長く愛する相棒を探そう、BROOKS(ブルックス)のサドルを紹介

自転車のサドル選びは難しい。お尻に合わないサドルは苦痛の一言だ。そこでサドルを変えようとしても種類が多く、何を選んでいいのかわからないという人も多かろう。たとえ試乗できたとしても、ロングライドに適しているか、街乗りに適しているか、用途によりその判別はつきづらい。

実際に購入して、乗ってみないとわからないことがある。そして何度も苦痛を味わいながら、お尻にフィットするサドルを探す「」に陥りがちだ。そうした「沼」から脱出できるのが、今回紹介するBROOKS(ブルックス)かも知れない。

BROOKSとは

イギリスに本拠を置くブルックスの歴史は長い。設立は1866年に遡る。当初は馬具のメーカーで革を活かした製品を作っていたが、創業者のJon Boultbee Brooks(ジョン・ボルトビ・ブルックス)が愛馬を亡くし、友人から借りた自転車に乗るようになったことに端を発する。そのサドルに不快感を抱いたことから、自らサドル作りを始めたのがブランド発祥の背景だ。以来、ハンドメイドなサドルやバッグなどのアクセサリーを作り続け、昨年には創業150周年を迎えた。

品質第一の理念を貫き、いまも昔も変わらぬ製法でサドルを作る同ブランド。だが、ただ伝統に縛られるのではなく、チタンレールモデルなどその時代にあった変革も取り込んでいるのも魅力のひとつとなっている。そのため、革以外の素材を使用したモデルも各種リリースしている。しかし、そのプロダクトは天然素材のみを使用するなど、こだわりには徹底したものがある。

(ハンドメイドでのサドル製作風景)

それでは、ブルックスが誇る多彩なラインナップの中から、代表的なモデルを紹介していこう。

B17 STANDARD

B17 STANDARD
100年以上に渡って生産されている定番のクラシックモデル。ブラックカラーのスチールフレームと、打ち込まれた小さな鋲が長い歴史を感じさせる。ランドナーやスポルティーフなどのツーリングバイクにぴったりだ。カラーバリエーションは計8色。幅が広く全長が短い女性用モデルもあり。

重量:520g
価格:14,600円(税別)

C17 CAMBIUM

C17 CAMBIUM
硬化天然ゴムとオーガニックコットンキャンバスで作られた新型モデル。柔軟性とブルックス伝統の長期使用を可能としている。ハンモックのような構造で、振動と衝撃を吸収しつつ、ライディング時の快適性はレザーサドルのようなパフォーマンスを生み出す。女性用の「C17S」もあり。

重量:415g
価格:16,800円(税別)

C15 CAMBIUM


C15 CAMBIUM
ツーリング向けな「C17 CAMBIUM」に続いて登場した、硬化天然ゴムとオーガニックコットンキャンバスで作られたロード/MTB向けモデル。

重量:395g(カタログ値)
価格:¥ 14,161 税抜(Amazon参考価格)

C13 CAMBIUM F132

C13 CAMBIUM
CAMBIUMシリーズのフラッグシップモデルとして、さらなる魅力を放つ新モデル。既存のCAMBIUMより重量は約150g軽量に仕上げながら、サドルトップのラバー構造はそのままだ。カーボンレールの恩恵でハンモックサドルの特徴である座面のしなりを体感しやすく、ロングライドに強く快適である。

重量:259g
価格:26,000円(税別)

TEAM PRO CLASSIC


TEAM PRO CLASSIC
クラシックなスポーツモデル。小さなスチール鋲とレールに施された美しいクロームメッキが特徴だ。カラーはブラック、ブラウン、ハニーの3色。TEAM PROシリーズには女性向けの「TEAM PRO S CHROME」「TEAM PRO S COPPER」が用意されている。

重量:530g
価格:14,600円(税別)

FLYER

FLYER
前記「B17 STANDARD」のスプリング式モデル。1927年に登場し、クラシックなブラックカラーのスチールフレームと小さな鋲が伝統を感じさせる。カラーはブラック、ブラウン、ハニーの3色。派生モデルは「FLYER SPECIAL」ほか、女性用モデルを含む5機種あり。

重量:860g
価格:16,800円(税別)

B15 SWALLOW

B15 SWALLOW
1937年に発表されたロードレース用サドルのパイオニア。チタンレールを採用し、革サドルとしては非常に軽量に作られたトップモデルだ。シャープなシルエットと、大胆にカットされた表革が現在のロードやピスト、MTBにマッチする。カラーはブラウン、ハニー、ブラックの3色。

重量:370g
価格:46,000円(税別)

B72

B72

1935年に登場したスプリング付き軽量ツーリングモデル。ユニークな形状のループスプリングは、1800年代にブルックスが特許を取得したサスペンション・システムのうちのひとつだ。カラーはブラウン、ブラック(限定)の2色。

重量:700g
価格:22,000円(税別)

B18 LADY

B18 LADY

サドルトップに美しい花柄のエンボス加工を施した女性専用モデル。上記「B72」と同様のループスプリングを採用し、振動・衝撃吸収性は抜群だ。カラーはブラウンの単色展開となる本革製品。

重量:700g
価格:22,000円(税別)

まとめると

以上、ブルックスの代表モデルだ。いずれも派生ラインナップが盛り沢山あり、様々な自転車の乗り方に対応するサドルが揃っている。最初は硬いと思われがちな革素材も、乗っていくことにより千差万別なお尻の形状にフィットしていくのが長所である。そのためにはメンテナンスも必要。プルーファイド(ブルックス純正オイル)を使って、サドルがお尻に馴染むまでこまめにケアするのが大事だ。

前述した通り、サドル「沼」から脱出する可能性を秘めたブルックス。お尻に合えば長期間の使用もこなしてくれる。伝統と匠の技が光るそのポテンシャルは絶大。お尻に合わないサドルに乗り続けてライドポジションを崩す前に、ぜひお試しあれ。きっと、あなたの想像以上の乗り心地を保証してくれるだろう。

増渕俊之

WRITTEN BY増渕俊之

出版社勤務を経て、フリーランスの編集/ライター。編著に『これがデザイナーの道』『自転車ファンのためのiPhoneアプリガイド』『岡崎京子の仕事集』がある。現在、編集を手がけた岡崎京子の単行本『レアリティーズ』が発売中。

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