E-バイクには信頼のシマノ製ユニット!基本情報から搭載モデルまで詳しく解説!
アイキャッチ画像:シマノ
近年、E-バイクの普及の勢いは凄まじく、街中で目にする機会も増えましたよね。
E-バイクは電動アシストの力によって楽にサイクリングを楽しめることが特徴ですが、そのアシスト部分を「ユニット」といいます。スポーツバイクのコンポーネントがメーカーやモデルによって機能が異なるように、ユニットも多種多様。自転車メーカーだけでなく、家電メーカーや新興企業も開発に乗り出すなど、競争の激化している分野でもあります。その中でも、世界中から多くの支持を集めているのが、シマノのシマノ ステップスです。自転車業界を常に牽引し続けるシマノのユニット・シマノ ステップスについて、基本情報から搭載モデルまで詳しく解説します!
※2023年5月更新
目次
ユニットとは
E-バイクのユニットの中でも、現在日本で主流なのが「ドライブユニット」という、モーター、ギア、そして電源制御部を一体化したもの。画像のように、BB部分(ペダルの付け根部分)に装着されているタイプが多いです。フレームはユニットの形状に合わせて設計されているため、どのユニットでも装着できるわけではないということに注意しましょう。
モーターの性能は直接走りに影響します。アシスト性能がパワフルであることは重要ですが、勝手にペダルが回転してしまうようでは乗り心地はあまり良くありません。乗り手のペダルを踏み込む負荷を解析し、自然なペダリングができるようアシスト性能を調整する役割もユニットが担っています。つまり、乗り出しや坂道などの特に負荷のかかる場面では出力を高め、平地では自分の脚でサイクリングが楽しめるよう出力を抑えてくれます。
まさにE-バイクの心臓ともいえるユニットですが、アシスト性能が充実していることはもはや大前提であるといえます。次に重要となってくるのが、コンパクトであることです。スポーツバイクの魅力の一つはスタイリッシュなデザイン性にありますが、大きなユニットが付いていたらなんだかいかつい見た目になってしまいますよね。
また、スポーティーな乗り心地を実現するためには、軽量であることも重要なポイントです。
その他、モーター音の静かさや、太いタイヤを履いたときに干渉しないかなどもしっかりチェックしましょう。
電動アシスト自転車用ユニットとの違い
用途が異なる
そもそも、電動アシスト自転車とE-バイクの違いは何でしょうか。どちらも電気の力でペダリングをアシストする点では同じですが、大きな違いはその用途です。
電動アシスト自転車の特徴は「補う」ことだといえます。たとえば高齢の方や多くの荷物を運ぶ主婦にとって、電動アシスト自転車はとても頼りになるでしょう。日常の中で使用されることが多いため、いわゆるママチャリのような機能的なデザインとなっている場合が多いです。
一方、E-バイクはサイクリングを楽しむための機能がたくさん搭載されています。ロングライドに対応する大容量バッテリー、スポーティーな走行性能など、スポーツバイクにアシスト機能をプラスしたものであると言えます。そのため、クロスバイクやロードバイクなどのスポーツバイクがベースとなったデザインがほとんどです。
用途の違いにあわせて、ユニットの性能にも違いがあります。電動アシスト自転車のユニットは、低速域でのアシストに特化しています。少ないペダリングでも推進力を得られるので、信号の多い街中や荷物の多い場面では有利です。
電動アシスト自転車のユニットはE-バイクと比べて大きく重い上に、高速域でのアシストに対応していないという難点はありますが、そもそもの使用用途を考えればほとんど問題にはなりません。
24km/h以上はアシストされない
E-バイクのユニットは、高速域でもしっかりアシストができるようになっています。しかし、電動アシストは、「時速24キロメートルまでアシスト機能が働き、時速 24 キロメートルを超えると補助がなくなること」と法律で定められています。これはE-バイクであっても同じです。
そのため、アシスト範囲外の高速域であっても快適に走行ができるよう、ユニットは軽量かつスポーツバイク用に開発されたギアが使用されています。スポーツバイクの性能はそのままに、速度の落ちるヒルクライムやライド後半では強力な武器となってくれるのがE-バイクのユニットの特徴だといえます。さらに、E-バイクは体力差を埋めてくれるため、世代や性別を超えて一緒にサイクリングを楽しむことができるのも魅力の一つですね。
SHIMANO STEPSとは
日本が海外に誇る世界シェアNo.1の自転車部品メーカー・シマノが手がけるE-バイクのユニットシステムがシマノ ステップス。その名称は「Shimano Total Electric Power System」に由来します。
