サイクルスポーツジャーナリストで、さらに国内トップクラスの強豪ヒルクライマーでもある “ハシケン先生”が、自転車がさらに楽しくなるように、乗り方のテクニックを紹介する連載企画です。「もっと速く、ラクに走れるようになりたい」。そんな思いを持っているサイクリストの皆さんが抱える悩みのひとつに、カラダの痛みがあります。今回は、痛みが出やすい部位別に、痛みを防ぐ対処法を紹介します。

腰の痛みはストレッチで防ごう


ロードバイクに乗っていて、カラダが痛くなった経験は誰でもあるのではないでしょうか。中でも、圧倒的に多い部位が腰です。腰の痛みにも、自転車に乗れなくなるレベルの痛みから、ジワジワと腰周辺が緊張し出して、ストレスを感じる痛みがあります。多くの人が後者の症状ですが、我慢していると慢性化してしまうので注意が必要です。

そもそも腰の痛みは、バイクの上で長時間にわたって同じ姿勢をキープしているために起きます。バイクの上では骨盤がやや前傾して、上体が前方へ倒れています。日常の姿勢とは異なるため、腰周辺の筋肉を酷使しやすいのです。

さて、腰の痛みが発症してしまうと、その場で解消できる即効性のある対策はありません。ポイントは、痛みのサインが出る前に、筋肉の緊張をほぐしてあげる予防策に取り組むことです。私自身、ロングライドやヒルクライムを走っているときは、腰の緊張をほぐすためのストレッチを積極的に行っています。そして、ライド後は筋肉の緊張をほぐすためのマッサージも取り入れています。それだけで腰のストレスを大きく軽減できています。

腰のストレッチは1分でできる


片方の手で反対の肘をかかえ、腰の筋肉を意識しながら上半身を斜め前へ倒す。

▲片方の手で反対の肘をかかえ、腰の筋肉を意識しながら上半身を斜め前へ倒す。


それでは、腰のストレスを軽減し、腰痛を予防するための簡単ストレッチを紹介しましょう。ひとつ目は、立ち姿勢の状態から片腕をあげて、もう片方の手で手首をつかみます。ここから腰を中心に背中を全体的に斜め前方へ倒していきましょう。腰の筋肉が伸びている感覚を確かめながら、ゆっくり倒してあげることが大切です。この動きを左右それぞれ行いましょう。

ライド前、途中の休憩の際、ライド後など、ほんの1分もあればできるサイクリストのための腰痛予防ストレッチです。

お尻が柔軟なら腰もほぐれやすい


腰に手を当て、お尻の筋肉を伸ばすことを意識して、サイドへ突き出す。

▲腰に手を当て、お尻の筋肉を伸ばすことを意識して、サイドへ突き出す。


2つ目は、腰の痛みの原因になるお尻周りの筋肉のストレッチです。お尻の筋肉が緊張していると、腰にも悪影響が出てしまいます。直立姿勢から腰に両手を当てます。そこから、お尻をサイドへ突き出すように動かしましょう。臀筋(でんきん:お尻の筋肉)が伸びることを実感できるはずです。

お尻を左右に突き出す動きは、少し恥ずかしいですが効果はあります。私は腰のストレッチと合わせて、普段のライドやヒルクライムレース前も必ず実施しています。腰の筋肉の緊張がほぐれると、ペダリングの動きもスムーズになり、力強くペダルを踏み込めるようになります

次回は首と腕のストレッチを紹介します。お楽しみに!

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