シクロクロスを始めよう!人気モデルを価格帯別に9台厳選
近年、人気急上昇中のシクロクロスバイク。オフロードコースを走る自転車競技で使われる自転車ですが、日常使いにもガンガン使える万能バイクなんです。
ぱっと見の形が似ている「グラベルロード」や「ロードバイク」との違いもふまえながら、シクロクロスがどのような自転車か、最新の2024年モデルとともにお届けします!
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目次
シクロクロスバイクは日常使いでも使いやすい!?
ロードバイクとぱっと見似たような形状をしているシクロクロスバイク。「シクロクロス」というオフロードレースのための自転車で、表面がゴツゴツしたブロックタイヤや、ロードバイクよりもアップライトなポジションが特徴です。
シクロクロスバイクの特性は、じつは日常での使いやすさにも直結します。街中のちょっとした段差であれば難なくこなすことができますし、それでいてレース用のバイクのため走行性能も妥協していないのがポイント。似たジャンルのグラベルロードよりも比較的軽量である点も、タウンユースの方にとっては嬉しいポイントです。
シクロクロスは他の自転車と何が違う?
シクロクロスと似た形のバイクに「ロードバイク」や「グラベルロード」があります。それぞれ、フレームの基本的な形状やホイールサイズは同じですし、パーツ類にも互換性があることがほとんどです。
各バイクの特徴をまとめると以下のとおり。
一般的なタイヤ幅 | フレーム形状 | ダボ穴 | |
ロードバイク | 25〜30C | 湾曲・スローピング・ホリゾンタルなど様々あり | なし |
グラベルロード | 35〜48C | 主にスローピング | あり |
シクロクロスバイク | 33C以下 | 主にホリゾンタル | なし |
ここではオフロードをメインフィールドとするグラベルロードとシクロスロスバイクを比べてみましょう。
シクロクロスは主に競技に使われるため、軽量さや速さ、担ぎやすさに重きが置かれたバイク。そのためフレーム上部(トップチューブ)は地面と平行で、「ホリゾンタル形状」と呼ばれます。
▼Live – Men Elite | 2023 UCI Cyclo-cross World Championships-YouTubeより。1:05:18あたりから自転車を担いで階段を駆け上がるシーンが。
グラベルロードは、競技性は抑えられる一方で長距離の未舗装路を長く快適に走れるよう、振動吸収性や直進安定性に重きをおいています。トップチューブは「スローピング形状」になっているものも多く、サドルに向かって緩やかに傾斜しています。
グラベルロードは「長距離向け・快適性」、シクロクロスは「シクロクロスレース向け」と考えるとわかりやすいかもしれません。
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シクロクロスの選び方
さぁ、いざシクロクロスに乗ってみたい!となっても値段はピンからキリまであるし、予算もあるしで何から選んでよいかわからない……
そんな方のために、初めてのシクロクロスバイク選びでのポイントをまとめました。
フレーム素材で選ぶ
カーボン
カーボンフレームは、軽量で振動吸収性に優れています。そのため軽快な乗り心地と漕ぎ出しの軽さを両立している点が特徴的です。初心者からプロ選手までカーボン製のバイクを選ぶほど、競技専用のシクロクロスバイクとしては最も多く使用されています
アルミニウム
アルミフレームはなんといても、そのコストパフォーマンスに優れている点が特徴的です。メンテンナンスもしやすく、比較的安価な価格帯でラインナップされています。
錆びにくい素材でもあるので、競技まではしないけど通勤用に乗り味と使い勝手の良いバイクがほしい、と考えている方にオススメです。
クロモリ
クロモリフレームはしなやかな乗り味と振動吸収性の高さが特徴的です。そのマイルドな乗り味から、競技用だけでなくロングライドにも適したフレーム素材です。モデルにもよりますが、重量はアルミやカーボンよりもかさむ点に注意が必要です。
ブレーキの仕組みで選ぶ
近年のシクロクロスには、多くのバイクにディスクブレーキが採用されています。(一昔前はカンチブレーキという、ホイールのリム面を挟み込んでブレーキをかけるシステムが主流でした)
ディスクブレーキの中でも「機械式」「油圧式」の2択がラインナップされているので、ご自身のライドスタイルに合わせたブレーキを選びましょう。
油圧式ディスクブレーキ
カーボン製のフレーム同様、多くのシクロクロスバイクがこちらの油圧式を採用しています。制動力の高さが大きな利点です。
ただ、メンテナンスの難易度が高いため心配な方はプロショップへ持ち込むことをおすすめします。
機械式ディスクブレーキ
機械式ディスクブレーキは、競技シーンでこそあまり使われないものの、メンテナンスのしやすさから日常使いの方にオススメです。
制動力は引きの軽さで油圧式に軍配が上がります。ですが、日常使いには十分な制動力を持ち合わせており手に入れやすい価格帯でラインナップされています。
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シクロクロスバイクの価格別おすすめ最新モデル9選【2024年版】
ここからはシクロクロスの2024年最新モデルを、グレード別に分けて紹介します。
フレーム素材、ブレーキの仕組みも記載していますので、「シクロクロスの選び方」と照らし合わせてみて下さい。
自分のライドスタイルにあったバイクがきっと見つかるはずです。
【~25万円】街乗りや通学通勤まで、日常でガシガシ使いたいならコレ!
