AirTagで自転車の盗難対策!バレない取り付けアイテムを紹介【岡田くんのおすすめ】
FRAMEチャンネルで活躍中の自転車技師声優おかだくんがおすすめのアイテムをご紹介する連載企画。今回は、AirTagをバレずに取り付けるケースを取り上げます。
「AirTagで自転車の盗難対策できる?」「どこに取り付けたらいいの?」よくある質問についても、おかだくんが解説。万が一の盗難から愛車を守るコツを伝授します。
AirTagで自転車の盗難対策できる?
まず、自転車の盗難対策が必要な理由と『AirTag』が盗難対策に使えるかどうかについて、確認しておきましょう。
自転車は盗まれやすい
盗難対策した方がいいのは、自転車が「盗まれやすい」から。令和3年の統計資料によれば、自転車盗難件数は約10万件。あらゆる犯罪の中で圧倒的に多いのです。特に高価で車体が軽いスポーツバイクは、狙われやすい傾向にあります。
防犯対策の基本は鍵をかけること。盗難被害の多くは、無施錠の状態で起こっています。自転車から離れるときは、わずかな時間でも、必ず鍵をかけましょう。
外出先だけでなく、自宅の駐輪場での盗難も多発しています。自宅の駐輪場に停めておくときも油断は禁物です。
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早期発見が大事
自転車を盗む目的は「足代わり」や転売など。分解して部品を使ったり、転売するケースもあります。分解されてしまうと、取り戻すのは難しいのが現実。自転車を盗まれたら、一刻も早く見つけることが重要です。
万が一の備え「追跡アイテム」
自転車を盗まれても、今どこにあるかがわかれば、取り戻せる可能性が高くなります。失くしものを見つけるのに便利なのが「スマートタグ」(紛失防止タグ、スマートトラッカー)と呼ばれるもの。スマホと連携して、位置を確認できるアイテムです。
AirTagはスマートタグの一種
AirTag(エアタグ)とは、Appleから発売されたスマートタグ。付けている物の位置をスマホやタブレット、PCから確認できます。音を鳴らすことも可能です。
自転車にAirTagを取り付けておけば、盗難被害に遭ったとき、自転車の場所がわかります。屋外駐輪場に停めている間も、常に位置を確認できるので安心感がありますね。ママチャリや電動アシスト自転車などの鍵の紛失対策にも効果的です。
AirTagがおすすめな理由
AirTagは「見つける天才」。自転車追跡アイテムの大本命です。自転車の盗難対策におすすめの理由を見ていきましょう。
コストが安い
位置情報の確認にかかるコストは、AirTagの購入費用のみ。価格は税込みで1個入りが4,780円、4個入りが15,980円です。購入時は電池が内蔵されているので、すぐに使えます。
電池の寿命は約1年。電池は交換可能です。CR2032 3V のコイン型リチウム電池は、安価で手に入りやすいのもメリット。月額料金が不要なので、ランニングコストが安く済みます。
持ち運びやすい
サイズは500円玉よりも少し大きめの直径31.9mm。厚みは8mm、重さが約11gと軽量コンパクトだから、持ち運びにも便利です。IP67等級の防塵防水性能を備えているので、自転車に取り付けても安心して使えます。
見つかる可能性が高い
AirTagはGPSではなく、周囲のAppleデバイスと接続して、持ち主に位置情報を送る仕組み。自転車が盗まれてしまったときも、近くにiPhoneがあれば、追跡できるわけです。
iPhoneは日本でもっとも使われているスマホ。スマホユーザーの4割以上がiPhoneを使っています*。犯人がiPhoneを持っている可能性だってありますね。
iPhoneユーザーが多いということは、AirTagを付けていれば見つかりやすいということ。「正確な場所を見つける」機能に対応している機種なら、見つかる可能性はさらに高くなります。
情報は暗号化されるので、個人情報が漏れる心配はありません。
ただしAppleデバイスしか使えない
残念ながら、Android端末でAirTagの位置情報を確認することはできません。ただし、NFCを搭載した機種であれば、情報の読み取りは可能。AirTagを拾った場合に、情報を読み取って持ち主に連絡することができます。
AirTagの設定方法
AirTagはiPhoneなどのAppleデバイスとペアリングして使います。
ペアリング方法はとっても簡単。AirTagの絶縁フィルムをはがし、音が鳴ったらiPhoneに近づけて「接続」をタップするだけでOK。名前と絵文字を設定したらペアリングの完了です。