シマノ ステップスはもともと欧州向けに開発されたユニットシステムをベースに、日本のレギュレーションに合わせて最適化されたもの。スポーティーな乗り心地や洗練されたデザインが特徴です。ライディングシーンに合わせて、3つのモデルが展開されています。
E8080シリーズ
国内最上位モデルであるE8080シリーズ。MTBトレイルやヒルクライムなど本格的なスポーツサイクリングにも対応するモデルです。
ドライブユニットは軽量コンパクトかつパワフル。電源出力は70N・m(最大)、 250Wで、ダイレクトで自然なペダリングを実現しています。デュラエース Di2の開発で培われた、雨や粉塵に負けない高い防水性能を備えているため、シーンを問わずに乗り回すことができます。
チェーンリングもカスタム可能で、自分の用途に合わせてよりスポーティーな走りを追求することができます。
バッテリーはダウンチューブに装着するタイプで、17.5Ah、 630Whの大容量。エコモードで走行の場合、100km以上の走行が可能です。さらに蓄電容量の低下を抑えた長寿命バッテリーで、経年劣化や故障の場合、内蔵バッテリーを交換することもできます。
防水性能、衝撃耐性を強化したMTB専用設計モデルもラインナップされており、3シリーズ共通です。
シマノ ステップスのサイクルコンピューターはスピードを表示するだけでなく、バッテリー残量やアシスト状況の確認、操作をすることができます。大画面で視認性が高く、操作もシンプルで扱いやすさに優れています。
E6180シリーズ
E6180シリーズはオールラウンドモデル。ストップ&ゴーの多い街中での使用から、ロングライドにまで対応するモデルです。
効率的なバッテリー消費により走行距離が向上しているだけでなく、バッテリーが切れた後やアシスト範囲外の高速域でも快適に走れるようペダリング負荷が極限まで低減されています。
ドライブユニットの電源出力は60N・m(最大)、250Wと、上位機種に引けをとらないアシスト力となっています。
E5080シリーズ
E5080シリーズはコストパフォーマンスに優れたモデル。バッテリーは上位モデルと同じものを搭載するなど、上位モデルの機能を踏襲したモデルとなっています。
ドライブユニットは、内部構造をシンプルにしたことにより全モデルの中で最軽量。心地よくサイクリングを楽しめるよう、バランスよくペダリングをアシストしてくれるため、体力に自信のない人でもE-バイクの恩恵を充分に体感することができます。
シマノ ステップス搭載のおすすめE-バイク
シマノ ステップスについて詳しくなったところで、シマノ ステップスを搭載したおすすめE-バイクを3台ご紹介します!
ミヤタ クルーズ i 6180
日本の老舗自転車メーカー・ミヤタのハイスペックE-バイク「クルーズ」。i 6180は、2022年に発売された最新モデルです。バッテリーをチューブに内蔵しており、見た目がスタイリッシュであるだけでなく、重心が低くなりスポーティーな走りが特徴です。
メリダ eBIG.NINE 400
シマノ ステップスの、低重心であるという特徴を最大限に活かすためのフレーム設計となっています。世界的スポーツバイクブランドとしてのテクノロジーを駆使し、MTBとしての走破性能はもちろん、あらゆるフィールドで活躍する万能な一台です。
ルイガノ イーゼル-E
シマノ ステップスの恩恵を誰でも気軽に体感できるのが、ルイガノのイーゼル-E。シティライドから簡単なツーリングにまで対応するモデルで、乗降しやすいゆったりとしたフレーム設計となっています。
まとめ
日本でも人気が高まりつつあるE-バイクは、長距離やトレイルライディングなどスポーツバイクとして楽しむのはもちろんのこと、通勤通学、買い物といった日常の中でも活躍する非常に便利な乗り物です。
そのため、搭載しているユニットは一度確認するといいでしょう。中でもシマノ ステップスは人気や実績、性能の面からみて安心できる製品といえます。
シマノ ステップスを搭載したE-バイクも増えつつあります。メーカーによってさまざま特徴があるため、自分に合ったものを探してみてください!
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WRITTEN BYFRAME編集部
FRAME編集部はロードバイク、MTB、ミニベロ、トライアスリートなど、全員が自転車乗りのメンバーで構成されています。メンテナンスなど役立つ情報から、サイクリングのおすすめのスポット情報、ロードレースの観戦まで、自転車をもっと楽しくするライフスタイル情報をお届けします。 https://jitensha-hoken.jp/blog/