はじめての自転車旅なら南紀白浜へ! 山も、海も、世界遺産も。手ぶらで楽しむ絶景&グルメ旅
自転車旅に適した場所は全国いくつかありますが、紀伊半島南部に位置する和歌山県・白浜は “はじめての自転車旅” としてもイチオシのエリアです。
和歌山県は別名「サイクリング王国わかやま」。サイクルステーションにサイクリストフレンドリーな宿、数多くのモデルルートなど、自転車旅を多方面からサポートしてくれるから、旅慣れていないサイクリストでも安心です。
「自転車旅、やってみたいけどなかなか一歩を踏み出せない…」そんな人は、この記事を読んでぜひチャレンジしてみてほしい! 歩くより速く、車より遅い、“ちょうどいい” 自転車のスピードなら、景色をしっかりと目に焼き付けながら、多くの景勝地を巡ることができますよ!
今回は東京から飛行機を使って、レンタサイクルで巡る「手ぶら南紀白浜の旅」を紹介します。
目次
羽田から約1時間!『サイクリストに優しい空港』がお出迎え
紀伊半島の「サイクリング王国」和歌山県、その南西部に位置する白浜。東京・羽田空港から南紀白浜空港までのフライト時間は約1時間。直行便があるから意外にすぐ行けちゃうんです。朝早く出発すれば、その日の午前中からライドスタート、なんてアクティブなプランニングも可能ですね。
ちなみにこの南紀白浜空港、『サイクリストに優しい空港』に認定されているから飛行機輪行でも安心です。バイクラックはもちろん、空気入れ・工具の貸出から着替えスペースまで完備されています。
飛行機輪行はちょっとハードル高い? それならレンタサイクルはいかがでしょうか。さすが “サイクリング王国わかやま”、県全域に自転車のレンタルスポットが点在、こちらから一覧で確認できます。
現地での足となる自転車はレンタルできるから、最小限のお泊まり荷物だけ持って和歌山へ。想像以上に身軽な自転車旅が実現しますよ。
まずは自転車をレンタルしよう!
今回は南紀白浜空港からタクシーで10~15分のジャイアントストア南紀白浜とKMICH -クミッチ-をピックアップしてご紹介。
ジャイアントストア南紀白浜
リゾートホテル「SHIRAHAMA KEY TERRACE HOTEL SEAMORE」内にあるジャイアントストアです。レンタルバイクはクロスバイクに本格カーボンロード、E-BIKEまで充実したラインナップから選ぶことができます。
返却後はホテル自慢の温泉で汗を流すのもいいですね。
営業時間:9:00~19:00
定休日:火曜日
電話番号:0739-34-3196
住所:〒649-2211 和歌山県西牟婁郡白浜町1821 ホテルシーモア内
HP:https://bicyclerental.jp/area/wakayama/12/
KMICH -クミッチ-
JRきのくに線「朝来(あっそ)」駅の目の前にあるサイクルステーション「KMICH -クミッチ-」。電動アシスト付きのマウンテンバイク(E-MTB)をレンタルできます。
営業時間:月・水~金曜日 14:00~18:00 土・日曜日・祝日 9:00~15:00
定休日:火曜日
電話番号:070-5540-4116(受付時間 9:00-15:00)
住所:〒649-2105 和歌山県西牟婁郡上富田町朝来2538
今回は2つのルート!海も、山も、グルメも、世界遺産も。あなたはどっち?
今回FRAMEメンバーは、2チームに分かれてのサイクリング。
イマオさん・あむちゃんが走るのは「世界遺産ルート」。まずは世界遺産の稲葉根王子を目的に、山や田園風景、そして海と、変化に富む景観が魅力のコースを40kmしっかり走ります。
おかだくん・ゆかりさんは「海ルート」。どこまでも続く青い海と空をお供に、グルメを求めて開放感たっぷりのカジュアルライドを楽しみます。
>> 世界遺産ルート
>> 海ルート
※撮影の都合上、今回は南紀白浜空港からの出発ですが、上記ルートはジャイアントストア南紀白浜から出発して戻ってくるルートです。
【世界遺産ルート】
まずは世界遺産ルートから見ていきましょう。さすが梅の一大産地和歌山、「なんだか梅の香りがしますね!」とあむちゃん。
さっそく世界遺産キタ! 稲葉根(いなばね)王子跡へ
最初のスポットはさっそく世界遺産です。世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」、その構成要素である稲葉根王子跡(いなばねおうじあと)へ到着しました。
□ 稲葉根(いなばね)王子 □
稲葉根王子は、熊野古道九十九王子の一つです。王子とは熊野三山への参詣の途中で儀礼を行う神社のことで、熊野古道を先導する修験者によって形成されたと言われています。九十九王子の中でも格式の高い五つの社は「五体王子」として祀られ、稲葉根王子もその一つに挙げられます。
清々しい空気に包まれながら、古くから人々がそうしてきたように、旅の安全を祈願します。厳かな雰囲気の中、心がゆっくりと浄化されていくよう。
このあとも世界遺産チームは心が洗われるような風景の中、走り進みます。
大きな白だるま! インパクト大な町のシンボルを発見
次なるスポットは、稲葉根王子にほど近い興禅寺(こうぜんじ)。迫力満点の白だるま様を拝みに行きましょう。
百聞は一見にしかず……
□ 興禅寺(だるま寺)□
ハイ、ドン!
