コンポ 交換 載せ替え メリット

コンポーネンツ交換で愛車をアップグレード【前編】速く走れるようになる? メリット解説とQ&A集

皆さんこんにちは。自転車ブログ「つむりの悠々自適ライフ」管理人の神楽坂つむりと申します。日本全国を旅している様子を写真たっぷりに、その時々に感じたことを文章にして、書き連ねる日々を送っています。

世間では新型コロナウイルスの影響により様々な活動が制約されていますが、そんな中で今、自転車が世界的に注目を集めています。

  • 「三密」を避けることができる
  • 運動不足解消にちょうど良い
  • ミニマムツーリズムに最適

という点で、これからの新しい生活様式にもマッチする乗り物と言えるでしょう。

Photo: 神楽坂つむり
Photo: 神楽坂つむり

これから自転車を始める人も増えるでしょうし、これまで自転車に乗っていた人もサイクリングをより楽しむ機会が増えると思います。

そこで個人的にもおすすめしたいのが、パーツの交換
もっと正確に言えばコンポーネンツのアップグレードです!

特にエントリーモデルに乗られている場合は、予算10万円程度あれば最新式のコンポーネンツへのアップグレードができ、その効果を体感できると思います。乗らなくなった愛車の復活、ちょっと昔の車体のレストアなどもワクワクします。
今回はそんなコンポーネンツのアップグレードについて紹介していきます。

10年前のモデル、DE ROSAのカーボンレーシングモデル「KING3」。メインコンポは9速のティアグラを搭載していたけど、上位グレードのコンポも似合いそうだぞ……! Photo: FRAME編集部
10年前のモデル、DE ROSAのカーボンレーシングモデル「KING3」。当時のティアグラ(9速)で組んであるけど、最新のコンポも似合いそうだぞ……! Photo: FRAME編集部

そういえばコンポーネンツって何?

自転車はよくよく見ると色んなパーツが集まって完成された一台となっています。
そのパーツの中でもいわゆる駆動・制動・変速に関わるパーツ、具体的には手元のレバーや、足元のクランク、ディレイラー、ブレーキ、チェーンなどがコンポーネンツに該当します。操作することで連動するパーツ群とも言えるでしょうか。

Photo: 神楽坂つむり

これらをトータルで設計・製造・販売できるメーカーは限られており、世界的にはシマノ(日本)、スラム(アメリカ)、カンパニョーロ(イタリア)が挙げられます。
今回は世界的に圧倒的なシェアを誇るジャパンメーカー、シマノに焦点を当てて話を進めていきます。

コンポーネンツを変えるということ

先述したパーツ群、つまりコンポーネンツにはグレードが存在します。
日本的に言えば「松竹梅」、横文字なら「ビギナー、アマチュア、プロ」と言ったイメージです。

シマノで言えば、上位グレードから順に

  • デュラエース(最上位グレード):11速
  • アルテグラ:11速
  • シマノ105:11速
  • ティアグラ:10速
  • ソラ:9速
  • クラリス:8速

と並びます。


どのコンポーネンツが付いていても、自転車を楽しむことは可能です。コンポーネンツが変わったからと言って自転車で出来ることに変化はありません。
ただ、パーツのグレードが上がることで様々なメリットがあるのも事実です。私自身、そのメリットを大いに実感する日々を送っています。

上級グレードはやっぱりフィーリングが違う

ピナレロのトップモデルDOGMA。世界中のサイクリストが知るレーシングバイクのコンポは、最上位デュラエースのDI2(電動変速)。写真はサイクルモードで展示されたスペシャルモデル。Photo: 神楽坂つむり
ピナレロのトップモデルDOGMA。世界中のサイクリストが知るレーシングバイクのコンポは、最上位デュラエースのDI2(電動変速)。写真はサイクルモードで展示されたスペシャルモデル。Photo: 神楽坂つむり

一般的にはシマノ105以上が上級グレードと位置付けられています。というのは、それ以上(アルテグラやデュラエース)のコンポーネンツとの互換性があったり、上位のテクノロジーが継承されている部分が多いからと言う理由もありますが、それ以上にフィーリングがやはり違ってきます。

ホビーユースからシリアスライドまで十分な性能を発揮するコンポ、シマノ105。"常に一歩先へとチャレンジするサイクリストに意欲と刺激を与え続ける" という意味を込めた「RIDE INSPIRED」がSHIMANO 105のキャッチコピー。Image: SHIMANO
ホビーユースからシリアスライドまで十分な性能を発揮するコンポ、シマノ105。”常に一歩先へとチャレンジするサイクリストに意欲と刺激を与え続ける” という意味を込めた「RIDE INSPIRED」がSHIMANO 105のキャッチコピー。Image: SHIMANO

見た目からして高級感が漂ってきますし、特にクラリスやソラからシマノ105へアップグレードした時の感動はひとしおです!私も初めてシマノ105に触れた時の「こんなに違うの!?」という驚きを今でも覚えています。

レバーの握り心地や、ブレーキのタッチ、効きの良さ、全体重量の軽さなどなど……。
コンポーネンツをアップグレードするとは即ち、自転車に乗る上で「体感」できることを全てアップグレードすること、そう言っても過言ではありません。

速く走れるようになる?

