クリンチャータイヤおすすめ10選!メリット・パンク修理ほか徹底解説
タイヤは自転車の中で、直接路面と触れる大事なパーツだ。実はタイヤは消耗品であると同時に、交換することで低コストでパフォーマンスの違いを即実感できるもの。最初のグレードアップパーツとしてもオススメできる。
ロードバイクのタイヤには、クリンチャー/チューブラー/チューブレスの3種があるが、今回は最もメジャーなタイプ「クリンチャー」に焦点を当ててみよう。
クリンチャータイヤとは
自転車タイヤの中でも最もポピュラーなのが、タイヤの中にチューブを収めるクリンチャーだ。初めてロードバイクに乗る人が履くタイヤは、ほとんどがこのクリンチャータイプである。
各メーカーも最新のコンパウンド(ゴム)を採用したモデルを多彩にラインナップしている。
クリンチャータイヤの構造
その構造はタイヤ両端のビードという盛り上がりをリム内側の溝に引っかけ、内部に収めたチューブを空気で膨らますことにより、ビードがリムに押し付けられて密閉するようになっている。
ビードには鉄線、もしくは軽量なケブラーワイヤーが埋め込まれている。折り畳めずタイヤ単体で円形な場合は鉄線、柔らかく折り畳めるものはケブラーで「フォールディング」と呼ばれるものだ。
タイヤの種類について詳しくはコチラ
クリンチャータイヤのメリット&デメリット
前述した通り、タイヤはリムに引っかけて固定されているだけなので、空気を抜けば脱着が簡単なのがメリット。ビードが硬い場合、脱着に手間取ることがあるが、タイヤレバーを使えば楽に作業できる。チューブラーのように接着剤などを使用しないので、タイヤ装着後、すぐに走ることができる。
デメリットは走行中、段差などを乗り越える際、リムのサイドウォールと路面の間にタイヤとチューブが強く挟まれることで「リム打ちパンク」を起こしやすいこと。このときチューブには蛇が噛んだようにふたつの穴が開くので「スネークバイト」と呼ばれる。
また、チューブ交換時にリムからはみ出している部分があると、空気を入れたときにそこからパンクする。規定値以上の空気を入れたときも、同様に破裂するので注意しよう。
クリンチャータイヤの寿命はどれくらい?
ほとんどのメーカー公表値では約1年、3000~5000kmが交換の基準とされている。しかし、これはライダーの乗り方で異なる。荒れた未舗装路や高温気象下での走行、体重やトルクのかけ方などによってタイヤの減りは影響するからだ。また、前輪よりも後輪のほうが早くすり減りやすい。
簡単に交換のタイミングを知りたいのであれば、タイヤ上にスリップサインをつけているメーカー品を履くのがおすすめ。タイヤがすり減ることで小さな丸形のスリップサインが消えていくので、完全に消える前に交換する目安となるので便利だ。
パンク時の対応方法
クリンチャーならば、パンク時もチューブを引き出して部分修理、もしくは交換するだけで済むので、メンテナンス性に優れている。
かつてはチューブに開いた穴の周囲を紙ヤスリでこすり、修理用のパッドシールを貼って穴をふさぐ手法が一般的だったが、いまは予備のチューブを携行し、そうした手間なくチューブそのものを交換するのが主流だ。時間もかからず、特に出先では楽にリカバリーできる。
気をつけたいのは予備チューブの劣化だ。サドルバッグなどに収納しておくと、走っている間に内部でこすれ、穴が開くなどして使いものにならないこともある。長期間むき出しにしておかないで、ジップロックなどの袋に入れて保管しよう。
★実際の手順を詳しく知りたい場合はこちらから。
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★タイヤに穴が開いたときの応急処置はこちら。
クリンチャータイヤおすすめ10選
初めてのクリンチャータイヤの交換におすすめなアイテムを10選紹介しよう。
※価格はすべてタイヤ1本あたり
コンチネンタル GRAND PRIX (グランプリ)5000
高性能タイヤとして多くのサイクリストから絶大な人気を誇るGP5000。コンチネンタル独自にブラックチリコンパウンドと呼ばれる特殊カーボン粒子を用いることで、ロードレースで求められる性能のすべてを非常に高い水準で満たす。他人と被りやすいことを除けば、欠点のないタイヤといえる。
- 価格:10,500円(税込)
- サイズ:700×23C、25C、28C、32C
- カラー:ブラック
- 重量:200g(23C)、215g(25C)、235g(28C)、290g(32C)
パナレーサー AGILEST(アジリスト)
転がり性能、耐パンク性、グリップ力、しなやかさの究極のバランス「Panaracer Ratio」を実現する最新モデル。国内プロ選手や有名ロングライダーなどによるあらゆる条件下での実走データをもとに開発された。ハイエンドモデルのタイヤとしては比較的安価であることも大きな魅力。
- 価格:6,270円(税込)
- サイズ:700×23C、25C、28C
- カラー:ブラック
- 重量:180g(23C)、190g(25C)、210g(28C)
ヴィットリア CORSA(コルサ) G2.0
