった現在のSUVの姿となりました。
ですので、SUVはセダンやコンパクトカーと比較するとボディが大きく、オフロード走行を意識した車高(最低地上高が高い)というのが大きな特徴なのです。
SUVが人気なワケ
なぜここまでSUVが人気になったかと言うと、「技術の進歩による低燃費化」が影響しています。
皆さんが自動車を購入するにあたり、重視するのはどのような点でしょうか?
もちろん、価格・安全性を重視するのは当然ですが、アンケートを取ると「燃費!」と答える方が多いのです。
最近はエコ意識が高いことがよく分かりますね。
以前のSUV(ピックアップトラックベース)は、大柄なボディでドッシリとした重量、さらにエンジンも大きくて燃費も悪くて…と敬遠される存在となっていました。
いまでは技術の進歩により軽量なモノコックボディも採用されています。
ガソリン直噴エンジンやハイブリッドエンジンとの相乗効果で、燃費も劇的に良くなりました!
この「デザインの進化と燃費の向上」がユーザーから支持され、現在のSUV人気に繋がっていったのです。
SUVの種類・選び方
さて、人気が出てくると大まかなサイズカテゴライズが生まれました。
小さすぎたり大きすぎると、日々の生活に支障をきたす…と言った本末転倒な事にも。
そこで、SUVを選ぶポイントとなるのが「ボディサイズ」です。
ここを押さえておくことで、ギュッと車種を絞り込むことができます。
あなたの使用シーンを思い浮かべながらチェックしてみてください。
ライフスタイルに合わせたサイズ感が大切!
SUVは、一般的に以下の4つに大別されます。
ファミリーカーに最適「ラージサイズSUV」
ランドクルーザー、CX-8など、もっとも大柄なボディサイズを誇るSUVです。フルサイズSUVとも言います。
船のようなゆったりとした大きさに似合う「大排気量エンジン」を装備しており、広大なラゲッジスペースも確保。アウトドアシーンでも大活躍してくれます。
また、車種によっては3列シートがラインナップされている場合も。
「便利だけど生活感あふれるミニバンはちょっと…」というファミリー層にマッチします。
トータルバランスに優れる「ミドルサイズSUV」
ハリアー、エクストレイル、CX-5、フォレスターなどがカテゴライズされるミドルサイズSUV。
国内外の各メーカーがもっとも力を入れていると言って間違いありません。
大人5人がゆったり移動できるサイズ感で、外から見ると貫禄さえも感じます。
また、車高の高さからくるアイポイント(目線の高さ)の良さから「車幅感覚が掴みやすく運転しやすい」なんてメリットも!
この「ちょっと大きいかな?」という部分が、安心感と所有欲を満たしてくれます。
使い勝手という意味でも、バランスのとれたSUVです。
街乗りがメイン「コンパクトSUV」
最近元気なのはこのサイズ!
コンパクトカーの手軽さに使い勝手を少しプラスした車です。
代表車種といえば、ヤリスクロス、ライズ、ロッキー、ヴェゼルなどですね。
軽量コンパクトなので、キビキビと街中を軽快に走れます。「ちょっとそこまで」というお買い物にピッタリ。
しかもSUVということでラゲッジルームも広め。コンパクトカー並みに燃費が良いところも好感が持てます!
高速道路もしっかりと流れに乗ることができるので、オールマイティに使用できるSUVです。
セカンドカーとして遊べる「軽SUV」
セカンドカーにピッタリなのがこの軽SUV。
全てに手が届くかのようなサイズ感は、まるでTシャツで出かけるかの様な気軽さです。しかも、軽自動車ですので税金を含め、維持費をグッと安く抑えられます。
そして、軽SUVのカテゴリーで特に注目されるのがモデルチェンジを果たした新型ジムニーです。
人気の理由は、煮詰められた使い勝手やラダー(ハシゴ状)フレームがもたらす走破性能。軽自動車という扱いやすさもあり、性別を問わず支持されています。
「ジムニー女子」なんて言葉も誕生しました。
セカンドカーとしてはもちろん、メインとしても頼もしい1台!
軽自動車のSUVって、なんだかカッコいいと思いませんか!?
クロスオーバーSUVとは?
皆さんがお住まいの地域は舗装路が整備された場所だと思います。
初期のSUV(ピックアップトラックベース)はオフロード走破性能が高過ぎて、街中で乗るには快適とは言えないものでした。
そこで、ある程度オフロード走破性能を下げ、街乗りでの乗り心地を重視した車が開発されました。
それがクロスオーバーSUVと呼ばれる車です。
セダンやクーペにも採用されている軽量なモノコックフレームを採用し、車高は高いのですが運転感覚も似ていて、舗装路での運動性能も高いのが特徴です。
RV車・クロカンとは?
ちょっと懐かしいカテゴリー、そして響きですね。
エンジン、走行装置をラダー状になったフレームに取り付け、ボディ(室内)をラダーの上に載せるというシンプルな製造方法となります。
何といっても、タフで高いオフロード走行が魅力。
お世辞にも乗り心地は良いと言えませんが、クロスオーバーSUVがスタックするような雪道などの場面でも走ることができます。
本格的なオフロード走行が必要な場合に選びたいカテゴリーです。
SUVのメリット・デメリット
各メーカーから続々と新型が発表され、激戦区となったSUVカテゴリー。
いったいなぜ、これほど売れ続けているのでしょう?
