ロードバイクという乗り物は踏み込む力を効率的に伝え、より早く、より遠くへ行くことを目的とした自転車です。その為、いわゆるママチャリ等といったシティサイクルとは大きく見た目が異なり、走るのに余計な装飾や装備を削ぎ落とした設計となっているものがほとんどです。

洗礼された外見、確かな性能。興味を惹きつけるには充分な二つの要素ですが、これにカスタマイズ性が加わります。そう、ロードバイクは自身の手でパーツの一つ一つを上のグレードのものに交換したり、自分に合っているものに選択することが可能なのです。

ここで疑問となるのが「それぞれのパーツがどのような役割になっているのだろうか」ということです。この記事では上記の疑問を出来るだけわかりやすく解説していきたいと思います。

※ロードバイクの選び方を知りたい方はまずこちらをご一読ください!



ドロップハンドル


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ロードバイクをイメージした時、一番最初に思い浮かべるものはおそらくこの独特の形状をしたハンドルではないでしょうか。シティサイクルやMTBとは異なりグネリと大きく曲がっています。

初めて乗車する方であればどこを掴んでいいかわからない外見をしていますが、この形状にはそれなりの理由があり、現在までより速く走るための改良が加えられてきました。

ドロップハンドルというものはどこを握ってもそれなりの効果が出るように設計されています。通常走行の時主に使用するのがSTIレバー(後述)とハンドルを繋ぐ“ブラケット”と呼ばれる部分です。

このブラケットを覆うように握り、人差し指と中指をブレーキレバーへ掛けるのが基本的なライディングフォームで、主に走行中の90%がここを使用するでしょう。

思いがけないとっさの事態にもブレーキを掛けやすく、それでいてスピードを殺さずに走る事ができる位置です。レース等で瞬間的に自らが持つ最大限の力を出し切りたいのであれば、“下ハン”や“エンド”部分を握るのが効果的です。

かなりの前傾姿勢となるため恐怖を感じる事があるかもしれませんが、この姿勢が最も力を入れやすく、自分でも驚くほどの加速を約束してくれるでしょう。

ディレイラー


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MT車をイメージしてもらうとわかりやすいのですが、車が発進するときは一番下のギアを選択し、スピードに乗ってくると徐々にギアを上げていきます。ロードバイクも原理は同様で、その速度や自分の筋力や体力に見合ったギアを選択することであまり疲労を感じずに走り抜けることが可能です。

このギアを変速するための機械がディレイラーといわれるパーツです。ディレイラーは画像のようにスプロケットへ依存している“リアディレイラー”と、シートチューブへ取り付けられている“フロントディレイラー”があります。

スプロケット


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スプロケットは上記のリアディレイラーと連動してチェーンを各段にリンクさせてホイールに動きを伝えるパーツです。山の様に三角形になっており、頂点を“トップ”、底辺を“ロー”といいます。トップの方へギアを上げていくとペダルは重くなりますが、その分チェーンとの連動性は高くなり速度は上がります。

逆にローへ落とすとペダルは軽くなり脚への負担も少なくなりますが、 トップとは反対に速度は下がってしまいます。よって重いギアはここぞという時のスプリントに、軽いギアは山岳コースでのヒルクライムといった様に使い分けることが良いでしょう。

チェーンリング


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スプロケットがリアホイールに直接取り付けられているように、チェーンリングはペダルへの踏み込みをチェーンへ回す動きに変換するクランクと一体となっています(ちなみに、クランクとチェーンリングを一緒にした呼び方を“クランクセット”といいます)。

こちらはスプロケットと呼び方が異なり、フレームに対して外側が“アウター”、内側を“インナー”といいます。変速方法も逆になっており、円盤の大きいアウターの方へシフトチェンジすると重く、小さいインナーは軽いギアとなっているため慣れないと戸惑うことが多いでしょう。

しかし、こちらに関しては利用頻度が少ないパーツです。というのも、スプロケットに比べて段数の落差が大きいので、山岳コースのみを走るということを除けば余程のことがない限り変速する機会は訪れません。

使用状況を想定する例えを出す場合、平均勾配の大きい坂へ差し掛かる直前にスプロケットをトップへ2枚ほど上げてからチェーンリングをインナーへ落とす方法がよく知られています。