ツールドフランスなどのプロロードレースで勝利を量産する、老舗イタリアメーカーの最上級タイヤ。オープンチューブラーと呼ばれる特殊なタイヤ製法による乗り心地の良さと転がり抵抗の少なさは秀逸。鋼鉄の200倍の強度を持つノーベル賞素材「グラフェン」を用いることで、あらゆる性能を高めている。
- 価格:8,580円(税込)
- サイズ:700×23C、25C、28C、30C、32C
- カラー:パラ、ブラック
- 重量:245g(23C)、255g(25C)、270g(28C)、285g(30C)、295g(32C)
iRC ASPITE PRO (アスピーテ プロ)RBCC
Made in Japanであり、チューブレスタイヤが人気のIRCが「チューブレスに肉薄するタイヤ」としてリリースしたのがASPITE PROだ。180TPIケーシングを採用し、耐久性と同時に軽くしなやかな乗り心地を両立させている。また、プロレベルの過酷なレースからトレーニングにおいても、非常に高い耐パンク性が証明されている「クロスガード」仕様だ。
- 参考価格:7,480円(税込)
- サイズ:700×25C、28C、30C
- カラー:ブラック
- 重量:220g(25C)、250g(28C)、275g(28C)
ミシュラン POWER(パワー) オールシーズン
ドライ路面でもウェット路面でも安心できる性能を発揮。混合ゴム繊維とハイグリップデザインのトレッドにより、同社製チューブラー「プロ4SC」に比べてグリップ性能は40%向上している。また転がり抵抗も改善されており、ハイグリップタイヤながら5w分の効率アップを果たしている。
- 価格:6,820円(700×23C/税込)
7,040円(700×25C/税抜)
7,260円(700×28C/税抜) - カラー:ブラック
- 重量:235g(23C)、270g(25C)、295g(28C)
ピレリ P ZERO ROAD(ピー ゼロ ロード)
F1などの最高峰のモータースポーツ界で培ってきたレース用タイヤのノウハウを応用し、トッププロロードレーサーのトレーニング用として開発されたモデル。EVO COMPOUNDと呼ばれる新型コンパウンドを用いて、耐久性と対パンク性を大幅に向上。長距離サイクリストの強い味方となるタイヤだ。
- 価格:7,600円(税込)
- サイズ:700×24C、26C、28C
- カラー:ブラック
- 重量:215g(24C)、235g(26C)、255g(28C)
ヴィットリア RUBINO PRO SPEED (ルビノ プロ スピード)G2.0
ルビノ・オールラウンドシリーズの中、最も速いモデル。低い転がり抵抗により、あらゆるロードコンディションにおいて高い競争力を発揮する。スピード、グリップ力、しなやかさを最大限引き出すために3種類のコンパウンドを使用。
- 価格:6,996円(税込)
- サイズ:700×23C、25C
- カラー:ブラック
- 重量:190g(23C)、205g(25C)
シュワルベ Durano(デュラノ)
耐久性の高さから「マイルイーター」の異名を持つモデル。タイヤセンターは快適な直進性、ショルダーは濡れた路面でも良好なグリップが得られるラバー(デュアルコンパウンド)を採用。また、ナイロン素材をダブルに施した「レースガード」を装備し、軽量でありながら高い耐パンク性能を実現している。ロングライドに最適だ。
- 価格:7,700円(税込)
- サイズ:700×25C、28C
- カラー:ブラック
- 重量:295g(25C)、230g(28C)
ブリヂストン R1X
低い転がり抵抗とグリップ力のバランスが良いトレッドゴムを採用。一定したアールの断面形状が安定性をもたらし、バイクの倒し込みにも強くて的確なコーナーリングを実現している。また、強靭なケブラー製プロテクターが突起物などの貫通を防ぐことで、パンクのリスクを軽減。
- 価格:5,800円(税抜)
- サイズ:700×23C、25C
- カラー:ブラック
- 重量:180g(23C)、190g(25C)
ヴェロフレックス コルサ EVO WO
チューブラーの性能をクリンチャーに落とし込んだハイパフォーマンスタイヤ。名作「セルヴィッツオコルセ」の流れを受け継ぎ、機能を進化させた。軽い走行フィーリングを持ち、スムーズな乗り心地が特徴。
- 価格:6,820円(税込)
- サイズ:700×23C、25C、38C
- カラー:ブラック、ベージュ
- 重量:205g(23C)、220g(25C)、230g(28C)
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まとめると
はじめにも書いたが、タイヤは自転車の中で唯一路面と接するもの。だからこそ高い耐久性と耐パンク性、転がり抵抗の低いモデルを選びたい。高性能なタイヤはそれなりの価格設定となっているが、予算の許す限りケチらないで「性能を買う」という姿勢を持とう。また自分の走りに合ったタイヤを選ぶには、ときにはメーカー各種の乗り比べが必要で、コストと時間もかかるかもしれない。キャリアを積み重ねることで、チューブラーやチューブレスといった選択肢も広がるだろう。
タイヤ選びは奥深い。その奥深さを楽しめるようになれば、あなたも立派なサイクリストの一人だ。