こんにちは、株式会社自転車創業の中島です。先日4/21に「マサルでもわかる自転車保険」ポータルサイトと同時に公開した本ブログは、自転車と自転車保険をテーマに外部パートナーの方々に執筆頂いていますが、運営会社の代表である僕がまだ何も書いていないという由々しき事実に最近気づきました…。
そこで今回は僕自身が筆を執ると同時に、いつもとは少し趣旨を変えて、僕自身が自転車ビジネスを始めた理由とそのビジネスで実現したい世界について書かせて頂きたいと思っています。
僕と自転車
本編を書く前に僕と自転車について書かせて頂いた方が、僕が自転車ビジネスを始めた理由についてご理解頂けるかと思うので、少し徒然と。
僕は生まれてから25歳まで実家のある用賀に住んでいて、それから6年の三軒茶屋生活を経て、1年半ほど前から目黒に住んでいます。また学校・勤務先も、不動前、日吉、三軒茶屋、赤坂見附、渋谷といずれも住まいから大体電車で30分程度にありました。生まれてこのかたそういう生活圏内にいることから、いわゆる東京っ子かもしれません。
それに加えて、
- 車の必要性を日常生活に感じないこと、車の所有に特段興味がないこと
- 満員電車が人一倍嫌いなこと
もあり、昔から日常的に自転車通学・通勤していて、都内には電車移動より自転車移動の方が速い場所がたくさんあることを人一倍知っているつもりです。
このような背景から僕にとっての自転車はあくまで街乗りが主です。
そんな僕が考える街乗りの自転車の魅力は、
- ?徒歩より遠くに行ける。速く行ける。
- ?電車、バス、自家用車よりだいたい速く行ける。
- どの移動手段よりも街を発見できる。寄り道ができる。
上記2つの利便性と共存して、3つ目のセレンディピティも持ち得ていることが、自転車唯一の魅力だと思っています。徒歩以上に移動範囲が広く、また電車・車よりもその速さ、その移動に主体性を持つことができます。速くても遅くても誰にも迷惑をかけず、停まりたければいつでも停まることができる。これが東京っ子なバックグランドを持つ僕が自転車の虜になっている理由でもあり、僕と自転車の関係性なのかもしれません。
自転車ビジネスを始めた理由
さて前置きが長くなりましたが、そんな僕が自転車に関するビジネスを始めた理由は、
「自転車を取り巻く課題を、インターネットを中心としたテクノロジーの力で解決することで、より理想的な世界を実現できる」
からだと思います。
前述のとおり、僕にとって自転車はとても身近で魅力的な存在で、使命感と言うと大げさですが、それを多くの人に伝えていきたいと考えています。一方で自転車が現在置かれている日本の環境は決して理想的とは言えません。例えば、こういった代表的な課題が挙げられます。
- 自転車先進国である欧米諸国と比べ、自転車専用道路などインフラ面が不十分
- 欧米諸国でのシェアサイクルの普及に比べ、日本は局地的な展開のみ
- 自転車移動が多様化しつつあるのに、駐輪場のほとんどが駅前のみで最適化されていない
- 自転車事故件数の増加に対し、自転車保険を始めとしたリスク対策の認知が進んでいない
他方で僕たちは、インターネットという分野を中心にビジネス経験を積んでいて、上記の課題のいくつかはインターネットの力で解決できると信じています。
駐輪場は、集客や料金決済などをインターネットに移行することで、小規模の開設が実現でき、生活者ニーズの多様性に最適化できると考えています。それを実現するために、「PEDALRest(ペダレスト)」というサービスを運営しています。
自転車の事故実態や自転車保険自体の認知は、どうしても忘れがちであることから継続的に発信し続ける必要性があり、そのためのツールとしてインターネットは最適と考え、「マサルでもわかる自転車保険」を運営しています。
もちろんインターネットは魔法の杖ではないので、全ての課題を解決するには必要十分ではありませんが、理想的な世界への実現には確実に前進させてくれるものと考えています。
自転車ビジネスを通じて実現したい世界
最後に僕たちが自転車ビジネスを通じて実現したい世界について書きたいと思います。
「自転車の『まっすぐ』と『寄り道』をインターネットでもっと楽しく」
手前味噌ですが、この当社ビジョンに、実現したい世界が体現化されていると考えています。前述のとおり、僕の考える自転車の魅力は利便性とセレンディピティです。言い換えれば、『まっすぐ』と『寄り道』という本来相反する2つが共存していると言えます。自転車を取り巻く課題をインターネットの力で解決することで、その魅力はより多くの人に伝わると信じています。
そのためにも、僕たちはまず2つのミッションを達成する必要があります。
「目的地から1分以内に必ず駐輪場がある街づくり」
「万が一の備えを自転車にも」
前者が「PEDALRest」で、後者が「マサルでもわかる自転車保険」のミッションです。
僕たちは自転車移動の多様化を示す1つとして、Home to Stationと Home to Officeという言葉をよく使います。いずれも自転車通勤についてですが、今までの自転車通勤は自宅から最寄駅まで自転車に乗って、最寄駅から勤務先までは電車というスタイルが主流だったかもしれませんが、多様化により、自宅から勤務先まで直接自転車で向かう人が増えています。同じように目的地まで自転車で行くというスタイルは増え、それに合わせた駐輪場の設置は求めらていると考え、このミッションを掲げています。
自転車保険は任意保険ということもあり、自動車保険と比べて、その認知そのものが圧倒的に低いと想定できます。一方で自転車利用に比例して、自転車事故も増加していたり、事故とは言わないまでもヒヤリとした経験は数多くの人がしています。(参考)そういった背景から、自転車保険の認知と理解は必要であると考え、このミッションを掲げています。
終わりに
実際に事業を始めてみて、前述のミッションを達成するだけでもとても高い壁にいくつもぶつかっており、その分大きなやりがいを感じています。
あくまで1つのマイルストーンですが、2020年の東京オリンピック・パラリンピックのときに、世界中から多くの注目と実際に多くの観光客が来日されます。その際に、日本が自転車先進国であることを自負し、認められ、僕たちもその一助を担うことを目指したいと考えています。
そのときには自転車の『まっすぐ』と『寄り道』という魅力が多くの人に伝わっていることを信じて、事業を邁進していきます。