ペアリングできたら、自転車にAirTagを取り付ければ、「探す」Appで位置を確認できるようになります。
AirTagの取り付け方
AirTagは丸く平べったい形をしています。そのままでは自転車に取り付けるのは難しいため、取り付けアイテムが必要です。
取り付けの簡単なキーホルダーのようにぶら下げるタイプは、丸見えなので外されてしまう可能性大。AirTagを盗難対策に使うなら「隠す」、つまり気づかれにくい場所に取り付ける必要があるのです。
また、付けたり外したりする必要のあるアイテムは、忘れる可能性もあるので要注意。自転車に取り付けたままにできるものをおすすめします。
取り付ける方法も重要なポイント。簡単に外れない専用アイテムなら、走行中に取れたりする心配もありません。取り外しに特殊な工具が必要なネジを使ったタイプなら、より安心です。
ネジについては、記事の後半で詳しくご紹介します。
どこに取り付けたらいいの?
取り付けできる場所
AirTagの取り付けケースは、取り付ける場所により、いくつかのタイプにわけられます。
取り付けケースの種類
- サドル装着タイプ
- ハンドル装着タイプ
- リフレクター兼用タイプ
- ボトルケージ装着型
取り付けられるアイテムは、自転車の種類によっても違ってきます。自転車に合ったものを選びましょう。
サドル装着タイプ
サドルの下に取り付けるタイプ。ママチャリからスポーツバイクまで、自転車の種類を問わずに取り付けできます。
ただし、サドルの下は見つかりやすいのがデメリット。AirTagを隠す場所であることを、泥棒も知っているからです。
ハンドル装着タイプ
取り付け場所が確保できるなら、ハンドルに取り付ける方法もあります。ママチャリや電動アシスト自転車などにおすすめのタイプです。
エレコム AirTag用 自転車用ホルダーは、専用工具が必要な「いたずら防止ネジ*」を採用。AirTagだと気づかれても簡単に取り外せないので、犯罪抑止効果も期待できます。
*トルクスねじの六角星型穴の中央部に突起があるもの
リフレクター兼用タイプ
リフレクターの中にAirTagを隠すタイプ。幅広いタイプの自転車に取り付けできます。リフレクターにしか見えないので、カムフラージュ性は抜群ですよ。
ボトルケージ装着型
ボトルケージの下に取り付けるタイプ。ボトルケージ台座のあるスポーツバイクの盗難対策に適しています。
気づかれにくいのはもちろん、工具が必要なため取り外しが難しいのもメリット。よりセキュリティ効果が高い「いたずら防止ネジ」を使ったものをおすすめします。
岡田くんおすすめ!AirTag自転車取り付けケース
見ただけではAirTagだとわからない!おかだくんおすすめの取り付けケースを4つご紹介します。
REC MOUNT+(レックマウントプラス)AirTagケース ゴムバンド式
レックマウントプラス AirTag用ケース 「ゴムバンド式」
防滴タイプのやわらかいゴム素材を採用したAirTag取り付けケース。巻きつけて引っかけるゴムバンド式だから取り付けも簡単!ハブだけでなくフォークやシートチューブなどにも取り付け可能です。
レックマウントプラス AirTag用ケース 「ゴムバンド式」
スピードセンサー風の形状は、AirTagだとバレにくいのもメリット。ゴムバンド部のみの補修パーツも販売されています。
NICEDACK Airtag自転車ホルダー
ヘッドキャップ同梱型のAirTagケース。カーボン柄とマットブラックの2色から選べます。
ネジで固定したベース部分にAirTagを入れ、カバーをかぶせるスタイル。見た目がスマートなのも魅力です。カバーは高品質の防水ナイロン素材だから、雨の日も安心。ネジ山が隠れるので、ネジの錆防止にもなります。
AirTagの電池を交換するときは、カバーを開けるだけでOK。AirTagの取り外しも簡単です。
ベースを取り付けるには、元々ネジでついている部分を外す必要があるので、取り付けの知識や工具が必要なのが難点。ヘッドキャップ交換の経験がある、慣れた方におすすめします。
YFFSFDC AirTag対応 マウントホルダー
ボトルケージに共締めするタイプのAirTagケース。ボトルケージ台座がある自転車なら全てに装着可能です。工具があれば自分でも取り付けができて、取り付けも簡単!こちらの商品には、取り付け用の工具も付属しています。
AirTagを取り外すには工具が必要なので防犯性能も十分。一般的な六角棒レンチではずせない「いたずら防止ねじ」が使われているから、より安心感がありますね。
ネジの種類にも注目!