この日本一大きい白だるまが鎮座する興禅寺は、通称だるま寺と呼ばれています。
回遊式の庭園には四季折々の花が咲いており、多くの参拝客に親しまれています。
お昼は石窯ピッツァで決まり!
適度なアップダウンで飽きずに走れるルートですが、E-BIKEとはいえ少し疲れてきたかも? そろそろお昼休憩にしましょう。
□ 石窯・自然かふぇ とと*ここ □
「石窯・自然かふぇ とと*ここ」さんでは、石窯で焼いた “創作ジャパニーズピッツァ” をいただくことができます。
メニューには自家製醤油麹ピッツァ、自家製味噌ピッツァなど、ここでしか味わえないオリジナルピッツァがたくさん。
営業時間:月・土・日曜日 11:00〜15:00
定休日:火曜日~金曜日、祝日
電話番号:0739-45-8858
住所:和歌山県西牟婁郡白浜町富田1384
Facebook:https://www.facebook.com/i.totokoko/
あれ?カラスいる!? 写真におさめたら海沿いの道へ出よう
おなかも満たされたら再びサイクリングへ。空気のおいしい山中から、海が臨めるようになってきましたよ。このルートは、変化に富む景観がポイントですね。
□ カラス岩 □
カラスに見えるからカラス岩。春や秋には、カラスが夕日をついばんでいるように見えることでも人気です。
歴史あるスポットやグルメを堪能した世界遺産チーム。このあとは海ルートとの合流地点、三段壁へ向かいます。
ここからは、時を戻してグルメチームの海ルートをチェックしてみましょう。
【海ルート】
おかだくん・ゆかりさんのグルメチームは、空港を出発して*海の方角へとペダルを回します。
*)撮影の都合上、空港からの出発です。ジャイアントストア南紀白浜から出発すれば、少し下るとすぐに海沿いを走ることができます。
いきなり空が広くのんびりとした道に出ました。序盤から南国気分が高まってきましたね。
道を下っていくといきなり視界がひらけて……
さっそくリゾートキタ! 本当に砂が白い「白良浜(しららはま)」
□ 白良浜(しららはま)□
全長620mと、広大な遠浅のビーチ。白良浜という名の通り、まっ白でサラサラした質感が心地よい石英の砂が特徴です。白浜という地名の由来とも言われる、関西地方屈指の有名な海水浴場です。
開放感はそのまま、テラス席で早めのランチ
グルメチームのふたりは、早々にランチのお店へ向かいます。
□ ピッツェリア ペスカトーレ白浜 □
白浜町の海岸沿いにお店を構える「ピッツェリア・ペスカトーレ」は、観光客や地元の人に愛される超人気店。テラス席に座れば海を見ながらナポリピッツァやパスタを堪能できます。ドルチェも充実しているのでライド中のご褒美にもピッタリ!
営業時間:11:30〜14:30(最終入店)※完売次第終了
定休日:水曜日(その他臨時休業あり)
電話番号:0739-43-7580
住所:〒649-2211 和歌山県西牟婁郡白浜町300-4
HP:https://pizzeria-pescatore.jimdofree.com/
Facebook:https://www.facebook.com/pizzeria.pescatore.shirahama/
食後のデザートには「生かげろう」をどうぞ!
おいしいイタリアンを堪能したら、グルメチームは間髪いれずに食後のデザートへ。2kmだけ走って甘いもの補給しましょう。
□ かげろうカフェ(Kagerou Café)□
紀州銘菓「かげろう」は、さくふわっとした生地の間に優しい甘さのバタークリームが挟まった地元の定番スイーツです。口の中で優しく消える食感で、どんどん食べられちゃいます。
そんなかげろうを製造する福菱が運営する「かげろうカフェ」。併設カフェと侮ることなかれ、ドリンクはハンドドリップのコーヒーを含めて約50種類もあります。
フワフワの生クリームを挟んだ「生かげろう」は、ここでしか味わえない激レアスイーツ。季節によって具材が変わる季節限定仕様です(写真は左からプレーン、レアチーズ、抹茶、マンゴー、コーヒーゼリー、プレーン)。
営業時間:8:00~18:00、Café&Bar 18:00~22:30(L.O.22:00)
定休日:年中無休(臨時休業あり)
電話番号:0739-42-3129
住所:〒649-2211 和歌山県西牟婁郡白浜町1279-3
HP:https://fukubishi.co.jp/kagerou_cafe/
ヒルクライム → パノラマ眺望は自転車の醍醐味! 白浜スカイロード
自転車乗りならやっぱり少しは登りも楽しみたいですよね。ここで海沿いから少し離れて、丘をのぼるプチヒルクライムはいかがでしょうか。
□ 白浜スカイロード・スカイパーク展望 □
白良浜方面と南紀白浜空港を結ぶ「白浜スカイロード」。その途中には、パノラマ展望を楽しめるスカイパークがあります。約1kmのプチヒルクライムをこなすと、こんな絶景を眺めることができます。
このあとは世界遺産チームと合流です。南紀白浜観光で欠かすことのできない景勝地「三段壁」へと向かいます。
【合流】三段壁の絶景&足湯で疲れを癒やす
□ 三段壁(さんだんべき)□
国の名勝にも指定されている三段壁。一面に広がる海と、波の浸食によってできた柱状節理と呼ばれる岩壁が美しい景観を織りなしています。
世界遺産ルートと海ルート、どちらから訪れてもこの雄大な眺めはサイクリングの〆にふさわしい!
