SHIMANO(シマノ)の最高級ロードシューズ S-PHYRE (エスファイア) その実力をテストしてみた

こんにちは、サラリーマン・シクロクロッサーの向山です。
今回は、SHIMANOの最高級ロードシューズであるS-PHYREのテストを行いました。
僕はロードレースでJプロツアーを走っていた頃はクリテリウムを得意とするスプリンターとして走っていたので、シューズは踏み込んだ力をしっかりペダルに伝えてくれるモデルじゃないと満足できず、自分で言うのもなんですがシューズには「けっこううるさい方」です。

さて、SHIMANOが誇る最高級モデルの実力やいかに。

常に先進的な技術を投入し続けているシマノのシューズ

自分はTime(タイム)のペダルをずっと使っている関係で(シューズがシマノなら、ペダルもシマノの方が良いだろうという格好付けたい部分があり・・・)、なかなかシマノのシューズを使う機会がなかったのですが、20年ほど前、シクロクロス用のシューズを探している時に『どのメーカーのどのシューズよりも、シマノのMTBシューズが優れている』と思って、シマノシューズを履いていた時期もありました。
それくらい、シマノのシューズは昔からレベルが高かったと感じています。

その頃から今にいたるまで、シマノはソールとアッパーの部分を一体化した形状でシューズを作るのが上手く、熱成形などの導入もいち早く行っていて、NEWモデルが出るたびにユーザーを驚かせてきたメーカーです。

履く前からわかる!最新技術を総動員したフォルム

このS-PHYREシューズが凄い技術を終結させて作られていることは履く前から分かりました。

テストをするためにクリートを調整しようと裏側を見た時に、カーボンソールからアッパーにかけて、継ぎ目なくきれいな丸いフォルムになっていて思わずビックリ。
年々シューズ製造の技術が進化し、脚を立体的に包み込むようなフォルムでシューズが作られるようになっていますが、ここまできれいに丸みを帯びた作りのシューズは初めてみました。外見からだけですでに、S-PHYREシューズが異次元のフィット感であることはたやすく想像出来ました。
加えて、かかとの部分も丸く作られていて、早く履いてみたい衝動にかられるばかりです。

裏から見ると、丸みを帯びたカーボンソールのフォルムに驚く
裏から見ると、丸みを帯びたカーボンソールのフォルムに驚く

弾力が程よいアッパーをダブルBOAで締め上げ、高いフィット感を追求

現在、各シューズメーカーとも、最高級モデルにはダブルBOAを搭載しており、S-PHYREシューズも例にもれず、ダブルBOAを搭載しています。
ダブルBOAは、バックルのように1点に力がかかる状態を解消し、紐で締め上げたようなフィット感を得られるうえに、脚の甲を2カ所に分けて、締め具合を微調整できるのが特徴です。

ただ、このダブルBOAのシステムとどんなアッパーを組み合わせるかはメーカーによってさまざま。硬いアッパーと合わせるメーカーやしなやかなアッパーと組み合わせるメーカーもあり、それぞれ性格が異なります。

S-PHYREシューズに関しては厚みがあり、程よい弾力を持ったアッパーをダブルBOAと組み合わせており、少し緩めに締め上げればしなやかなフィット感が得られ、強めに締め上げれば剛性の高い硬めのシューズのような履き心地を得られます。

外見から推測できた通り、履いてみるとアッパーとソールの一体感が素晴らしく、シューズが足を包み込んでいるような感覚が凄いです。

強めのアーチサポートは好みが分かれる部分

最近は、シューズやインソールでアーチサポートを意識した商品が増えています。
アーチサポートとは、土踏まずの部分のソールの厚みを持たせ、アーチをサポートする機能。シューズのフィット感向上や疲れてきた時にアーチが下がるのを防ぐ狙いなどが有ります。

S-PHYREシューズはかなり強めのアーチサポートが設けられています。
と言うのも、カーボンソール自体にアーチサポートの形状を持たせ、さらにインソールにもアーチ部分の厚みを増してアーチサポートをしているので、ダブルでアーチサポートが効いているので、最初は私も違和感を感じました。
このアーチサポートの形状については、好みが分かれる部分かも知れません。ただ、使っているうちに身体の方が慣れてくる部分があるし、インソールを他の物に替えれば印象はグッと変わります。購入後にどうしても馴染めない場合は、アーチサポートの機能がないインソールへの交換をおすすめします。

カーボンソールだけではなく、インソールにもアーチサポート機能を持たせている。
カーボンソールだけではなく、インソールにもアーチサポート機能を持たせている。

細かい工夫が光る、よく考えられたシューズ

シマノのシューズはいつの時代もよく考えて作られているなと感じます。それは先端技術を使った部分に限らず、小さな工夫からも感じ取ることが出来ます。

このS-PHYREシューズにはアッパーのつま先付近に、BOAのワイヤーを二重にかけられる部分が設けられており、ここに二重にワイヤーを通すと、つま先部分だけ締め付けを強めることが出来ます。こう言うちょっとした工夫の積み重ねで1足の素晴らしいシューズが作られています。

つま先のワイヤーを二重にかけると、その部分だけ締め付けが増す。簡単な構造だけど、よく考えられた機能
つま先のワイヤーを二重にかけると、その部分だけ締め付けが増す。簡単な構造だけど、よく考えられた機能

結論、S-PHYREシューズはやっぱりシマノ渾身の一足だ

文章ではお伝えしきれない部分もありますが、S-PHYREシューズはシマノのフラッグシップモデルに相応しい1足であり、試す価値はあると思います。
特に、私はシューズなど肌に触れるパーツは少々値が張っても良いものを使うべきだと思いますので、シューズ買い替えの際には選択肢の1つに入れてみるのも良いのではないでしょうか。

向山浩司

WRITTEN BY向山浩司

シクロクロッサー、自転車店店長。高校から自転車競技を始め、就職を機に一度引退。その後、ロードレースに復帰し、Jプロツアーを転戦。クリテリウムを得意とするスピードマンでならす。現在はSNEL CYCLOCROSS TEAMに所属し国内外のシクロクロスレースを主戦場にする。ロードからMTBまでこなすマルチライダーとして、自身の経験を活かして東京・あきる野市で自転車店A-Pad SPORT CYCLE STOREを運営する。A-Pad SPORT CYCLE STORE 

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