元自転車店長が解説、オンラインサイクリングZWIFT(ズイフト)の始め方
サイクルメカニックの石橋です。今回は私が経営しているVIKING the MAINTENANCEでも利用しているインドアサイクリング「ZWIFT(ズイフト)」についてご紹介します。
目次
ZWIFTとは
まずZWIFT(ズイフト)をご存知ない方にご説明すると、ZWIFTはPCを介しオンライン上に設けられたさまざまなサイクリングコースでバーチャルライドをする新しいサイクリングの楽しみ方ができるサービスです。
Looks like @taylorphinney (@Ride_Argyle) couldn’t resist one last attack! ?? pic.twitter.com/hci5TPgsD5
— Zwift (@GoZwift) 2017年2月11日
ゲームセンターによく対戦型ゲームがありますが、それに近い感覚です。しかしゲームと大きく違う点は、実際にペダルをこぎ、用意された様々なコースを走ることでしっかり汗を流すことができる列記としたサイクルスポーツです。
オンライン上なので、リアルタイムで世界各国のサイクリストと一緒に走ることができるため非常にワクワクするライドができるんです。また、ZWIFT利用することで自宅がレース会場になってしまうなんてこともできるんですよ。
ZWIFTを始める前に必要なもの
初めての人はこれだけ聞くと非常に興味が沸いてくるのではないでしょうか?では実際にZWIFTのサービスを利用するにはどうしたらよいのかお教えしましょう。
1.自転車
これがないと始まりませんね。ZWIFTはロードバイク向けのオンラインサイクリングのため、できればロードバイクか700cタイヤを備えているクロスバイクの使用をおすすめします。
2.PC
オンラインでZWIFTのアプリをダウンロードし、PCがモニターの役割を果たします。PCを介してプロジェクターや大画面のディスプレーにも接続ができます。大人数で楽しむ場合は画面が大きい方が盛り上がるでしょう。Windows、Mac両対応。
iOSにも対応できるようになり、iPadを利用してZWIFTを楽しむこともできるようになりました。
3.ローラー台
ローラー台とは、自転車を固定しペダルを回すことで室内トレーニングができるアイテムです。ローラー台を取り扱っているメーカーはさまざまで価格も安いものは3万前後から、高価なものは20万以上するモデルが存在します。
対応しているローラー台(一例)
Wahoo – KICKR Smart Turbo トレーナー
Elite – Qubo Power Fluid トレーナー
Tacx – Neo Direct Drive スマートトレーナー
4.ANT+ USB ドングル & ANT+センサー
ANT+はBloothoothと並びサイクルコンピューターで良く用いられる無線通信の規格です。ANT+ USB ドングルはPCに取付、スピード、ケイデンス等を計測するためのANT+センサーは自転車側に取り付けます。(後輪側)
今までANT+センサーでサイクルコンピューターを使用していれば、新たに購入の必要はありません。
また、「スマートトレーナー」と言われるANT+とBloothoothが内蔵されているローラー台を使用していれば、自転車に取り付けるANT+センサーは必要ありません。その際、USBドングルは必要になります。
以上がZWIFTをはじめるために必要な“スターターキット”です。
準備が出来たら早速トライ
アプリをダウンロードする
ZWIFTを始めるためのアイテムが揃ったら、早速始めてみましょう。ZWIFTのアプリをダウンロードし、ユーザー登録を終えると、7日間の無料体験版を試すことができます。
無料期間終了後は、クレジットカードを介して月額1,650円(税込み・2021年6月現在)で利用可能となります。
画面の表示の意味
スタート時の画面です。背中が写っているのがユーザー(自分)です。画面上部には走行するとスピード、距離、タイムなどが表示されます。
左上は、サイクリング中のぺダリングパワーを表示してくれるパワーメーターです。自転車にパワーメーターを装着しているユーザーは、リアルな数値が表示されますが、装着してないユーザーの場合は、スピード、ケイデンス、タイムなどを元にアルゴリズムで計算された仮想数値が表記されます。
画面右上はコースマップと勾配度、その下は現在ZWIFTを楽しんでいるユーザーの名前が記されています。これを見ると世界各国のユーザーがいることがうかがえます。
スマートフォンがリモコン代わりに
走行中はディスプレーとしてPCは見られても、手元から遠いためなかなか操作まではできません。そのような場合のためにZWIFTはスマートフォンアプリも用意しており、走行中に手元で画面を操作するためのリモコン機能などを搭載しています。
走っている画面のスナップショットを撮ったり、視界の角度を変えて周りの様子も確認できるので、飽きが来ません。
ライドイベントも充実
「友達同士で集合時間を決めてZWIFT上で落ち合う」なんてこともできます。顔を合わせていなくても一緒に走ることができるので、遠方の仲間とZWIFT上でライドしたり、直接会う時間がない仲間と「今回はZWIFTで」なんて楽しみ方など、多種多様な使い方が可能です。
また、毎日ZWIFT上でイベントが開催されていて、レース形式のものやグループライドなど、自分のレベルややりたいことに合わせて、世界各国のユーザー同士で楽しめる企画も盛りだくさんです(画像右上がその日のイベント一覧です)。
実際に行われたイベントをいくつかご紹介します。
別府史之選手と一緒に走ることのできるイベント
今夜は@Fumybeppu選手率いる #Zwift グループライドへ、200名を超えるご参加ありがとうございました!皆が楽しめるイージーペースから、パワー圧巻のゴール前スプリントはさすが! pic.twitter.com/NP3bH3uj5I
— Zwift Japan (@GoZwiftJP) 2017年2月19日
アニメろんぐらいだぁす!とのコラボライド
本日のろんぐらいだぁす!とのコラボグループライドですが、弊社の手違いにより、倉田亜美ちゃんの音声が流れませんでした。スケジュール調整していただいた方々にはご迷惑をお掛けしてしまい、申し訳ございません。次回へ延期をさせて頂き、再度Fortunaジャージでリッチモンドを染めましょう! pic.twitter.com/NiyCKgStJN
— Zwift Japan (@GoZwiftJP) 2016年12月28日
ハロウィン限定のスケルトン仕様でのライド
zwiftがハロウィン仕様だ??? pic.twitter.com/s6UqY8lt1r
— 7subasa (@84_Tsubasa) 2016年10月31日
など思わず参加したくなるイベントが企画されています。
ライド中にZwift内で着用しているサイクリングジャージはライドレベルが上がるほど選択肢が増える仕組みになっています。またイベントで配布されることもあります。
最後に
いかがでしたか?今までになかった自転車の楽しみ方だと思います。ZWIFTは空いた時間にサクッとサイクリングもできるので、忙しくて自転車に乗る時間が取れない人にもおすすめです。
また、天候に全く左右されないので、梅雨時期や冬場のトレー二ングに最適です。私も経験済みですが、ローラー台を回すだけではどうしてもモチベーションの維持が大変です。ZWIFTならたくさんのサイクリストと一緒に走れますし、毎回イベントに参加することで、楽しみながらトレーニングができると思います。
まだZWIFTを体験したことがない方は、是非一度試してみてはいかがでしょうか。
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WRITTEN BYVIKING the MAINTENANCE
都内のプロショップに10年間在籍後、2015年VIKING the MAINTENANCE を設立。東京・西新宿を拠点にスポーク自転車の組付け、カスタマイズ、メンテナンスを軸に展開中。年2回富士山麓でサイクルイベントも企画中。 http://www.viking-the-maintenance.com/