ビンディングシューズで日常生活を送ってみた
ロードバイクやMTB等のスポーツバイクで使用されるビンディングシューズ。ペダルとシューズが固定される事によって効率的なペダリングが実現出来る素晴らしいアイテムです。
そんなビンディングシューズですが、ソールに取り付けられているクリート(ペダルとシューズを接続固定するためのアタッチメント)が大きくせり出しているため歩行には適していていません。
スキー靴ほどの歩きにくさとまではいきませんが、それでも「カチッカチッ」と歩く事に硬い衝撃が身体へと伝わるため関節部へ悪影響があることを否めません。
また、コンクリートでクリートがガリガリと削れていく事は確実なので、これもまた精神衛生上よろしくないでしょう。
上記の事から、ロードバイクから降りる際には必ず普段履き用の靴へ履き替える筆者なのですが、今回その生命線とも言える靴を入れているボックスが開けないという緊急事態に陥りました。
こうして、泣く泣くビンディングシューズで日常生活を送る事になってしまった筆者。人はビンディングシューズで1日を送るとんな変化があるのか、記録していきたいと思います。
9:00~
ロードバイクへまたがり大学へ向います。片道25kmのため準備体操やそれなりの装備は必須。いつも通り、大学近くのスポーツバイク専用室内駐輪場(ロッカー&シャワー付き)を目指して軽快にペダルを回し続けます。
10:30~
無事到着。しかしこの日は諸々の事情でなんと筆者がいつも使用しているロッカーボックスの前までたどり着けないという緊急事態が!これでは中の靴が取り出せません。仕方がないので私はビンディングシューズでこの1日を乗り切る事にしました。
10:45~
大学へ向かう道、いつもならスイスイ歩けるはずが、今日ばかりはかなりの難易度です。踏み出すごとにカチカチとクリートがコンクリートとぶつかり合います。クリートがすり減っていくのが苦しい。
また普段スポーツバイクに興味がない方からは「なにその靴?」「なんでわざわざ歩きにくいものを履いてるの?」と冷たい視線が。心が早くも折れそうです。
11:00~
大学到着と同時に講義。ロードバイクに理解のある友人からは「おまwwwwそのシューズでくるとかwwwwどんだけ自転車好きなんだよwww」と罵られました。
いやいや、本当に自転車が好きならこんなシューズを痛めつけることしないからね。ちなみに全く興味のない友人は「…歩きにくそうねー…」と冷たい眼差しが。心が…心が折r(二回目
12:30~
待ちに待ったお昼休み。この時気付いたのですが、校舎の中をビンディングシューズで歩けばかなり響きます。カツーン、カツーンと、夜に聴けばまるでホラーです。
この音で上級生も下級生も筆者に注目が集まります。辛い…心g(三回目
13:20~
午後の講義の開始。この頃から私がビンディングシューズを履いていることが広まり、友人達はネタにし始めました。また、気付いたのですが、かなりふくらはぎに負担が掛かります。
つま先が浮いているためバランスが取りにくのですが、これを無意識にふくらはぎの筋肉で修正してくれていたようです。
その結果、ふくらはぎを酷使する事になり疲れが蓄積。ビンディングシューズでこれならハイヒールなんて…考えたら恐ろしくなりました。
18:10~
連続しての講義が終わり、帰路へ。ふくらはぎが疲れきっているのに加え締め付けられた足が解放を求め疼き始めました。もはや足はガクガクで気分は最悪。
「歩く筋肉とペダルを漕ぐ筋肉は全く違う」との意味が初めて体感出来た気がします。
18:30~
友人と油そばを食べに行く予定を思い出しUターン。ビンディングシューズで走ると変な筋肉が使われる気がします。また雨が降り始めたため滑る滑る。硬いソールが命を脅かします。
19:30~
多少の遅刻を怒られながら食事を終え、今度こそ帰路へ。今度は階段のある道を通ったのですが雨×階段のコンボは大ダメージです。たったの15段を何度も落ちかけました。
20:00~
駐輪場へ到着。そこにはいつも通りの空間が。精神的にロードバイクで帰ろうという気持ちにはどうしてもなれなかったためロッカーから靴を取り出し履き替えます。
この時気付いたのですが、クリートの色がついた部分がかなり削れていました。コンクリートの威力、恐るべし。そして普通の靴の居心地の良さといったらもうノーベル賞ものです。
「あぁ…靴ってこんなに快適なんだな…」と再確認する事ができました。
まとめ
最初からわかりきっていたことですが、ビンディングシューズで外を歩くべきでは絶対にありません。
生活の幅が圧倒的に狭まりますし、普段の倍の疲れや精神衛生上よろしくないことばかりです。クリートカバーを使用すれば幾分かは違うかもしれませんが、それでも歩きにくいことには違いありません。
今回のケースは稀な事だと思いますが、皆さんはスポーツバイクから降りた後、普段履きの靴へ履き替えることを心がけましょうね。