ネスト・クラウス
コーダーブルームやサードバイクスなどを取り扱う、国内メーカー「ホダカ」。ホダカが展開するブランドのひとつが「ネスト」です。
ネストのCLAUS(クラウス)は20万円台ながら10kgを切る完成車重量で、日常使いだけでなくレースにも参戦できるスペックが魅力。
フロント変速が一段(シングルギア)なので、変速によるトラブルは最小限に。最初から油圧ディスクブレーキが搭載されているため、どんな天候、荒れた路面状況でも少ない力で安心してブレーキをかけられます。エントリーロードでありながらその懐の広さで、スポーツバイクの醍醐味を味わい尽くせる一台に。
価格 | 242,000円(税込) |
フレーム | アルミ |
フォーク | カーボン |
コンポーネント | シマノ・GRX(ミックス) |
サイズ | 470mm・500mm・530mm |
カラー | ギャラクシーブラック/スターダストグレー |
LINK:NESTO
【30万円~】高性能のシクロクロスバイクでレースにも出てみたいならコレ!
キャニオン・インフライト CF SL 7
ドイツの自転車メーカーである「キャニオン」。プロの世界でも世界選手権で優勝するなど、数多くの実績があるブランドです。
コストパフォーマンスの高さでも有名なキャニオン。インフライト CF SL 7も、40万円を切る価格ながらパワーメーターが付属し、シリアス志向のライダーにはうってつけです。
インフライトはトップチューブからシートチューブにかけての接合部分の形状が独特で、シートクランプの位置を下げ、シートポストをしならせる構造になっています。振動吸収性に優れた乗り味が特徴です。
価格 | 399,000円(税込) |
フレーム | カーボン |
フォーク | カーボン |
コンポーネント | シマノ・GRX、アルテグラ(ミックス) |
サイズ | L・XL・2XL |
カラー | Additive Pink / Additive Grey |
LINK:CANYON
リブ・ブラヴァ アドバンスド プロ 2
リブは、ジャイアントが展開する女性向けのスポーツバイクブランドです。490(XS),505(S)mmの2サイズ展開のため、小柄なサイクリストでもサイズ選びがしやすくなっています。
ブラヴァ アドバンスド プロ 2は、ロー側の最大歯数が44Tに対応するリアディレイラーを採用。軽いギアが選択できることで、登坂時の負担も少なくなっています。
カラーは「デジタルブラープル」と呼ばれるペイントで、光の当たる角度によって色味が変化。写真映え間違いなしの一台です。
価格 | 396,000円(税込) |
フレーム | カーボン |
フォーク | カーボン |
コンポーネント | スラム・APEX |
サイズ | 490(XS),505(S)mm |
カラー | デジタルブラープル |
LINK:Liv
ジャイアント・TCX アドバンスド プロ 2
ジャイアントのシクロクロスバイク「TCX」シリーズ。TCX アドバンスド プロ 2は、カーボンフレームにスラムのエイペックスコンポを搭載したモデルです。
シートポストは、カーボン特有のしなりをさらに活かすことのできる内蔵シートクランプ構造を採用。剛性を維持したまま前作と比較し計17%もの軽量化を果たし、軽量かつ快適な乗り心地を体感できる一台です。
価格 | 429,000円(税込) |
フレーム | カーボン |
フォーク | カーボン |
コンポーネント | スラム・APEX |
サイズ | 490(XS),505(S),525(M),545(ML)mm |
カラー | ケルプフォレスト |
LINK:GIANT
【50万円~】高性能のシクロクロスバイクでレースにも出てみたいならコレ!
