自転車王国ベルギーから生まれたロードバイクブランド、リドレーとは

今回は、ベルギーの自転車メーカーであるリドレーを紹介します。弱虫ペダルの箱根学園でエースクライマーを任されている「山神」東堂尽八が愛用しているロードバイクとして知っている人も多いでしょう。

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リドレーのルーツは映画監督から

自転車競技が国技と言われているベルギー。ベルギーは古くからの町並みや石畳による舗装状況や気象条件などで、世界的に走ることが最も厳しい条件であることも有名です。しかしながら、無限にサイクルコースが存在し、標識を辿ると地図を持たずしてベルギー国内をツーリングする事ができる自転車乗りにとっては素晴らしい環境を有しています。

リドレーはジョシム・アールツにより設立された自転車ブランドです。ジョシムはシクロクロスレースやロードバイクレースで活躍し、ジュニアクラスで30回表彰台に登るなど選手として活躍していましたが、18歳になると自転車レースの成績に自分の限界を感じ引退。

電気工学を学んだ経験を生かして、家族と共に自転車の制作に注力するようになりました。これが自転車メーカーの「リドレー」の原点です。メーカーの名である「リドレー」は、ジョシムが映画エイリアンでお馴染みリドレー・スコットのファンだったことに由来し名づけられました。

さらにジョシムの父親が塗装会社を経営し、ペインティング技術においてベルギー国内でトップクラスの腕を持っていたこともあり、現在もフレーム製作の過程において塗装が重量な役割を担っています。

シクロクロスで成功し一躍トップブランドへ

リドレーが最初にリリースしたのは、ロードバイクではなくシクロクロスバイクでした。シクロクロスとはロードバイクのレースシーズンが終わる秋頃から春先まで盛んにおこなわれる自転車レースで、砂利道やぬかるんだ道を走り順位を競います。

リドレーの屋台骨を作ったシクロクロスバイク。画像は2016年モデルの「X-NIGHT」。

自転車はロードバイクに似たシクロクロス専用フレームを使用し、タイヤもロードバイクサイズよりも若干太く、ブロックを設けることで、悪路に対応できる仕様となっています。

近年日本国内でも人気が上昇しており、参加者のレベルに合わせたレースが各地で開催されています。リドレーが開発したシクロクロスのフレームは10年で7度世界選手権を制する実績もあります。

そしてロードバイクの開発にも力を入れていきます。2007年のツール・ド・フランスではリドレーに乗るオーストラリア出身のカデル・エヴァンス選手が大接戦の末、2位になったことでロードバイクにおいてもトップブランドの1つして認識されるようになりました。

高度な塗装技術

先にも述べましたが、高度な塗装技術も特徴の一つです。複雑なマスキングテープをコンピューター制御で作成し、複雑な手作業で塗装が行われています。塗装に多くの時間を費やすため、リドレーの生産台数は年間3万台と大手メーカーのような大規模生産にはいたっていません。しかし、一台一台丁寧に生産されることでブランドとしての価値と信頼感が生まれます。

ベルギー本国で塗装することは、時間と労力を大きく消費する。ただ自社で品質管理をしたい、自転車をアートとして捉えることもRIDLEYブランドのコンセプトだという。

さらにRIDLEY本社から十数分の場所に、レーストラック場(サーキット場)があり、様々なテスト、レース、トレーニングを迅速に行う事が可能です。プロ選手やアマチュア選手など、ライダー達との密接なコミュニケーションによりフィードバックされたものが製品に反映される仕組みとなっています。

多くのメーカーは、工場にデザインや設計を委託するケースが多いのですが、RIDLEYフレームはすべて本社(ベルギー)で設計、デザインしています。

リドレー最新モデルはこちらからチェック!

登坂性能バツグンの軽量レーシングバイク「HELIUM」、走行中の空気抵抗を極限まで減らしスピードを高めるエアロロードバイク「NOAH」、長時間のライディングでも常に最高のハンドリングと快適で安定したオールラウンドに使用できるエンデュランスロードバイク「FENIX」。目的にあわせて最高性能のバイクを選ぶことができます。

また2020年最新モデルでは、グラベルレーシングラインとして「KANZO SPEED」が初登場しています。

最後に

以上がベルギーのロードバイクメーカーであるリドレーの紹介でした。メーカーのバックグラウンドがわかると、自分の乗り方に合っているかそうでないかの参考になることが多いのではないかと思います。

ハイエンドからエントリーグレードまで幅広いユーザーに対応しながらも、大量生産せず厳選されたラインナップをそろえているのがリドレーの特徴ですね。

All photos (C)Ridley Japan

リドレー公式HP

Y’s Road オンライン アウトレットコーナー

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WRITTEN BYVIKING the MAINTENANCE

都内のプロショップに10年間在籍後、2015年VIKING the MAINTENANCE を設立。東京・西新宿を拠点にスポーク自転車の組付け、カスタマイズ、メンテナンスを軸に展開中。年2回富士山麓でサイクルイベントも企画中。 http://www.viking-the-maintenance.com/

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