結論から言うと、速くはなりません。
ただし気持ち良くなりますし、信頼度が増します。正確に言えば速くなる要素も含まれていますが、もう少し詳しく解説していきます。

Photo: 神楽坂つむり
Photo: 神楽坂つむり

直接的な速さを求めるのであれば、足回りをアップグレードするのが一番手っ取り早いです。足回り=ホイールとタイヤです。運動エネルギーを司るパーツであり、唯一地面と接しているパーツであり、自転車を走らせる上での抵抗をどれだけ減らすことができるかがこの足回りにかかっています。

「レースに出るために速くなりたい!」「ヒルクライムでタイムを縮めたい!」というような場合には、足回りのアップグレードも並行して実施することが大切。
「レースに出るために速くなりたい!」「ヒルクライムでタイムを縮めたい!」というような場合には、足回りのアップグレードも並行して実施することが大切。

それよりもコンポーネンツを交換した時のメリットは下記の要素が挙げられます。

  • 変速(ギアチェンジ)が滑らかになる
  • ブレーキの効きが良くなる、タッチが良くなる
  • ギアの選択肢(段数)が増える
  • 全体重量が軽くなる
  • パーツの耐久性がアップする
  • 剛性が上がり結果として速く走ることができる

……こうして書いてみると、速くなる要素が十分に含まれていますね!

メリットは “フィーリングの良さ+α”

自転車はクルマやオートバイと比べて極めてアナログな乗り物です。人間の力を動力に変換して前へ進む乗り物です。人間の力はエンジンと比べるとあまりに脆弱で頼りないですが、その力を限りなく推進力に変えてくれる効率性の良さが自転車には備わっています。

「レースに出るために速くなりたい!」「ヒルクライムでタイムを縮めたい!」というような場合には、足回りのアップグレードも並行して実施することが大切。
Photo: 神楽坂つむり

そのアナログさ故にパーツ一点一点の違いを体感しやすいのが面白いなあっていつも思います。
コンポーネンツはアップグレードによってフィーリングが格段に良くなります。技術的なことをパーツ一点一点解説していると非常にボリュームが増えてしまいますので割愛しますが、私は普段のライドでもこれらのメリットを感じています。

結果として安全性や疲労軽減、旅のプラスアレンジにだってつながる

例えば私は自転車旅、ロングライド、ヒルクライムを楽しむことが多いですが、その目的は知らない景色を楽しむ、より遠くまで走ることにあります。

変速が滑らかだとその動作に関わるストレスが減りますし、スムーズなお陰で走りに集中することができます。
ブレーキの効きが良くなると、山の下りでも安心感がありますし、街中のストップアンドゴーが多いシチュエーションでは安全マージンをたくさん取ることができるので事故防止にもつながります。
ギアの選択肢(段数)が多いと、最適なケイデンスを保つことができて結果として疲労軽減につながります。

"最適なケイデンス(=ペダルの回転数)が保てる" とはつまり、自分の走り方や地形(上り坂や下り坂)に合わせたペダリングのリズムを選べるということ。ハイグレードコンポーネンツなら、その選択肢がより多くなる。Photo: 神楽坂つむり
“最適なケイデンス(=ペダルの回転数)が保てる” とはつまり、自分の走り方や地形(上り坂や下り坂)に合わせたペダリングのリズムを選べるということ。ハイグレードコンポーネンツなら、その選択肢がより多くなる。Photo: 神楽坂つむり

パーツ全体の重量が軽くなると、より少ない力で遠くまで行けますし、余った体力で観光したり他の楽しみ方ができるようにもなります。

ロングライド、ヒルクライム、街乗り、ツーリング……どんなシチュエーションでも享受できるメリットがある。Photo: 神楽坂つむり
ロングライド、ヒルクライム、街乗り、ツーリング……どんなシチュエーションでも享受できるメリットがある。Photo: 神楽坂つむり

少し長くなりましたが、要約すると自転車に乗る上での全てのフィーリングが良くなるのです。これは自転車旅、ロングライドをしている時に本当に実感します。

加えて良いコンポーネンツは良い素材を使っているおかげで、耐久性がアップするのも嬉しいポイントです。初期投資はかさみますが、長い目で見れば安いと言うのが上級コンポーネンツをメリットの一つと言えると思います。もちろん所有欲もものすごく上がります!

コンポーネンツ交換の気になるQ&A集

Q.パーツには交換のタイミングがある?