まだ体力に余裕ある? 非日常感MAXな神秘の洞窟へ
まだまだ行ける!という方は、三段壁の地下にある三段壁洞窟に足を運んでみるのもおすすめです。
□ 三段壁(さんだんべき)洞窟 □
三段壁洞窟は、源平合戦で源氏に加勢した熊野水軍が船を隠したという伝説が残る洞窟です。地下洞窟といっても階段ではなく、エレベーターで行くことができます。
200mの長さの洞窟を約30分で見学することが可能です。
入場時間:8:00~17:00(最終入場16:50)
休業日:年中無休(荒天時に一部閉鎖・営業休止の場合あり)
住所:〒649-2211 和歌山県西牟婁郡白浜町2927-52
電話番号:0739-42-4495
HP:http://sandanbeki.com/
三段壁足湯で一日の疲れを癒そう
□ 三段壁足湯 □
白浜は飛鳥・奈良時代から温泉地として知られており、さまざまな場所に温泉や足湯があります。
断崖絶壁の名勝「三段壁」にも足湯があり、絶景を眺めながらゆっくりと疲れを癒やすことができます。
※2021年9月現在、コロナウィルス感染症対策のため休湯
営業時間:9:00~16:30
休業日:無休(雨天休業・12月中旬に臨時休業あり)
住所:〒649-2211 和歌山県西牟婁郡白浜町2927-52
電話番号:0739-42-4495(三段壁洞窟)
HP:http://www.nankishirahama.jp/spot/detail.php?spot_id=55(南紀白浜観光協会)
前泊? 後泊? 2つの旅程パターンをチェック
世界遺産ルートと海ルート、どちらが気に入りましたか? 最後に3つの旅程パターンを紹介します。プランニングの参考にどうぞ。
パターン①後泊:到着したらすぐにサイクリング!
一つ目は、午前中に到着してすぐサイクリングしたい!という方向けのプランです。しっかりと走れる世界遺産コースをセットしてみます。
【7:25】羽田空港発
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【8:40】南紀白浜空港着 空港の更衣室で着替えても♪
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【9:30】自転車をレンタル レンタルスポットは空港から10~15分。ついでにホテルに荷物を預けてもOK!
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【10:00】稲葉根王子 ~ 興禅寺(だるま寺)
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【13:00】石窯・自然かふぇ とと・ここ
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【14:15】カラス岩 ~ 三段壁 ~ 足湯
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【17:00】レンタルバイク返却 ~ ホテルへ
【翌9:15】南紀白浜空港発 東京に帰るのはもちろん、特急くろしおに乗って大阪を目指すのもアリ!
パターン②前泊:ゆっくり到着&ゆるポタグルメ旅!
今度は、前泊して翌日にサイクリング → そのまま帰路につくプランです。
- 東京(羽田空港)発の場合
羽田空港からは、16:30発→南紀白浜空港17:40着の便が出ています。到着してからホテルなどで夕食を取ることができる、無理のない時間設定です。
- 大阪発の場合
大阪方面からの場合、新大阪駅始発の特急くろしおを利用するのが良いでしょう。夕方に到着するなら、新大阪15:15発→白浜17:41着の特急がおすすめです。
翌日はグルメを満喫しながら海沿いをサイクリング、海コースの例をご紹介。
【9:00】ホテル発
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【9:30】自転車をレンタル
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【10:00】白良浜
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【11:30】 ピッツェリア ペスカトーレ白浜 人気店なので早めの到着がおすすめ!
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【12:30】かげろうカフェ 2kmだけ走って食後のデザート
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【14:00】白浜スカイロード ~ パノラマビュー ~ 三段壁
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【15:30】三段壁足湯
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【16:30】レンタルバイク返却
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【17:00】南紀白浜空港/白浜駅へ
動画もチェック
白浜周辺では海あり、山あり、川ありと、さまざまな景色を楽しむことができます。また、歴史ある名所やグルメもたくさんあり、サイクリングしながら回るのにピッタリです。
本記事では夏の白浜をご紹介しましたが、秋、冬、そして春にはまた違った一面が顔を覗かせるはず。ぜひ現地に足を運んで体感してはいかがでしょうか。