2019年Raleigh(ラレー)ミニベロ最新おすすめモデル4台
ラレーといえば、クラシックなホリゾンタルフレームが頭に浮かぶ人も多いだろう。細かくバイクを見ていくと、乗り手への配慮にあふれ、ライドシーンを徹底的に想定したつくりであることがわかる。もちろんミニベロも同様で、105コンポを搭載したフラッグシップモデルから、日常使いにぴったりな1台、旅情をかきたてるツーリングミニベロまで、実用主義と様式美にあふれたラレーらしい4台を紹介する。
目次
Raleigh(ラレー)のミニベロとは
ラレーは1888年、英国ノッティンガムで設立された自転車メーカーだ。ラレーの歴史は自転車の歴史と呼ばれるように、老舗中の老舗である。そんなブランドが作る小径車はとてもクラシカル。ロード同様、1960年代のバイク・ディテールを踏襲し、ヴィンテージ好きのマニアから大きな支持を得ている。
クラシックスタイルに隠された実用性
実用主義をコンセプトに、変える必要のないものは変えず、長く愛してもらいたいとラレーは考える。無意味なモデルチェンジを避けながらも、常に新たな自転車を開発して製品の発展を行なってきた。もちろん、高性能、高機能、ユーザー本位の設計思想は変わらないのがラレーの持ち味である。
今回は、そんな背景に彩られたラレーの小径車を紹介しよう。
おすすめミニべロ全4台
現代的なハイスペックを擁したフラッグシップモデルから、今すぐ旅に出たくなるツーリングミニベロまで、全4台をその特徴とともに詳細までお届けする。
RSC RSW Carlton - 現代を生きるフラッグシップモデル
1965年に小径車の礎を築いたラレーの思想から、現代のコンパクト・フラッグシップを追求した一台。シマノ・105をメインコンポに据え、56Tラージギヤも装備している。
レイノルズのクロモリチューブを使用したホリゾンタルフレームには、ラウンドしたブリッジとシートステー菱形補強板、シートステー内側のキャリア台座、ラグを模したヘッド補強リングなど、細部まで独自の特殊工作が施されているのが特徴的だ。
トップチューブには、レトロなWレバーに換装できる台座を組付け済み。また、フロントディレイラーを的確にインストールするためのサブシートチューブを配し、シクロクロスで採用されるケーブルローラーを装備したオリジナルなシフトケーブルルーティングとなっている。
価格 | 162,000円(税抜) |
コンポーネント | シマノ・105 |
サイズ | 460、520mm |
カラー | キャニオンレッド、スチールグレー |
RSS RSW Sport-フラットバーとホリゾンタルフレームが”ちょうどいい”モデル
美しいプロポーションで好評を博した「RSM」のデザインと仕様を継承し、完全水平のホリゾンタル・トップチューブのフレームをまとって蘇ったクロモリモデル。2019年モデルからは520サイズが追加され、180㎝台の人まで快適に乗れるようになった。
ミニベロロードで定番化したETRTO-451規格の20インチホイールを採用し、走行性能とともに存在感を向上させている。リムはポリッシュ仕上げ、ベージュカラーのスキンサイドタイヤを装備することで足元を引き締め、ツーリングにも対応する。
軽量アルミ合金のマッドガードは、ラレーが長年受け継いできた英国車伝統のデザインだ。アジャスタブルステーは美麗なクリアランス調整が可能である。デカールデザインも、ラレークラシックのアートワークを継承。ほぼ一世紀に渡って変わることのない完成され尽くした意匠が、オリジナルマッドガードとともに本機を飾る。
サドルは適度な硬度を持つ高密度のウレタンフォームを採用。溝加工クラシックデザインのマイクロアジャストシートポストにより、ポジションに合わせた微細な調整が可能となっている。
価格 | 62,000円(税抜) |
コンポーネント | シマノ・アルタス |
サイズ | 480、520mm |
カラー | アガトブルー、ダークグレー、ミスルトカーキ、オールブラック |
RSM RSW Sport Mixte-シティライドを想定した細かい配慮が光る
街と共棲する機能を進化させるため、またぎやすいミキストフレーム設計によるクロモリモデル。上記「RSS RSW Sport」と同様、451ホイール、オリジナルフェンダー、コンフォートサドルを装備し、様式美のプロポーションも追求している。
チェーンホイール装備のギヤガードにより裾の汚れを防ぎ、インナー側のガードは変速時のチェーン脱落を低減。ペダルは踏み面にラバーをインサートして、スリップ防止に対応している。
チェーンステー下側に直付けされた台座に、ダブルレッグセンタースタンドを配備。アルミ合金製により軽量で脚長調整機能を有し、スマートな外観となっている。使用時には二本脚で両立して、安定した駐輪が可能となった。
価格 | 62,000円(税抜) |
コンポーネント | シマノ・アルタス |
サイズ | 480、520mm |
カラー | アガトブルー、ナチュラルカーキ、アイスホワイト、エイジングレッド、オールブラック、クラブグリーン |
RSP RSW Special-ツーリングミニベロ
カスタムメイドにも迫る作りを実現したミニベロ・ツーリング車。スモールホイールでありながら、フルサイズマシンにも匹敵する走行性能を秘めたフレーム設計のクロモリモデルである。ギヤレシオやコンポアッセンブルにより、小径車が持つ障壁の克服も目指しつつ、クラシカルな造形も織り込んでいる一台だ。
名品マイティコンペで用いられた「王冠S」ロゴをレーザー刻印したクランクに、精密機械による加工仕上げのチェーンリングを組み込んだ専用仕様のSUGINOチェーンホイールを装備。的確な角度のために設けられたサブシートチューブを設け、コンポーネントはシマノ・クラリスを搭載している。
大きな特徴はポリッシュ仕上げされたオリジナルのステムで、クラシックな輝きを放つ。ブレーキレバーの他にトップマウントレバーも備えており、上体姿勢での制動も可能。変速レバーはトップチューブに配し、ブラケットポジション、アップライトポジションの両方からの操作性が向上している。
価格 | 94,000円(税抜) |
コンポーネント | シマノ・クラリス |
サイズ | 480、520mm |
カラー | グロスブラック、クイーンズアイボリー |
2019年ロードバイクも見てみる
ラレーの世界をもっと味わいたくなった?ロードバイクでもその一貫した持ち味が見て取れる。
まとめ
クラシカルな風情なのに高性能で高機能。ラレーのテーマである「変わらないこと、進化すること」への追求がそこに込められている。ヴィンテージマニアだけの愉しみにしておくのはもったいないことだ。街を走る自転車が総じてラレーの小径車である景色を想像してごらん? 素晴らしいではないか! 魅力たっぷり、個性ふんだん。一度乗れば、きっとあなたもその魔力の虜になるはず。ラレーの小径車、侮ることなかれ。
All photos ©新家工業
LINK:ARAYA RALEIGH