そこには「SUV車ならではのメリット」が存在します。
なるほど!と思ったらSUVに向いていると言えるでしょう。
あなたの所有欲を満たせるかが重要です。
SUVのメリット
- キャンプ道具を余裕で載せられる積載量
- 雪道でも安心の走破性能
- アイポイントの高さからくる見晴らしの良さ
- 大きめなボディサイズによる室内空間の広さ
- 車高の高さからくる乗り降りのしやすさ
SUVのデメリット
- 低燃費になったとはいえ大柄なボディによる燃費悪化
- ボディの大型化によって運転席からの死角が増える
- 車高の高さによるロールオーバーの危険性
- シートが高いので、車いすユーザーの乗り降りの不便さ
トヨタ車を見れば分かる!SUVのトレンド
グローバルモデルを含め、トヨタのSUVラインナップを見るとトレンドが分かります。
SUVを購入する際の大きな目印にもなるので、知っておいて損はありません。
トヨタは、トヨタ店・カローラ店・ネッツ店・トヨペットといった4つの販売チャンネルを持っています。2020年5月には全ての販売チャンネルで「全車併売化」がスタート。実質的に、販売チャンネルが1本化されたと捉えることができます。
これにより、販売店同士で激しい価格競争が起こる一方、車を購入するユーザーにとっては値引き面で有利に。
今後は、SUVカテゴリーにクラウンと言ったビッグネームが吸収されるといった事や、細分化したSUVの統合もあるかもしれません。
トヨタ・SUVラインナップ
2020年夏に発売されたヤリスクロスを含めて、トヨタのSUVはコンパクト〜ラージサイズまで網羅しているかたちとなりました。
▼トヨタ車のSUVラインナップ(2021年1月時点)
車種名 | 全長×全幅×全高(mm) |
---|---|
ハイラックス | 5,340×1,855×1,800 |
ランドクルーザー | 4,950×1,980×1,870 |
ランドクルーザープラド | 4,825×1,885×1,835 |
ハリアー | 4,740×1,855×1,660 |
RAV4 | 4,610×1,865×1,690 |
RAV4 PHV | 4,600×1,855×1,695 |
C-HR | 4,385×1,795×1,550 |
ヤリスクロス | 4,180×1,765×1,590 |
ライズ | 3,995×1,695×1,620 |
※グレードにより若干の違いあり
見比べてみると分かりますが、サイズの大小、シティ派から本格オフロード派まで充実のラインナップです。
さらにサイズ別に分けると…
- ラージサイズSUV…ランドクルーザー、ランドクルーザープラド
- ミドルサイズSUV…C-HR、RAV4、ハリアー
- コンパクトSUV…ライズ、ヤリスクロス
- ピックアップトラック…ハイラックス
2020年の上半期(1~6月)販売台数で1位を獲得したのがライズ。
ヤリスクロスは、デビュー後から納車待ちの状態が続きました。
このことからも、コンパクトSUVの人気が見て取れます。
フルモデルチェンジした新型ハリアーとカムバックしたRAV4からは、トヨタがSUVへ懸ける思いが伝わってきます。SUV全盛期に、積極的なモデルチェンジや日本再導入は必然ですね。
さらに、ランドクルーザーとランドクルーザープラドは、実質的にライバルは不在。ハイラックスに限っては、ピックアップ型として欠かせない存在となっています。
なんとなく、SUVの現在地が伝わったでしょうか?
「SUVはブームではなく、スタンダードになった」ということなのです!
SUVは積載力でも有利!
SUVの一部には、標準で「ルーフレール」が装備されている車種もあります。
たとえば…
CR-V、ヴェゼル、フォレスター、レガシィアウトバックなどですね。
SUVらしさが強調されてカッコいいのですが、昔に比べると少ない印象。これも時代の流れでしょう。
もちろん、後付けもできます。
ヤリスクロスはメーカーオプション、新型ジムニーは豊富なカスタムパーツが武器です。
ルーフレールがあれば、ルーフボックスやルーフキャリアも取り付けできますよ!
ちょっとルーフレールが気になるな…という方は下記記事をチェック!
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まとめ
今回は、SUV車の概念、種類や選び方をご説明しました。
オシャレでカッコいい現在のSUVですが、元々はピックアップトラックから誕生したなんて信じられませんよね。
街に似合う高級感のある車種や、アウトドア志向の人に向けたモデルがあるなど、SUVカテゴリーは更に細分化されてきています。
「様々なアクティビティを思う存分楽しむための車」のカテゴリーは普遍的なものになりましたが、技術の進歩があるのでSUVの形や定義は変わっていくでしょう。
次はどんなSUVが誕生するのか楽しみですね!
実はお得かも自動車保険の自転車特約
実は多くの自動車保険で、自転車特約に追加申し込みすることで、自転車の事故でも補償されるってご存じですか?自転車保険単体で契約するよりもお得なケースがあるようです。是非チェックしてみてください!一例として、SBI損保のケースは、次のとおり。保険名:(個人総合自動車保険)自転車事故補償特約
保険料:ひと月あたり約300円 ※1
自転車事故補償特約に追加申し込みすることで安心をサポート。自転車搭乗中の個人賠償補償1億円の安心保証。示談代行サービスも追加で申し込むことでさらに安心。自転車事故の場合の傷害補償は入院一時金が5万円まで補償と満足な内容です。自動車保険に入られているかたは一度確認してみては!
※1 年齢など、加入条件によって異なります。詳しくは保険会社のホームページにてご確認ください。