トレック・ブーン 5
トレックのシクロクロスバイク「ブーン」。トレック独自の振動吸収機構の「アイソスピード」が搭載されています。
アイソスピードは、シートチューブをトップチューブから独立させることで縦(垂直)方向へのしなりを発生させる仕組みのこと。路面からの振動が打ち消され、路面の振動からライダーへの負担を最小限に抑えられるようになっています。
エンデュランスロードにも搭載されるアイソスピードですが、体重やライドスタイルに応じてしなり具合の調整も可能。シクロクロス専用ギアも充実しているので、自分専用の設計ができるのも魅力です。
価格 | 549,890円(税込) |
フレーム | カーボン |
フォーク | カーボン |
コンポーネント | スラム・APEX |
サイズ | 49・52・54・56・58 |
カラー | プラズマグレーパール |
LINK:TREK
キャニオン・インフライト CF SL 7 AXS
キャニオン「インフライト」のエントリーグレードにあたる「CF SL」ですが、このインフライト CF SL 7 AXSのスペックはエントリーの範疇には収まりません。
シクロクロス専用カーボンフレームに、スラムの電動コンポーネントのライバル・eTAPアクセスを搭載、そしてパワーメーターつき。さらには一体型カーボンハンドルやDTスイスのカーボンホイールまでセットされています。これからシクロクロスレースに真剣に取り組みたい人には申し分のない一台です。
価格 | 529,000円(税込) |
フレーム | カーボン |
フォーク | カーボン |
コンポーネント | スラム・ライバル |
サイズ | 3XS・2XS・XS・S・M・L・XL・2XL |
カラー | Alpecin Deceuninck レプリカ |
LINK:CANYON
キャノンデール スーパーシックス エボ CX
CXの名のとおり、シクロクロスレースで最大のパフォーマンスを発揮する一台。もともとレースバイクとして名高い「スーパーシックス エボ」に、シクロクロスバイク「スーパーX」のノウハウを組み込んだレーシーなオフロードバイクです。
大きなタイヤクリアランスが特徴で、大会規定上限の33mm幅のタイヤを履いた際、左右にそれぞれ13mmの隙間ができます。泥による目詰まりを防ぐことはもちろん、45mm幅(公称値)のタイヤも使えるため、グラベルロードのような乗り味を楽しみたい方にもおすすめな一台です。
価格 | 575,000円(税込) |
フレーム | カーボン |
フォーク | カーボン |
コンポーネント | スラム・フォース |
サイズ | 46・51・54 |
カラー | パープルヘイズ |
LINK:cannondale
【70万円~】ハイエンドモデルを狙うならコレ!
リドレー X-ナイト SL ディスク
シクロクロスの本場ベルギーのブランド「リドレー」。本場のプロチームからのフィードバックを経て完成しているため、まさにシクロクロスに向いたバイクです。
トップチューブは扁平形状を採用することで担ぎやすく、シートステーはタイヤ付近を湾曲させて泥づまりしにくくなっているなど、どれもシクロクロス競技には欠かせない設計になっています。ケーブル類はフル内装でスタイリッシュに。
バイククラフトという自分好みにバイクをカスタマイズする買い方で、自分の予算にあったパーツで構成可能です。
価格 | フレーム販売:308,000円(税込) 例)SHIMANO DURA-ACER9250 Di2:751,300円(税込) |
フレーム | カーボン |
フォーク | カーボン |
コンポーネント | ー |
サイズ | 42・50・52・54 |
カラー | Red/Black |
LINK:Ridley
キャニオン インフライト CFR Di2 チーム
キャニオンでは最も高価格帯のシクロクロスバイクとなる「インフライト CFR」シリーズ。こちらは、世界選手権を5度制したモデルで、言わずと知れたキャニオンの最高峰モデルです。
トップチューブとシートチューブの接合部分を見ると、フレームが独特な形状になっています。これにより、フレームサイズが小さくても前三角のスペースに余裕があり、レース中に担ぎやすい形状となっています。
車体重量は7.52kgと、ロードバイクと遜色ない軽さに仕上げられています。
価格 | 999,000円(税込) |
フレーム | カーボン |
フォーク | カーボン |
コンポーネント | シマノ・デュラエース Di2 |
サイズ | XS・S・M・L・XL・2XL |
カラー | Alpecin Deceuninck レプリカ |
LINK:CANYON
もっと知りたいシクロクロス競技
日常使いからレースまで使えるシクロクロスバイクですが、最後にシクロクロス競技について解説しておきます。
シクロクロス(cyclocross)という名前には、「cyclo=自転車」「cross=クロスカントリー」という語源があります。原野や丘陵を駆け抜ける競技であるクロスカントリーを自転車で行うということ。略語として、「CX」と表記されることもあります。
障害物や階段を越え進むレース
シクロクロスは競技の性質も独特です。
シクロクロスレースでは、1周約2.5km~3.5kmの周回コースを、トップ選手のラップタイムを基準に、各カテゴリーごとにあらかじめ設定された競技時間に近くなるよう、周回数が競技中に設定されます。決められた距離・周回数を走る、MTBやロードレースとは大きく異なる点です。
そしてコース上には「キャンバー」と呼ばれる急坂や「シケイン」という障害物、階段などが設置されています。
脚力だけじゃなく、バランス能力やテクニックも要求されるのがシクロクロスレースの特徴です。
メインシーズンは冬
シクロクロスのメインシーズンは9月~翌年2月頃。他の自転車競技はオフシーズンとなるため、冬場のトレーニングとして参加する選手もいます。
シクロクロスの初心者クラスは、マウンテンバイクでも出場可能な場合も。「シクロクロスバイクは持っていないけれど、マウンテンバイクは持ってる!」という方は、ぜひお手持ちのバイクで参戦してみてください。
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汎用性の高いシクロクロスバイクを相棒に!
もともとはシクロクロスレースのための自転車ですが、その特性から日常使いにも活躍するシクロクロスバイク。気軽なサイクリングから通勤・通学といったデイリーユースまで幅広く対応してくれます。レース自体の参加もそこまでハードルが高いものではないので、お気に入りのシクロクロスバイクを手に入れたらぜひ一度参戦してみてください。
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