コンポーネンツをアップグレードするなら、ちょうどパーツの交換タイミングと合わせるのも良いかもしれません。私は今でこそ交換するなら一気に全部のパーツを変えていますが、昔はパーツを一点ごとに少しずつ交換していました。

パーツによって交換のタイミングは異なりますが、目安としては「接触 or 動きのある部分が磨耗しているかどうか」がポイントの一つになります。

例えばクランクセットはチェーンと触れ合う部分、つまりチェーンリングが摩耗していれば交換の時期ですし、ディレイラー類はチェーンとの接触部分、プーリーやプレート、あるいは稼働するリンク部分の摩耗度を見て判断できます。

たとえばチェーンリングなら、歯がすり減り痩せていく。Photo: 神楽坂つむり
たとえばチェーンリングなら、歯がすり減り痩せていく。Photo: 神楽坂つむり

あとはやはりどのパーツも消耗品ですので、ずっと使っていると動きが渋くなったり、異音が発生したりします。

確実なのは自転車専門店でチェックしてもらうことですが、長く使っているパーツがあれば一度消耗度合いをチェックしてみて、これを機にアップグレードするのもおすすめです。

Q.フレームとコンポーネンツの相性、互換性の有無はあるの?

基本的にロードバイクであればロードバイク用のコンポーネンツはどれでも装着することができます。例えばクラリスを搭載している完成車をシマノ105にアップグレードする、などです。
ただし、昨今はフレームの形状も多様化しており、形状が違うだけならいいのですが、そこに「規格」と言う概念が入ってきます。

いくつか挙げられますが、例えばブレーキキャリパーの装着方法の違いや、ケーブルの内装 or 外装、フロントディレイラーの直付け or バンド式、さらにそのバンド式もパイプ径によって複数種類に分かれます。これが電動になるとバッテリーやジャンクションの装着方法を考えなければなりません。

つまり少なからず制約があるのが事実です。そしてその制約が何なのかを理解するには専門的な知識が必要ですから、まずは信頼できるショップに聞いてみるのが一番です。

Q.古い自転車だけど最新のコンポーネンツへ交換することはできる?

こちらも先ほどの質問に対する回答と似ていますが、規格さえ合致すれば問題ありません。2000年前後のフレームに今の最新式のコンポーネンツを装着することも可能ですし、そういった楽しみ方をされている方もいらっしゃいます。
ただ、変速段数がそもそも違ったりすると交換しなければならないパーツが一気に増える可能性もあります。また、DI2化しようと思っても、昨今の完成車のように完全内装のような見た目にはできないことも考えられます。
この辺りもやはりショップへ相談されることをおすすめします。

Q.2台目を買うべき?コンポーネンツをアップグレード?どっちがおすすめ?

2台目を買うべき?コンポーネンツをアップグレード?どっちがおすすめ?
Photo: FRAME編集部

難しい質問です。正解はありません。
例えば現在クラリス搭載のエントリーグレードのロードバイクに乗っていて、何かしらアップグレードしたい!とします。そこでアルテグラ完成車を買うのは手っ取り早い解決策ですし、思い切って1台目を買い物やツーリング用、2台目をファストライドやレース用と使い分けることもできます。
一方で色んな事情でこれ以上増車できない場合や、愛着のあるフレームに乗り続けたい人もいるでしょう。そういう場合はやはりアップグレードするのがおすすめです。私自身、同じフレームですが10年近く、コンポーネンツを載せ替えながら乗り続けているものもありますし、やはり愛着が湧いてきます。

Q.パーツは一点から交換できるの?

パーツによっては単体で交換できるものがあります。例えばチェーンは段数さえ合っていれば容易に交換することができます。クランクセットもクランク長と歯数にさえ気をつけていれば基本的に大丈夫です。が、こうして書いていると分かるように、何かしらの条件がつきまといます。
中には互換性の関係で複数パーツを同時に変えなければならないケースもあります。例えばディレイラーだけを交換したくても、実はレバーごと変えなければならない、あるいはブレーキキャリパーを変えたらケーブルも変えないといけない、等、これもケースバイケースです。
組み合わせが非常に多いので、瞬時に判断するのは難しく、やはりパーツ一点を交換するにしてもよく調べて分からなければショップに任せるのが無難です。

後編では予算10万円でコンポ載せ替えの選択肢、考えてみます!

では実際にコンポーネンツ交換にどんな選択肢があるのか。
後編では予算10万円をベースにコンポーネンツの交換を想定してみました。効果実感度の高いパーツランキングとあわせて、愛車のアップグレードの参考にしてみてください。

▶後編はこちらから

提供:シマノセールス株式会社

監修:サイクルアシスト オオバ 大場忠徳

神楽坂つむり

WRITTEN BY神楽坂つむり

ブログ「つむりの悠々自適ライフ」の管理人 大学時代に自転車と出会い、暇があれば各地をツーリングする日々。 最近では海外旅にも挑戦中。機材ネタや旅のノウハウ、旅レポートを執筆中。

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