これはインナーへ落とした時に脚に来る衝撃を和らげ、また、それぞれのパーツへの負荷を少なくする為の措置です。この様に、ライディングに慣れていないと即座に対応出来ない部品ですのでしばらくの間は様子を見ながら徐々に試していく方が望ましいでしょう。

チェーン


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チェーンはペダルを回した事による回転をホイールへと伝え、推進力へ変える重要な部品です。走行する事によって必然的に磨耗し、劣化していく消耗ですが、マメなメンテナンスをすることにより長く使用することが出来るでしょう。汚れ具合にもよりますが、少なくとも2週間に1度は洗浄し、オイルを差してあげたいところです。

ブレーキ


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ロードバイクのブレーキは止まる事を目的というよりも速度を調節するためのパーツです。もちろん危険を感じた時は停止する事が大前提ですが、制動性は低い為よく注意して走行する事が重要です。

ペダル


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ロードバイクとMTBは“ビンディングペダル”という種類のものを採用しており、専用のシューズと固定できる作りになっています。普通のシティサイクルに使用されている様なフラットペダルとは違い、踏み込む運動に加えて脚を引き上げる事でも回す事が出来るので理論上は負担を1/2に減らす事が可能です。

よって実際の走行時にはペダルを踏んで進むというよりも、足を早く回転させる意識をした方が効率的に力を伝える事が出来るでしょう。

ちなみに、一分間におけるクランク回転数の事を“ケイデンス”と言い、この数値が高くなれば“ハイケイデンス”と呼びます。ライディング方法の一つとして、軽いギアに入れたままハイケイデンスでペダルを回せば脚に負担がかからずに体力を温存したまま巡航する事が可能になるので覚えておいて損はないでしょう。

レバー


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STIレバーはスピードを殺さずに走りへ集中できるよう考案され、ブレーキレバーとギアを変速するためのシフトレバーを一体化させたパーツです。ドロップハンドルと同じくロードバイクパーツの中で特徴的なパーツの一つでしょう。

シフトチェンジの方法はシティサイクルやMTBに実装されているグリップシフトやサムシフトとは違い、レバーを倒したりすることで変速を行います。

タイヤ


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タイヤは転がり抵抗を最小にするため、細く、滑らかに設計されています。そのためパンクには細心の注意を払わなければなりません。しかし、高い巡航速度や加速を約束してくれるので、あなたの走りを手助けしてくれること間違いないでしょう。

ホイール


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ホイールはフレームの次に高い買い物といっても過言ではないでしょう。種類も、軽さを追求したもの、剛性を重視したもの、柔らかさやしなやかさを重点においているもの等様々な製品が用意されているので、一通りライディングに慣れてきたら交換してみるのはいかがでしょうか。

サドル


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サドルは自転車に乗る時に体重を預ける大切な部分です。素材ももちろんですが、重要なのはそのポジション。シティサイクルやMTBの場合は別ですが、ロードバイクの場合膝をピンと伸ばした位置にペダルが来るようにサドルを調整します。正確に合わせるには身体の様々な部位を測る必要があるので初めての場合は専門店にお願いするのが無難でしょう。

その他パーツ


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ロードバイクには様々な便利グッズが発売されています。最低限必要となるのは水分補給用のボトルゲージ、夜道を照らすライト、そしてサイクルコンピューター(略してサイコン)です。一般的に普及しているサイコンは時速や走行時間を表すことはもちろん、平均速度、カロリー、走行距離も表示してくれます。

現在は様々な企業から安価で使いやすいものが多数発売されていますので、自分にあった機能のものを選択することが可能です。

最後に


ロードバイクのパーツは上記以外にも様々なものがあります。ワイヤー、ボトムブラケット、チューブ、バーテープ…。

しかし今回はあくまで「これからロードバイクを始めてみよう」といった方や、乗り始めてまだ間もないライトユーザーといった方向けに執筆いたしましたのでより詳細なメンテナンスが必要なものは事前に省かせていただきました。ご了承ください。

パーツとの出会いは一期一会です。値段もピンからキリまで、種類も全てを網羅することは不可能なくらい膨大ですが、その中の一つと出会った後、それをじっくりと吟味選択していくこともロードレーサーの楽しみの一つでもあります。

さらに詳しい細かいパーツの名称についてはこちらをチェック!

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