ネジで取り付けるタイプは、簡単に外れないのがメリット。落下によるAirTagの紛失も防げます。ただし、一般的なドライバーや六角棒レンチで外せるネジでは防犯効果が不十分。工具があれば、簡単に取り外せてしまうからです。
「いたずら防止ネジ」とは、六角星型穴の中央部に突起があるタイプのもの。外すにはトルクスレンチと呼ばれる専用工具が必要です。
取り外しにくければ、その分、防犯効果は高くなります。ネジを交換するだけで、防犯効果がアップするわけです。
自転車にAirTagを装着した状態が維持できれば、万が一のとき見つかる可能性が高くなります。AirTagケースを選ぶときは、取付方法だけでなくネジの種類にも注目してみましょう。
Trace ステルス AirTag バイクマウント
リフレクターの中にAirTagを入れるタイプのケース。ブラックとホワイトの2色から選べます。パッと見はリフレクターなのでバレにくさは抜群!自転車が盗まれても、内蔵の遮音パッドがAirTagの警告音を抑えるので、犯人に気づかれる心配がありません。
取り付け場所も重要なポイント。電波の検出範囲に影響する素材・場所だと、追跡アイテムとしての役割を果たせないからです。
電波検出値がもっとも高いシートポストは、AirTagの設置に最適。万が一のとき、AirTagの性能を最大限に引き出すことができます。
夜間に自転車を運転する場合は、ライトを点灯し、反射器材を装着もしくはテールライトをつけなければなりません*。
テールライトをつけていても、電池が切れてしまうと道交法上NGになってしまいます。そんなとき、リフレクタータイプのケースがあれば安心。まさに一石二鳥のアイテムですね。
*道路交通法第52条、第63条9
まとめ
AirTagで盗難を防ぐことは難しいですが、盗まれても場所がわかれば取り戻す可能性は高くなります。数千円で手に入る安心感 ー AirTagは「万が一に備える保険」だと言えるかもしれません。
自転車の盗難対策は、何よりもまず鍵をかけること。その上でAirTagの導入を検討してみることをおすすめします。
▼盗難防止の基本!「地球ロック」
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ご紹介したアイテム
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監修:自転車技師声優 おかだまさたか
交通費節約のために買った初めてのクロスバイクにどハマりし、2年で自転車技師・安全整備士資格を取得。技術力の維持・向上のため、現在も自転車ショップで働いている。
アニメ・舞台・ ボイスドラマと活動領域は多岐にわたり、FRAMEチャンネルでも活躍中。
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WRITTEN BYFRAME編集部
FRAME編集部はロードバイク、MTB、ミニベロ、トライアスリートなど、全員が自転車乗りのメンバーで構成されています。メンテナンスなど役立つ情報から、サイクリングのおすすめのスポット情報、ロードレースの観戦まで、自転車をもっと楽しくするライフスタイル情報をお届けします。 https://jitensha-hoken.jp/blog/