京急電鉄が発売している「葉山女子旅きっぷ」は、電車の往復乗車券・バスのフリー乗車券に食事とおみやげのチケットがついて3千円(品川駅での販売額)というオトクなきっぷ。実は女性限定ではなく、誰でも利用できます。
アラフォー男子でも楽しめるのか? 体験してみました。
品川から1時間で海辺の町へ。レンタサイクルでポタリング
最初に「葉山女子旅きっぷ」と聞いて心配したのがきっぷの購入でした。窓口でいい年こいたおっさんが「あの・・・女子旅きっぷ1枚欲しいんですが・・・」とか言ったら駅員にドン引きされるんじゃなかろうか。
そうして3月4日(土)朝、恐る恐るやってきた京急線品川駅。ところが自動券売機で画面をタッチするだけで、きっぷはあっさりと買えました。
本当は窓口でオドオドしながらきっぷを買うという、記事的においしい展開を期待していたのですが、見事な肩すかしです。つまりそれくらい簡単に買えるということ。男性だからと気後れする心配はゼロですよ。
品川駅から葉山への最寄り駅、新逗子駅までは京急線で約1時間。車窓を眺めてまどろみつつ、意外と早く着いたなという印象です。
きっぷには京急バスフリー乗車券(逗子・葉山エリア)もついていますが、今回は駅前にあるサイクルポートで「みうチャリ」をレンタル(24時間800円)。
今日は気ままにポタリングを楽しもうという趣向です。
目の前に相模湾! ビンテージ自転車店やクルージングに遊ぶ
さっそく逗子海岸をめざして路地を進みます。湘南という土地柄か、品の良い家が立ち並ぶ静かな住宅街を抜け、国道134号線のガードをくぐると逗子海岸。散策する人や、浜辺にテーブルを出してパーティーを楽しむグループがちらほら。もう少し暖かくなれば訪れる人も増えるのでしょう。
次に葉山海岸通りを進むと、葉山漁港と葉山マリーナが見えてきます。ペダルを停めて、しばし漁船やヨットが並ぶ港の様子を眺めていると、「旅に来たな~」という実感がじわ~っと湧いてきて、これにひたるのが楽しい。
葉山マリーナでは「江ノ島・裕次郎灯台クルージング」を毎日運行していて、葉山女子旅きっぷを提示すると乗船料金が3240円から2160円(大人1名)に割引されます。海辺に来たんだから船にも乗ろう、ということでいざ出航!
シーカヤックや漁船が行きかう沖合で潮風に吹かれながら45分のクルーズを楽しみました。
さて再びペダルをこぐと、今度はいい感じの自転車店が見えてきました。「葉山自転車市場」はビンテージのスポーツ車を扱っていて、レストアされたものが主に10万~20万円台で売られています。
旧車に目がない私は引き寄せられるように展示車両を物色。試乗もできるそうです。
ごはんがうまい! おみやげも充実
今回のきっぷのすごいところは「ごはん券」と「おみやげ券」が付いてくる点。ごはん券は20店舗、おみやげは10店舗から選べます。
ごはん券を利用して昼食に入った店は「浜寿司」(葉山町)。「醬油漬けミニ海鮮丼&梅の茶碗蒸し&しらすと大根のサラダ」をいただきました。
毎朝漁港で仕入れているだけあって、丼に乗った魚の切り身がつやつやの新鮮。一方、茶碗蒸しは刻んでみりんと和えた梅肉がさっぱりとした味わいで、これがまたおいしいのです。
ちなみに浜寿司の店主におききしたところ、きっぷを使った「男性おひとりさま」での利用も少ないながらあるとのこと。
おみやげは新逗子駅徒歩1分の「ミサキドーナツ逗子店」で3種類のドーナツをチョイス。小さなトートバックまで付くおもてなしに、思わず「そこまでするか!」と感激。
今回、レンタサイクルとクルーズは別料金ですが、3千円でここまで楽しめるとは正直思っていませんでした。男子も「葉山女子旅きっぷ」で手軽に旅気分を味わうのはアリではないでしょうか。
きっぷを利用して葉山周辺を輪行ポタリングする遊び方もできると思います。